日本人が古代ローマ人を演じてもそんなに違和感はない。
阿部寛の顔や体格が日本人離れしていることもあるし、映画で描かれる古代ローマはサイレント期の「カビリア」あたりならともかく、おおかたハリウッド製の完全な作り物映画が規範になっていてリアリズムは関係ないからでもあるだろう。
古代ローマ人が英語を話していいのだったら、日本語話して何が悪いか。テレビで吹き替え洋画を見ている感じ。
ローマの背景の壮大さがそれなりに出ている、というか、昔のローマ史劇に見劣りしない画を用意できている。
対する現代日本の画がリアルなようで生活の垢みたいなものまで微妙に作り物っぽく軽い。「のだめ」あたりにも通じるフジテレビのマンガ映画化の腕ですね。
お話の方は連載中のマンガをまとめるのにありがちなのだけれど、クライマックスが全然見えていないので、敵役の立ち位置や葛藤など置いてみただけというのは困ります。あれだけ当たったから続きはあるかもしれないけれど、そんなに変りようないだろう。
しかし風呂映画だから裸が出てくるのは当然とはいえ、あらかたは男、それも爺さんの裸ばかり。ただ、これで若い女性のヌード出したら逆にちょっと引くかも。
日本の風呂やトイレにかける工夫と情熱はすごいんだぞー(実際すごいが)というお国自慢、技術自慢の面もあり。一種のクール・ジャパンでもあります。それをガイジン、それも日本人が扮する外人の眼を通して描くナルシシズムがヒットの要因か。
外国にもかなり売れたらしいけれど、外国人にはどう写るのでしょう。
(☆☆☆★)
本ホームページ
テルマエ・ロマエ - goo 映画
阿部寛の顔や体格が日本人離れしていることもあるし、映画で描かれる古代ローマはサイレント期の「カビリア」あたりならともかく、おおかたハリウッド製の完全な作り物映画が規範になっていてリアリズムは関係ないからでもあるだろう。
古代ローマ人が英語を話していいのだったら、日本語話して何が悪いか。テレビで吹き替え洋画を見ている感じ。
ローマの背景の壮大さがそれなりに出ている、というか、昔のローマ史劇に見劣りしない画を用意できている。
対する現代日本の画がリアルなようで生活の垢みたいなものまで微妙に作り物っぽく軽い。「のだめ」あたりにも通じるフジテレビのマンガ映画化の腕ですね。
お話の方は連載中のマンガをまとめるのにありがちなのだけれど、クライマックスが全然見えていないので、敵役の立ち位置や葛藤など置いてみただけというのは困ります。あれだけ当たったから続きはあるかもしれないけれど、そんなに変りようないだろう。
しかし風呂映画だから裸が出てくるのは当然とはいえ、あらかたは男、それも爺さんの裸ばかり。ただ、これで若い女性のヌード出したら逆にちょっと引くかも。
日本の風呂やトイレにかける工夫と情熱はすごいんだぞー(実際すごいが)というお国自慢、技術自慢の面もあり。一種のクール・ジャパンでもあります。それをガイジン、それも日本人が扮する外人の眼を通して描くナルシシズムがヒットの要因か。
外国にもかなり売れたらしいけれど、外国人にはどう写るのでしょう。
(☆☆☆★)
本ホームページ
テルマエ・ロマエ - goo 映画