時には一度に七人の人物が平行して別々に歌い、それぞれの歌がその時の感情や状況に合わせて千変万化に変化し、しかも全体としてのうねりとハーモニーを生み出しているのが生で聞くとよくわかって一驚する。モーツァルトの天才をいまさらながら思い知らされた。
日本語で演じるとはいってもみなセリフが聞き取れるわけではないが、
フィガロの両親が誰かわかるあたりのすごいようなご都合主義を通り越した展開に会場のあちこちから笑い声が起こった。
宝塚ばりの男装と女装の混交がおもしろく、プログラムにはこのオペラをジェンダーの角度から見る見方が紹介されていた。
お客の大半は年配女性、男は毎度のことながら数が少ない。休憩時間のトイレの行列の長さに何十倍かの差があって、大丈夫かと思ったがなんとかなったみたい。
ロビーで前回のオペラ公演「魔笛」のDVDが、二種類のキャストともに売られていた。
2016年度さいたまシティオペラ第24回公演 モーツァルト作曲「フィガロの結婚」
山﨑岩男版訳詞上演
指揮 新井義輝 演出 十川 稔
会場 さいたま市文化センター大ホール
2016年9月 18日(日) 19日(月祝)
14:00開演 14:00開演
アルマヴィーヴァ伯爵 杢子 淳 佐野 正一
伯爵夫人 金見 美佳 谷原めぐみ
フィガロ 山﨑 岩男 菅谷 公博
スザンナ 山下 尚子 藤田美奈子
ケルビーノ 堀 万里絵 平中 麻貴
マルチェリーナ 田辺いづみ 栗田 真帆
バルトロ 伊藤 純 小野 和彦
バジリオ 吉田 伸昭 石川 隆彦
クルチオ 石川 和樹 正部家喬久
アントニオ 織部 玲児 海下 智昭
バルバリーナ 飯田映理子 村山 舞
花娘Ⅰ 京島 麗香 髙木 佑子
花娘Ⅱ 進藤 麻衣 横田 里菜
合唱
さいたまシティオペラ合唱団
新・音楽集団「匠」
オーケストラ
チェンバー ミュージックハウス オーケストラ
チケット取扱い:さいたまシティオペラ事務局
主催 さいたまシティオペラ
共催 (公財)さいたま市文化振興事業団
協力 学校法人 尚美学園大学
助成 さいたま市
公益財団法人 朝日新聞文化財団