蔵くら日記

人生最後の数年を田舎暮らしで。2004年4月、実現のための行動開始!それは思わぬ展開でスタート・・。今では安曇野三昧

輪かんじき

2010年03月08日 | 安曇野とその周辺
雪深い奈川は、合併により今では松本市内である


今年もスノシュートレッキングに行く予定だったが、「野麦峠自然学校」のお世話でちょっと周り道することにした。
スノーシュー(西洋かんじき)を好きになれないので、思い切って本格的な輪かんじき作り体験に変更。
7日の10時に到着。先生は早朝から来て準備してくださっていた。

先生持参の輪かんじき見本-------こんな感じに出来上るらしい。


上の作品は50年前のものだそうで、中央にある茶色の毛は牛の皮。水に強いので使われていた

先生は松本市奈川の"山暮らしの達人"古幡富清さん。ヘアバンドが粋

経験豊富で楽しい話を聞きながら、10時~2時まで20分の昼食を挟んでみっちりマンツーマンで製作した。
といっても要の部分は先生の手になる・・・・

(1)午前中は輪作り。すでに曲げてあるが、ここに至るまでの行程はすごい
①材質はクマフジ。厳寒時に1メートルくらいずつ伐採し、大釜でぐらぐら煮る。
②柔らかくなると馬蹄形に折り曲げひもで固定する。
③その後、春の農繁期までの3ケ月冷水(井戸水)に漬けて強度をつける。引き揚げてから樹皮をはがし、その後乾燥して使う

(2)2本1組で足の大きさに合わせ、銅線でしっかり留めつける
手前の赤いビニールテープは”こちらが前”の表示

甲の方がかかとより幅広でしょ

銅線部分をビニールテープで包む


(3)爪は本来木製の楔なのだが、長い使用には割れる確率が高いため、金属の爪を特製。
命に関わる大切な部分は念入りに留めつける。
 輪の端の面取りは私の仕事

(4)午後から”編み”に入る。中央に底の渡し線


さらに4ミリくらいのビニール紐を芯に編む。これも私の仕事


わっか内にひもを渡し


完成した私の輪かんじき。中央の太い紐は結びと吊り下げ用



 中央の白いビニール紐で長靴とかんじきを結ぶ

結び方も習う

その夜は「HUTTE不思議童子」に宿泊
常連さんばかりの宿泊客のお一人にヴァイオリニストの青木さん。
タイスの瞑想曲、サン・サーンスの白鳥、クライスラーの愛の哀しみなど10曲ほど生演奏を聞かせていただいた。
伴奏のピアノは公演パートーナーの音源を吹き込んだカセットテープで、デュオとなる。


そうそうサン・サーンスの「白鳥」は、水面下の足の動きをピアノで、水面上の白鳥の泳ぐ様子をチェロで優雅に表現しているそうです。
安曇野に滞在中の白鳥をみると、水面下を想像して笑ってしまうかも

さて明日は輪かんじきトレッキングデビューだ
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2 コメント

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まさに芸術、工芸品! (西宮けい)
2010-03-09 12:28:11
まさに、芸術、工芸品ですね。
シーズンオフは蔵くら家の美しい装飾品になりますね。寸法は縦、横どのくらいですか。

ヴァイオリン、タイスの瞑想曲、サン・サーンスの白鳥、クライスラーの愛の悲しみなど生演奏はたまらないでしょう。
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Unknown (蔵くら)
2010-03-10 00:28:51
けいさん、こんばんは
先人の知恵というか技術力はすごいですね。
翌日朝9時半から午後1時まで履きっぱなしで、
歩き続けたのに紐はまったく緩まずじまいでした。
サイズは31センチ×19センチ。男性用はもちろんもっと大きくなります。子供用だって作れるんですって。
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