ドラッグクイーン役のキウェテル・イジョフォーが「堕天使のパスポート」で亡命先のロンドンのホテルでは下働きしているが故郷のアフリカでは医者というシリアスな役をしていた人と後で知ってぴっくり。全然違うのだもの。歌も自分でこなしているというから、立派。
ショー場面の音楽・美術センス、演出ともに見ごたえあり。ゲテモノ的な感覚はなく、ショーとしてこなれている。
古い靴工場がまた、本当に年代もの。
工場内放送設備の使い方などシナリオは練れているが、クライマックスのファッション・ショーで素人がステージに上がるのにはちょっと首を傾げた。
女は女性的な男が好き、というのは納得できるセリフ。
保守的な男たちが割と捌けていて最終的にドラッグ・クイーンを受け入れるのはイギリスならでは。アメリカの田舎ではああはいかないと思う。
(☆☆☆★★)