もう1年以上前に、冗談半分本気半分で両親に「終活ノート」を送りました。
「いろいろとやってほしいこととかあったら書いておいてね」とは言ったものの、最近実家を訪ねてもどこにいったのやら目に見えるところには置いてありません。
最近介護の勉強を始めてから、ワークショップで「あなたが大事にしていること、やってほしくないことを書いてごらんなさい」というテーマを与えられて、自分の意見を書き記しました。
そこで書かれたことは、自分の希望であったり、周りからは良かれと思われたとしても自分としてはいやなことを意思表示するものでした。
そしてそれらは自分が介護サービスを受けるときには介護をしてくれる方にしっかりと伝えておくべきことでもあります。
自分の尊厳を守ってくれるとは、自分の求めるものを明らかにしてそれを温かい目で見ながら支えてくれることなのです。
介護だけでもそうなのに、もしも重篤な病気になったりしたらどんな処置を望み、どんな処置を望まないのか。
しかしながらそういうことを何かの形で記録しておくのは難しいんだよな、と思っていたら、東京都が作成した「アドバンス・ケア・プランニング」の普及啓発冊子があることがわかりました。
アドバンス・ケア・プランニング(=ACP)とは、将来自分が病気になったり介護を受けるときに備えて自分が大切にしていることや希望する医療や介護のことなどについて、家族や医療・介護関係者などとあらかじめ考えて話しあうプロセスのことなのだそう。
それらを記録しやすい形にした小冊子が「わたしの思い手帳」というもので、東京都に申し込めば送ってくれるらしく、早速申し込んでみました。
【東京都のACP普及啓発小冊子「わたしの思い手帳」】
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/iryo_hoken/zaitakuryouyou/acp_booklet.html
ここでのポイントは、考えて迷ってもいいのだということ。
迷ったなりの今を書き記しておいて、考えが変わればまた書き直せばよい。
そんな知的作業は、やっぱり元気なうちにやっておかないとできなくなってしまいます。
この手帳には、家族にケアが必要になった時のためにどうやってACPを理解し協力してもらえるかを5つの場面を事例にやり方の一端を示してくれてもいます。
まずは自分で、そしてできたら自分の親御さんなどと一緒に考えるというのが良いのではないでしょうか。
ちょっとわたしもやってみます。