背景がどこで探してきたのかと思うような明らかに日本とは違うロケセットで、エンドタイトルで日台合作なのがわかる。その前から中村映里子のセリフに中国語?訛りがあるのに気付いた。
初めから台湾だと知ってから見たらまた別の趣があったかもしれない。
原作はつげ義春で、作中で成田凌が描くマンガの絵柄もつげにほぼ合わせてある。
イメージなのか現実なのか戦争シーンが執拗に入ってきて、自動車のナンバープレートに「北」の文字が見えるところも南北朝鮮の対立や、台湾ならではのそれ以上の暗示がなされていると思しい。
ただ、目覚めたら悪夢式の繰り返しがいささかしつこく単調で、正直なかなか終わらないなとじりじりした。
その割に締めくくり方が弱い。
つげ式のエロや貧乏くささ、小旅行の感じはよくつかんでいる。