釈迦が亡くなった時の像を涅槃像といいます。日本では釈迦の誕生仏の彫刻を多く見ることができますが、(絵画にはありますが)涅槃像はあまりないようです。しかし、インドや東南アジアでは涅槃像を多く見ることができます。
涅槃像も絵画も釈迦の涅槃の姿はどれも同じ形です。
今日の勉強会で涅槃の形の源になる部分を読みました。
・・・・・(釈迦は死の1年前になるとガンジス川流域から生まれ故郷のネパールに向かって歩き出しました)・・・・・・世尊はアーナンダーに「さあ、アーナンダ、ヒランニャヴァティー河の向うの、マッラのクシナーラー近郊の沙羅林に行く」と言われた。世尊は大勢の比丘衆と共に、そのマッラの沙羅林に行って、アーナンダに言われた。
「さあ、アーナンダよ、2本の沙羅の木の間に北を頭として床を敷きなさい。
アーナンダよ、私は疲れたので横になりたい」
「はい、世尊」とアーナンダはお答えして、沙羅双樹の間に、北向きに床を敷いた。
そこで、世尊は右向きに、そして、(足に足を置いて)両足を重ねて獅子のように横になった。・・・(『大般涅槃経』・・・パーリー語をローマ字化したものをパラフレーズしたテキストを読んでいます)
アジャンターの石窟寺院の涅槃像(2004年10月31日撮影)
アジャンター全景
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アジャンター石窟寺院内の涅槃像 7M以上あるので一部です。
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顔をアップします。
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足をアップします。
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アジャンター石窟寺院内のストゥーパです。
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※ 涅槃:あらゆる煩悩(ぼんのう)が消滅し、苦しみを離れた安らぎの境地。究極の理想の境地。悟りの世界。釈迦の死を涅槃という(大辞林)
※ アジャンター石窟寺院:インドのデカン高原にある仏教遺跡。紀元前1世紀ごろから紀元後6世紀くらいの時期に岩山をくりぬいて大小30個の石窟を作った。石窟は僧侶が住居を兼ねた修行の場(ヴィハーラ)と釈迦の聖なる地(チャイチャ)の2種類がある。古い時代のチャイチャは釈迦のシンボルとしてストゥーパを置いた。少し時代が新しくなるとストゥーパ内に仏像が置かれる。時が経つとストゥーパ内から仏像が前に出て独立して置かれる。
この石窟寺院を見学すると仏像が独立して彫られるようになるまでの流れを見ることができて興味深いと思いました。