北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

転勤にはつきものの「引き継ぎ書」

2021-03-10 23:48:15 | Weblog

 私の職場で4月の人事異動が発令されて、二人の女性職員がお互いに交代することになりました。

 同じフロアにいるとはいえ、それぞれの仕事の引継ぎを行わなくてはなりません。

「そういえば引継ぎってどうするの?」と訊いてみると、「来週から引継ぎをやるように、と言われているのですが、年度末の業務をこなしながらだとなかなか引き継ぎ書がかけなくて」と手一杯の様子。

「僕が転勤の時は、前の人が残していった引き継ぎ書を修正することで次につないだものだけど、前任者の引き継ぎ書なんてあるの?」と訊くと、一人はそのポジションに3年、もう一人は8年間務めたとのことで、かなりの部分が自分の中に蓄積している知識や知恵のようです。

 自分なら分かる"暗黙知"を誰もがわかる"公開知"に変換するというのは案外大変な作業です。

 自分なら単語なんかわからなくてもできている作業を、一つ一つの単語から説明しないとわかってもらえない気がして、どんどん説明することが増えてしまう蟻地獄に陥ってしまうのです。

 一人の女性は「少しずつ説明文を書き始めているのですがどこまで書いたらよいか、量が多すぎて…」と困惑しているので、「文章から始めるのではなくて、仕事をいくつかの大きなかたまりにして、次はその中身を箇条書きにして、全体の目次を作るようにする方がいいよ」とアドバイスしました。

 箇条書きの目次項目さえ出てくれば、最後は説明文がかけなくても、すぐ近くにいるのだから「わからなければ訊いて」で何とかなるでしょう。

 我々のように遠くへ移動する転勤では、最初のうちこそ電話で訊けたりするものの、次第に自力でやらなくてはならないことが多かったものです。

    ◆


 私からのアドバイスはもう一つ。

「年単位や月単位のルーチン作業ってあるでしょう?いつまでにこれをまとめなくてはいけない、とか。そういうのはカレンダーに書き入れると、スケジュール感がつかめて分かりやすくなりますよ」

 文字や文章だけではどうしてもイメージが伝わらないものですが、表や図による全体の見取りとか、カレンダーで時間感覚を伝えるというのは便利なやり方です。

 もう転勤をすることもなくなった身としては、かつての転勤を前にした緊張感が思い出されました。

 「金鳥の夏」というCMがありましたが、春も「緊張の春」なのです(笑)。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「豪農」という単語から榛村... | トップ | 10年前のあの日、あなたは思... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事