北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

理屈と道理の違いとは

2012-05-17 23:45:46 | Weblog
 世の中の本質を良く知る人生の先輩と飲みました。

「『信なくば立たず』と言うけれど、信頼がなくては政治でも行政でも動かないものですよ」
「勉強して弁護士や先生になっても、せっかくの知識や知恵を善意に使う人ばかりじゃありませんもんね」

 信頼という形のないものをどうしたら得られるのでしょう。

 話をしているうちに、司法試験に話が及びました。


「昔司法試験には口頭試問というのがありましてね」
「はい」

「そこで試験官が受験者に、『○○の事案をどう思うか?』と質問をしたんです。すると受験者が『それは道理に合いません』と答えたんだそうですよ」
「ええ」

「試験官は、『”理屈に合わない”という答えはたくさん聞いたが、”道理に合わない”という言い方はなかった。理屈と道理はどう違うのか?』と訊きました」
「…、その答えといいますと…?」

「受験生の若者は、『理屈には【へ】がつきますが、道理には【へ】がつきません』と答えたんです」
「なるほど!」

「理屈には良い理屈もあれば悪い理屈もあります。しかし道理というものはそういうものではない。あなたもどうか理屈は理屈として、道理にかなった行政や政治を行ってくださいね」





    ※     ※     ※     ※     ※


 日本語って面白いですね。

 道理にかなった行政をしようと心がけたいと思いますが、今自分は「理屈で判断をしている」のか、「道理で判断をしている」のかを見分ける力をつけなくてはなりませんね。

 いつも心に誠実の火を灯し続けたいものです。

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