北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

気付いた者責任~ニセコシーニック2日目

2006-10-28 23:50:59 | Weblog
 下り坂の天気という予報を裏切って、今日のニセコは快晴。今日はニセコから洞爺湖~壮瞥町への旅です。

【気付いた者責任】
 夕べは夜遅くまで、いや一部は朝まで、地域をどうやって盛り上げてゆくか、という話題で随分と盛り上がりました。(こういう時間の積み重ねこそがシーニックだなあ)という気がします。

 さて、今日は午前中まずは改めてお酒の入らない形で、委員の皆さんと夕べの会合後にホテルに泊まってくださったみなさんとの全体意見交換会を行いました。

 地域でペンションを経営する方から出た意見として旅行代理店に対する厳しい指摘がありました。
 曰く、「最近は国でも観光に力を入れてくれているのはよく分かります。しかし『支援しますから来てください』と出かけていった会合では『皆さんの話を聞いて旅行代理店(エージェント)が支援プランを作ります』ということでした。私たちにしてみると、これまでの日本の旅行をさんざん牛耳っておいて苦しくしたのはエージェントではないか、という思いが強いのです」ということ。

 これに対して旅行業界の委員の方からは「確かに今までは、アウトバウンド(outbound)と言って、日本の客を外に出す商品しか考えなくても済んだ時代がずっと続いていました。高度成長のお陰です。しかしこれからは外国の方が日本に来てもらういわゆるインバウンド(inbound)への商品が強く求められていて、それが未成熟であるのです。確かにそれは厳しく反省をしなくてはなりません」

「しかし、その反省に立つ今は、お客さんが旅行代理店を必要とせずに直接ホテルやレンタカー会社と交渉をするという、自由気ままな旅がどんどん増えてきている。もう旅行代理店の役割がほとんど失われてつつあって、そういう危機感がエージェントに強くあるのです」

「エージェントが悪くした、という意見はごもっともですが、その反省に立って、地域を素材にして地域にメリットが出るような商品を開発、創造しようという真面目な代理店があちらこちらに出てきています。ですからしっかりとそういう旅行代理店を見極めて、連携先として欲しいのです」という意見が寄せられました。

 なにより誠実であること、そして商品化などの技量が確かであること、こういう相手と連携をしたいものですが、この地域に本当にそういう相手がいるかどうかが問題です。

 しかし真に求めれば必ず出会える人には出会えるはず。まだ出会えないのは求め方が足りないからかも知れません。もっともっと強烈に求めるのです。

    *   *   *   * 

 さて、ニセコでシーニックを一生懸命やっているもはや顔役と言って良い方がいるのですが、その方からは「私もおだてられて、騙されたみたいにして一生懸命やってみているけれど、今でも『何で俺なんだろ?本当に俺で良いんだろうか?』という思いを抱きながら続けているんですよね」とやや弱気な発言がありました。

 するとすかさずシーニックに情熱を燃やし続けている職員から「私も仕事をしながら『なぜ自分が?』と思うことがあるのですが、そのときには『しかし気付いちゃったのが俺だから仕方がない、俺がやるしかないか』と思うことにしているんです。『気付いた者責任』って自分では名付けているんですけど、もう気付いちゃったんだから仕方ないんじゃないですか?あはは…!」と切り返し。

 『気付いた者責任』ですか。面白い!言い言葉です。誰かに責任を転嫁しても始まりませんからね。いろいろな問題や課題や解決方法に気付くだけのセンスがあったのだから仕方がない、という諦めが良いではありませんか。

 人生は前向きなのがよろしいのです。これもまた縁なり、です。







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