北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

北前船寄港地フォーラムの本番です

2024-06-29 23:40:01 | Weblog

 いよいよ今日が今回の北前船寄港地フォーラムの本番です。

 午前中はともに開催されている「地域連携研究所大会」で、午後が「北前船寄港地フォーラム」という構成。

 まあまあ挨拶も来賓の挨拶も人数が多くて大変になりそう、と思ったのですが、短い発言の中にも凝縮された思いが詰まっていて、予想に反して勉強になりました。

 午前の部では地域連携の一つの形として、備前焼の備前市とまげわっぱと秋田犬の秋田県大館市の市長が登壇し、両市が連携して備前焼とまげわっぱ、秋田犬を出展した、イタリアはミラノのミラノフォーリサローネという世界から集まる展示会での成果が報告されました。

 なかでも大館市の福原市長さんはまだ若いながら、秋田犬の帽子をかぶって登場し、良い意味で目立つことで市の自慢を売り込むという姿勢がはっきりしていました。

 ミラノでも、来場者の注目を浴びて大いに地元を売り込むことができたと満足気で、首長のリーダーシップと行動力ひとつで地元の産品の売込みって変わるんだな、と痛感しました。


 また、今やふるさと納税で150億円以上を集めている白糠町の棚野町長からは、そのふるさと納税に関連して、「ふるさと納税が始まる前から、地元の産品を自ら売り込まないとわが町は潰れるという強い危機感が役場の中にも共有できていた」と語り、「楽天というネットサービスが始まった時から、自治体として店を開きたいと交渉して特例として認めてもらったという実績があった。その後にふるさと納税制度ができたので、それまでの知識や実績が大いにこの制度にマッチして人気が出たのがありがたかった」と、ふるさと納税に至る経緯を説明してくれました。

 ここでも危機感の共有やリーダーシップの妙が語られ、考えさせられることが多くありました。

 
     ◆


 釧路町の小松町長が参加した鼎談では、釧路町の昆布にまつわる話を面白く聞かせてくれて、「普通は食べる用の棹前昆布を2年寝かせてだしを取ったらこれがかなり行ける」と、同じく鼎談に参加していた昆布商(株)奥井海生堂の奥井隆さんに味わってもらって、「こりゃいけますね」とお墨付きをもらっていました。

 ただ最近は気候変動で棹前昆布の獲れ高が激減しているそうで、行く末が心配されるとのこと。

 北前船で栄えた資源や文化も気候変動の前に危うくなりかけているというのは問題意識を掻き立てられます。
 
 総じて面白い話が多く、会場も大いに盛り上がりました。

 フォーラム後は約300人ほどによるレセプションが開催され、ここでも大いに盛り上がりました。

 フォーラムは無事終了。

 次回はこの秋に石川県加賀市で開催されるそうです。

 熱い会合でした。
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