最近ずっと萩原延壽「遠い崖」を読みふけっている。2007年に朝日文庫に入った時に買ってあったけど、何しろ全14巻もある。いずれまとまったら書きたいと思うけど、テレビもパソコンも見ないでいたら25日の朝刊で「米朝会談中止」と大きく出ていた。まあビックリはしたけど、数日前から双方から延期や中止という声が聞こえていたから、トランプはそう来たかと思った。その後、再検討という話もあり、26日には再度の南北朝鮮首脳会談が緊急に開催されたと伝えられる。

この事態をどう考えるかということだが、僕がまず思うのは「トランプ政権の異常性」である。それはまあ初めから判っているじゃないかと言われるだろうが、最近は「安倍のウソ、麻生の居直り」のように慣れてしまいつつある。もちろん、トランプ大統領は外国首脳との会談をキャンセルしてもいいだろう。でもアメリカが民主主義国家である以上、大統領は内外の記者に対して、キャンセルあるいはキャンセルのキャンセルの理由を(真実とは違うかもしれないが)語る必要がある。突然ツイッターで発信するなど、一体どこの独裁国家の話なんだろうか。
ドナルド・トランプとキム・ジョンウンを見ると、何となく体形が似ている。これは偶然じゃないだろう。周りに迷惑を掛けることをなんとも思わないで生きてきた、尊大で虚栄心の強いおごり高ぶったタイプ。だから、お互いに相手の出方を読み間違うと破局にもなる。事前交渉であれこれ言って、朝鮮側の対応がトランプの「虎の尾を踏んでしまった」ということか。報道によれば、ペンス副大統領を非難したことがきっかけとも言うが、本当かどうか判らない。
「非核化」のプロセスに関して隔たりが大きいとも言われるが、それは本来事前に想定できることである。そういうことは判っていて会談に臨むんだとばかり思っていたんだけど、そうじゃなかったのかもしれない。本当にトランプ政権には外交を理解している人がいないのかもしれない。そもそも米朝会談実施を発表した時に、アメリカの駐韓国大使はまだ決まってなかった。急遽オーストラリア大使予定者を駐韓大使に回すことにしたけど、それならオーストラリアはどうなるんだ。もう政権発足から一年以上経つというのに、重要国(韓国もオーストラリアもG20のメンバーである)の大使が決まってない。常識では考えられない。
そういうトランプ政権だから、今度は一転やっぱりやるとなっても全然おかしくない。北朝鮮側も独裁だから、何がどうなっているのか判らない。トランプではなくペンスやボルトンを非難している限り、一定の配慮をしたつもりだったのかもしれない。朝鮮側から今会談を止めるというメリットはどこにもないと思う。会談がある前提で、あれこれ言っていたのだと思う。もうすでに拘束していたアメリカ国籍の3人も解放した。拘束していたこと自体がおかしいので解放は当然だけど、会談前に切札を切ったのに会談中止では、何が「ディール」(取引)だと内心怒っていることだろう。
大きな方向としては、北朝鮮の非核化、経済開放、米朝和解は進んで行くのだと思う。今から、じゃあ核実験します、ミサイル実験しますは、アメリカはともかく中国が許さないだろう。世界的な危機はむしろ中東の方で、イラン核合意破棄、駐イスラエル大使館移転と常識に反する政策が続いた。イランとサウジアラビアの対立が抜き差しならない段階まで高まることもありうる。そんな危機を自らあおりまくっているアメリカが、朝鮮半島で戦争をするなど想定できない。(口では強いことを言ってるが。)非核化プロセスの検証方法と制裁解除のプログラムが鍵になるだろうが、いずれ会談はあるはずだ。今度の会談は「延期」の可能性が高いのかもしれないが。
どうも「交際ゼロ日婚」はやはり難しいなという感じ。会場を予約し派手に招待状をばらまいたから、僕は成田離婚になるかもしれないけど一応挙式はすると思ってた。しかし、思えば合意2か月後に会談という日程が早すぎた。今度はやるなら決裂は許されない。ところで安倍首相の対応は「トランプ大統領の決断を支持する」だけ。菅官房長官も世界で一国だけだったとむしろ誇っている。また会談することになっても「トランプ大統領の決断を支持する」しか言えないんだろう。せっかくロシアにいたというのに、秋田犬の贈呈しかしないのか。プーチンと詰めて仲介して、帰りに中韓に緊急に寄るぐらいのことができないもんかと思うが、それは期待できないということなんだろう。

この事態をどう考えるかということだが、僕がまず思うのは「トランプ政権の異常性」である。それはまあ初めから判っているじゃないかと言われるだろうが、最近は「安倍のウソ、麻生の居直り」のように慣れてしまいつつある。もちろん、トランプ大統領は外国首脳との会談をキャンセルしてもいいだろう。でもアメリカが民主主義国家である以上、大統領は内外の記者に対して、キャンセルあるいはキャンセルのキャンセルの理由を(真実とは違うかもしれないが)語る必要がある。突然ツイッターで発信するなど、一体どこの独裁国家の話なんだろうか。
ドナルド・トランプとキム・ジョンウンを見ると、何となく体形が似ている。これは偶然じゃないだろう。周りに迷惑を掛けることをなんとも思わないで生きてきた、尊大で虚栄心の強いおごり高ぶったタイプ。だから、お互いに相手の出方を読み間違うと破局にもなる。事前交渉であれこれ言って、朝鮮側の対応がトランプの「虎の尾を踏んでしまった」ということか。報道によれば、ペンス副大統領を非難したことがきっかけとも言うが、本当かどうか判らない。
「非核化」のプロセスに関して隔たりが大きいとも言われるが、それは本来事前に想定できることである。そういうことは判っていて会談に臨むんだとばかり思っていたんだけど、そうじゃなかったのかもしれない。本当にトランプ政権には外交を理解している人がいないのかもしれない。そもそも米朝会談実施を発表した時に、アメリカの駐韓国大使はまだ決まってなかった。急遽オーストラリア大使予定者を駐韓大使に回すことにしたけど、それならオーストラリアはどうなるんだ。もう政権発足から一年以上経つというのに、重要国(韓国もオーストラリアもG20のメンバーである)の大使が決まってない。常識では考えられない。
そういうトランプ政権だから、今度は一転やっぱりやるとなっても全然おかしくない。北朝鮮側も独裁だから、何がどうなっているのか判らない。トランプではなくペンスやボルトンを非難している限り、一定の配慮をしたつもりだったのかもしれない。朝鮮側から今会談を止めるというメリットはどこにもないと思う。会談がある前提で、あれこれ言っていたのだと思う。もうすでに拘束していたアメリカ国籍の3人も解放した。拘束していたこと自体がおかしいので解放は当然だけど、会談前に切札を切ったのに会談中止では、何が「ディール」(取引)だと内心怒っていることだろう。
大きな方向としては、北朝鮮の非核化、経済開放、米朝和解は進んで行くのだと思う。今から、じゃあ核実験します、ミサイル実験しますは、アメリカはともかく中国が許さないだろう。世界的な危機はむしろ中東の方で、イラン核合意破棄、駐イスラエル大使館移転と常識に反する政策が続いた。イランとサウジアラビアの対立が抜き差しならない段階まで高まることもありうる。そんな危機を自らあおりまくっているアメリカが、朝鮮半島で戦争をするなど想定できない。(口では強いことを言ってるが。)非核化プロセスの検証方法と制裁解除のプログラムが鍵になるだろうが、いずれ会談はあるはずだ。今度の会談は「延期」の可能性が高いのかもしれないが。
どうも「交際ゼロ日婚」はやはり難しいなという感じ。会場を予約し派手に招待状をばらまいたから、僕は成田離婚になるかもしれないけど一応挙式はすると思ってた。しかし、思えば合意2か月後に会談という日程が早すぎた。今度はやるなら決裂は許されない。ところで安倍首相の対応は「トランプ大統領の決断を支持する」だけ。菅官房長官も世界で一国だけだったとむしろ誇っている。また会談することになっても「トランプ大統領の決断を支持する」しか言えないんだろう。せっかくロシアにいたというのに、秋田犬の贈呈しかしないのか。プーチンと詰めて仲介して、帰りに中韓に緊急に寄るぐらいのことができないもんかと思うが、それは期待できないということなんだろう。