prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「SUPER8/スーパーエイト」

2011年07月19日 | 映画
最重要な小道具である全体に突起が出たキューブは、たぶんレゴから発想したんでしょうね。

あ、あそこ「E.T」、ここは「LOST」、これは「ジュラシック・パーク」、あれは「クローバーフィールド」といった具合に、スピルバーグとエイブラハムズのそれぞれの過去の作品を思わせるシーンが満載で、しかも融けあっている。
8ミリ映画少年出身の体質の近い作者が組んで相乗効果を生んだ。感動、アクション、コメディ、ホラーと幅広く娯楽映画の要素がバランスよく詰め込まれている。

ゾンビのメイクをした女の子がゾンビ式ふらふら歩きで主人公の男の子に迫ってきて噛み付くところにキスするようなニュアンスを出すところの、グロ調の見かけにロマンチックなニュアンスを盛り込んだセンスに感心。

どこでメイクを習ったの、という女の子の質問に男の子はディック・スミスの本で覚えたと答える。
スミス、という人は超がつく大物メイクアップ・アーティストで、その技術を惜しみなく公開したことで有名。日本でも代々木アニメーション学院の特別講師(って肩書きだったっけ)をやってました。
脱線するが、「エクソシスト」のメイクを学院の学生を使って再現する公開講座を見たことあるけれど、よほど時間をかけてごたごた塗るのかと思ったら解説を交えて一時間四十分くらい。手数が少なくて見栄えのする殺陣師の如し。

感動的なクライマックスで集まった全員が空を見上げている中、一人だけマリファナやって寝ているアンちゃんがいるのは「ある戦慄」のラスト的点描。
(☆☆☆★★)

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