蔵くら日記

人生最後の数年を田舎暮らしで。2004年4月、実現のための行動開始!それは思わぬ展開でスタート・・。今では安曇野三昧

建築現場を離れて、上田市へ

2005年05月30日 | 安曇野を離れて
5月末、現場を離れ電車でぶらぶらと上田市へ行きました。

民家のアイディアをもとめて
「北国街道」面影を残す柳町です。

写真左:まずは、瓦と木とアクリルで造った行灯。お店ごとに設置してあり、瓦が何重にも重なったものもありました。
写真右:こちらは現代風なセンスのよい照明器具。アイアンとガラスです。
どっしりとした木造建築に鉄のオブジェはよく似合います。


東京にもある有名なパン屋さん「ルヴァン」の店内
写真左:2階がカフェになっています。窓のそばでパンとほうじ茶で時間を過ごす。
低い梁に麻ひもで結んだ竹が、カーテンレールの役目をしている。薄い生地をかけておくと、さわやかな風に揺れそうです。
写真右:1階のトイレの上にダクトが見えます。後付け工事でしょう。漆喰を塗って隠すことなく
見せています。我が家のダクトにも採用をと考えましたが、もっと分量が多いので却下でした。

バスで足を伸ばして「穀蔵」へも。こちらもパン屋さん。
築200年だそうです。おおきなガラス窓が明るいカフェで焼きたてのチーズたっぷりパンを、紅茶とともにゆっくり頂きました。こちらは、パンの種類ごとに酵母を使い分けているとのことでした。
写真左:壁の一枚だけを色違いになっているのが、めずらしいと思いました。シンプルな部屋なら、応用したいところです。

写真左:チーズパン 食べたのは1個だけです
写真右:北海道産あずきをことこと煮ているアンパン



帰宅途中の小学生が「こんにちは」と元気よく挨拶をしてすれ違ってゆきます。懐かしい光景でした
赤いランドセルは、ラベルがはがれていました。「6年生?」「そうです!」最後まで活躍してほしい
右の男子は正しい田舎の小学生。照れながら撮影に応じてくれました



写真左:ひと駅先の「海野宿」へも行ってみました。平日のためか閑散としており、うだつの立派さだけが印象に残りました。


おまけ
市内を歩いていた時オレンジの物体が目をかすめ驚いていたら、消防署の職員が綱渡りの練習中でした。
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カーペンター

2005年05月25日 | モダン古民家建築記
現場の道具には勿論のこぎり、のみ、ドリルほかいろいろありますが、注目したのはこれ!

ほうき、ちりとり、大ゴミ袋。つまり大工さんたちは一日の終わりには必ず作業場を掃いて、
掃除機をかけ養生して帰ります。
職人さんは道具を大切に扱います。同じくらい現場を整理整頓しています。素晴らしい。
写真上右:照明があちらこちらに用意されていて仕事がしやすい。形がいいでしょう

私のお気に入りはこのふたつ

墨壺は、むか~しは欅で出来ていて、雑誌によると、最近の古道具見直しでインテリアとして飾る人も
あるそうです。
これは真鍮のようにみえます。材木に数字をいれたり、建前の梁と柱のかみ合わせ番号や記号を書く
(墨いれ)時に使います。
写真上左は大工さんの靴、ここにあるのは外履き用。室内に入る時は必ず室内専用に履き替えます。
私も滑りにくいゴム底を用意して中に入っていますが、養生のためです。

「おおがね」と読みます。
水平垂直ライン指示器です。垂直指示をすると、ビームのように赤いラインが縦に現れます。
壁に接触していないところへ柱を立てる時に使い、水平はカウンターの高さを決める時に・・・
スグレモノ!


さて妻がにわかカーペンターに

2階の床に使うヒノキ板のオイル塗装をさせてもらいました。1枚使えない品があったため、4メートル×12センチを59枚。
液をよくまぜ、余分な汁をとって、軽く左右にふるように塗ります。
塗り終わると立てかけて乾燥させますが、何せ4メートルありますから、しなる。
ふらふらしながら2日がかりで完了しました。


時間があるときは、梁や柱を磨きます。
木綿のさらしが良いそうですが、私は使用済みメリヤスシャツを利用しています。磨けば磨くほどいいわけで、
絹ならもっといいそうです。
へそ出しではありません。カメラ、スケール、ペン、携帯電話を収納しているウエストポーチです(写真左)

写真上右は、きざきざ切れ端ヒノキを頂いて、磨きました。香りがよく、湿気取りにもなります。
アクセサリーといっしょに壁に飾ると、明るくなったような気(木)がします

30年愛用の目覚まし時計のスタンドの部分が欠けたまま、もうかれこれ20年くらいが経ちました。
かまぼこ板で細工しようかなと思いつつ、やっとこの度念願かない、現場に転がっている杉の端材で作りました。

工夫を重ねたサイドテーブル
2階に面白いサイドテーブルが欲しい。なんのことはない新聞雑誌、灰皿、コーヒーを置きたい台のことである。
松本市中町の「寒山」で見つけたアイアン・マガジンラックに、手持ちの、ぎったんばったん(乾燥でそっている)する
古材の裏に楔(落ちてる端材をサンドペーパーで磨いたもの)をボンドで貼ってビスどめし、ハイ完成!

W450 D210 H420 雑誌は脇から差し込む 
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木工造作  階段 ができたよ

2005年05月24日 | モダン古民家建築記
5月19日、「気が散るといけねえだで、話かけんでくれや」
階段の制作は大変緻密!いつも朗らかな棟梁が真剣な眼差しで作業が開始しました。
板の材は赤松、蹴こみは松の集成材。材木はみんな無垢だが、ここだけは集成材です。

踊り場付近の”まわり”部分からスタート

ケコミがおさまると一段と立派になる。
写真下右:幾何学模様の刻みを見ていた時は、階段のどこかの模様かいな?とおもったが、これで納得。
下へ続く階段のふみ板とケコミ板の差込用でした


ワーォです。KONISHIkIさんがドッシンドッシン乗ってもびくともしない階段の出来上がり。妻は少女時代に2階の
ある家に住んだことがありますが、夫と息子達は初めてです。きっと大騒ぎで喜んでくれること請け合いです。
ケコミ板の美しい模様(木目)を出すための材だったのです

これで2階へ上がる見学は安心です。踊り場に腰かけて作業を見るのが好きです。
心地よい風と光を浴びトントン・グヮ~ン・ゴリゴリと作業音を聞きながら、しばし時間を過ごします。
子どもたちが小さい頃、3人で手をつないで、飽きもせず工事現場を覗いては時間を過ごしていました。
あの頃から工事現場が好きだったんだ。
あわてもののセミが、ときおり鈍い鳴き声をあげてる。


階段ができたおかげで、2階へ邪魔をしにゆくのが楽になりました。
ここからは手すりや装飾、周辺の造作が始まります。

上り口3段の手すりが出来ましたが、先端が少し飛び出ています。その角が少々とがっていました。常時住んでいる子どもは
慣れてくるのでしょうが、たまに遊びに来る子どもは頭をぶつけそうなので、老婆心かもしれませんが削ることにしました。

写真上右:2階ホールの手すりで、階段の真上になります。欄干と壁(ボード)の間の造作は
有明山の形をしているように見えます。

階段のトップです。形はどのようにも造れますが、ここは棟梁の勧めにより
ぐっとシンプルに抑えることになりました。さて仕上げはどんな風になるのか?



トップ拡大:後日細工ができれば、比較します。



上田市にある北国街道の民家再生のパンやさんへ、インテリアなど参考になるものを
探しに行った折の階段の手すりで、写真は敷居を再利用している。
我が家への応用は可能か?



高齢化対策として階上までの手すりを造りたいのですが、どうも装飾的
には付けたくない様子の棟梁。
後付は手間も経費もかかるので、ここは棟梁に折れていただきましょう。
「それならカーブのある木をみつけて、面白く作ろう」とのこと。さてどうなることやら。
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5月の散歩道

2005年05月22日 | 安曇野とその周辺
上旬
建築現場の裏の道から西を見上げると、遠くに有明山がみえます。信濃富士と呼ばれて、
綺麗な形を描いています。現場では、木が繁っている時は見えなかったが、伐採した後は
木々の間からわずかにみえていました。
2階からはもっと見えるようになり、ちょっと得した幸せな気分です。

信濃富士


現場から北へ3分ほどゆくと、突然こんな景色が飛び込んできます。
遥かかなたに雪をかぶった白馬連峰がみえます。目前の川は中房川。
中房温泉郷から旅をしてきた川です。

はるかに白馬連峰


中旬
幹線道路から現場に向かう山方面の道が素晴らしいのです。昨年春、現地へ見学に行く時
”マイロード”になる予感が・・・・
改めて雑木林と花々の美しさに感動しまし。
信州は花が一斉に咲き始めます。特にオレンジ色の山つつじが好きです。

田んぼに映る「かえるの合唱つき有明山」

遠くの雪山は燕岳(私はテーブルマウンテンと呼んでいます)

マイロード沿いのれんげつつじ


移住したら、住人さんと仲良くなって、株分けを頼みたい

しかしその可憐な姿と色に見せられて、思い切って近くの家のドアを恐る恐る
ノックしてみた。「ハイどうぞ、大事に育ててね」と気軽に返事がかえってきて、
すたすたと庭へ出向き「これなんかどお?」と大きめの株を指さす。
結局「梅雨の頃のほうが根つきがいいから、その頃腐葉土と一緒にどうぞ」
で本日は解散。ドキドキしたのがうそみたい。
帰りがけに「穂高をつつじでいっぱいにしたいのよね」と笑顔の素晴らしい人でした。
(ちなみに写真の家のかたではありません)

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5月の訪問者

2005年05月21日 | 安曇野とその周辺
最大の協力者、家族の訪問
息子達は関心を持って古民家の進捗を見守っています
思ったより大きい、木の香りがする、また来るわぁとさまざまな反応を示しました
新しい故郷になる予感が・・・・


思いがけず棟梁のファン登場


21日の午後、穂高のリサイクルショップに立ち寄った際、トラックの社名を見た
男性が「小林さんですね?以前から新聞(たぶん地域情報誌)の記事でいいこと
をおっしゃるなあと、関心していました。記事はスクラップしています」と申し出られた。
話が及んで、現場が近いからどうぞということになり見学していただきました。

この日はリビングに置く古箪笥の設置にも大進展があり、充実の一日となりました。
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浴室は夫唱婦随で作られた・・・

2005年05月20日 | モダン古民家建築記
毎日快適に過ごすための浴室選びは真剣でした。システムキッチンと同様、資金的な配慮から
トステムの「レフィノⅣ」を選びました。
さて工事当日、ご夫婦の業者さんが来られて、黙々と手際よく作業を進めます。

写真左:内部の部材を取り付ける奥さん。写真右:内外関連の取り付けは夫婦揃って「エイヤー」


東側の朝陽のあたる窓とパネル、天井はご主人が・・・



1日半をかけて、さあ出来上がりました。茄子紺とグレーのツートンカラー浴室です。
建物が重厚なので、台所と同様に浴室も思い切りシンプルにしました。
勿論高齢化対策にバーを設置し、入口は引き戸にしてあります。棟梁の提案でタオル掛けを
入口そばに設置。これもバーの代用になります。

朝風呂が楽しみです うふふふ
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台所をデザインする

2005年05月20日 | モダン古民家建築記
キッチンは主婦にとって大いなる城です。こだわって当然の領域だから、相当時間を
かけて遊んでいる。システムキッチン(この言い方は嫌いだ)の選択は、棟梁の仕事
関連でいえば、トステムがベストだということ。つまりサッシとあいのりで値引率な
ど特典がある。しかしここはこだわりたいので昨年の秋に各メーカーの大阪ショール
ームを歩き回りました。
予算度外視とことんこだわるならTOYO(個性的)、 新製品の面白さで選ぶならサンウ
エーブのラヴィータ(キューブの組み合わせ自由設計)クリナップはあまり関心がな
かった。高級感ならYAMAHA 
しかしなんのことはない、結局予算を考えると、トステムに落ち着きました。

書き込みが多いのは、それだけ修正が多かった証拠 


キッチンの北側は2階にあがる階段です。その箱階段を利用して、食器収納庫を造る
と聞いていますが、実態がよくのみこめませんでした。骨董屋にある箱階段を想像し
てもらうと、想像できるかもしれません。

上には梁がわたり重厚な箱階段があるならと、電燈は昭和初期の六角の和風を2個を
入れることにしました。あの頃のガラスは大変味があるといわれていますから、初点
灯が楽しみです。
それなら流し台などは思い切りあっさりにしようと、メタルタッチでまとめました。
どうなることやら、素人のデザインナーで



食洗機はパスして乾燥機のみ。背の低い妻は上部のデッドスペースにいつも悩まされる。
夫は便利屋のようにあれとって、これとってと言いつけられる。高齢化に向け踏み台は
心配ということで、解決には、乾燥機と頭上収納は昇降式を採用しました。
最近は停電もあまりないことだし。

レンジフードのサイズと昇降機のドアに問題が・・・・
検査を通らないサイズのレンジフードを設定していた。ここで変更。そして背の高い夫が
家事をする時、フードの先が当たることも発覚し、結局7万円の追加になり、とほほほである



さてもう一つの問題
昇降機のふた開閉の形が変わるという。写真左は従来型、右は改善型。たしかに従来型
は背の高い人には、顔面にふたが当たりそうだ。「お客様の声」を反映させた改良だと
思うが、問題は横から見た時のデザイン」が新型は不細工であること。
後日、夫が立って検証すると、レンジフードも昇降機のふたも改善型のほうがよい。見
た目より機能を優先した。こちらは価格変更なし。やれやれ



あれこれ遊んでいるうちに5月19日基礎工事が始まりました
担当は舛田さんです
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書院風障子を小窓に再生考

2005年05月10日 | モダン古民家建築記
ラッキーに尽きる。
デザイン性にすぐれた日本の建築様式の一つに欄間と障子があります。欄間というより
スクリーンです。それを現代風に利用したいと考えていました。

5月6日12時30分 急遽トラックに便乗して現場を出発。
2時間後やっと発見した資材で、私が来るのを待っていたとしか思えない。



2週間前、小林棟梁たち4人が別仕事で出かけた北安曇郡小川村の山の中腹で、庭先に
うちおかれた欄間らしき建具2枚(書院風障子?)を発見。帰り道に寄るべしが、家を見失ったとのこと。
そして本日めでたくゲットとあいなりました。
留守番の高校生らしき青年が仕事先のお母さんに連絡して、快く了解を得た次第です。
気持ちだけの格安で譲っていただきました。

掃除してすりガラスを和紙に代えてスクリーンのような使い方で、こんな素敵な小窓の出来上がり。
1階リビングの吹き抜けに面した2階蔵の間の小窓で、真鍮の取っ手をつけた開閉式になります。

おしゃれと通風ですな。



1階リビングから見上げると


築70年の民家の純朴な青年がかわいかったです。
写真は中年の棟梁ですが、バンダナはかわいいでしょ
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記念樹決まる!

2005年05月10日 | 庭まわり
どんぐりの新芽
上棟式の日、現場で拾ったどんぐりを、大阪で鉢植えにしていたら、こんなに芽をだしました。
現在15センチ。これを穂高の家の記念樹に決定!早速生まれた土地に移植することにした。
枯らさぬよう大切に育てよう。



現場に移植し、仮の碑をたてる。大きくな~れ 


コメント (4)
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山菜 蕨を食す

2005年05月10日 | 安曇野とその周辺
5月10日
棟梁からたくさんの蕨を頂いた。昼の休憩時に現場近くの畦道で摘んだ蕨です。
仮住居のワンルームマンションでは料理がむずかしいなあ。一晩重曹でアク抜き
して翌朝はそのままでサラダ代わりに、夕食では油揚げと煮物に。美味しくでき
ました。まさに産直野菜の極みでした。白いのは煎り米ぬか入りヨーグルト。
ヨーグルトも美味しい安曇野産を探そう。

充実の朝食



自家製「笹すし」に応用(写真下左)
煮物の蕨を「笹すし」もどきに飾ってみました。
以前内山紙を何かに使いたくて飯山市へ行った折、JR飯山駅のすぐそばに笹ずしの
「大将陣」がありました。
このあたりではもうこのお店だけのようです。
近くの山で笹を失敬し、堀金物産センターでやまくるみを調達して、はい出来上がり。
トッピングは錦糸卵、ワラビ、紅しょうが(紅色にするべし)しめじ、山くるみでした。
久しぶりに来信の夫へ手料理進呈。

本場笹すしはこんな形(写真下右)
上杉謙信の軍勢に地元の農民達が提供した食べ物です。笹をお皿がわりにひとつづつ
ほおばります。そうカットピザを食べる要領です。形は可愛く、味は素朴


並べると、自家製はちょっと貧弱なのが悲しい

どちらの写真も携帯電話のカメラで撮影したもの。
恐るべし携帯電話カメラ、あなどれません!

笹ずしに興味ある方は
「大将陣」へジャンプしてご賞味ください。
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