ゴールデンウィークの間はお休みだった毎週土曜日の介護スクーリングが再開。
今日で15回中12回目が終わりました。
今日のテーマは「入浴と部分浴について」で、体をきれいにするための入浴や手だけの手浴、足だけの足浴、体を拭く清拭(せいし)などについて学びました。
日常生活を営むことにあまり苦労しない我々はほぼ毎日と言って良いほどシャワーか入浴をしていますが、これが身体機能や認知機能に障碍を持つようになると自分一人での入浴がままならなくなります。
入浴には身体を清潔に保ち、血行を良くして体を温めることによる健康増進やリフレッシュが期待されます。
また体を清潔に保つことで対人関係も円滑になったり社会参加意欲やなにより生きる意欲につながるという効果も期待できます。
逆に身体の障碍や意欲の減退で入浴を忌避するようになると、これらの要素が失われてしまいます。
日頃当たり前にできていることが一たびできなくなると、それによって失うものは結構多いことに気がつきます。
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入浴というと、まず肩までお湯につかる"全身浴"を思い起こしますが、体の状態によっては浴槽に椅子を入れる半身浴や、立ち上がるだけの力もない場合は手や足だけでもタオルで拭くことで皮膚の清潔とリフレッシュ効果を期待することができます。
今日の実習は、半身麻痺の方を二人で介護士ながら体を洗って半身浴まで導く、というものと、熱いお湯に浸したタオルで体を拭く清拭(せいし)を行いました。
お湯は暑いお湯と水で温度を調整しますが、今の主流は56℃という高温のお湯にタオルを浸してそれを絞ったもので体を拭くというものだそう。
56℃のお湯って、実際には相当熱いです。
浸したタオルは両端をひねってできるだけ高温のお湯を絞ってから最後は水分がしたたり落ちないように気合で絞り切るのですが、2~3回と繰り返すうちに手がひりひりしてヤケド一歩手前くらいの手への刺激がありました。
でもペアで互いの腕を拭きとり合うと、これくらいの温度のタオルで拭かれると実に気持ちがよくリラックスできます。
利用者には快適なサービスですが、介護者にはいささか辛いケアだと感じます。
あと、高温のお湯と水を混ぜ合わせて利用者のお好みの温度のお湯を作る際は、「先にお湯を入れてから水を入れて温度を調整してくださいね」と講師から言われました。
「なぜですか」
「反対に先に水を入れて後からお湯を入れて温度を調整するのを『逆さ水』と言って、人が無くなった時の湯灌のお湯を作るときの作法なので、そういう知識のある方の前でそれをすると、嫌な思いをさせることになりかねませんので」
湯灌のお湯はそうやって作るとは知りませんでしたが、注意すべき点ですね。
さて、今日をもって実技らしい実技は終了です。
あと3回の講義は主に講義と座学が中心で、これまで習ったことを振り返りながら総合的な支援技術の充実を目指します。
まだまだ油断はできません。
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