闘鶏用の鶏を育てる腕に恵まれ「稼げる」ので、白人の主人トムに気に入られていると思っている三代目チキン・ジョージの勘違いがもたらす悲劇がメイン。
トムとの関係が一見して対立一方ではなくなるが、決して信頼とか友情とかいった関係ではまったくない。
それどころか、トムが実の父であることがわかってくるあたりから、ただでさえクズだと思われていたトムの、そのクズっぷりはほとんど唖然とするレベルになる。
ジョージを手に入れたい白人の陰謀の結果、トムが上流階級の白人と決闘になるのだが、こんな長く血みどろの決闘シーンは見たことない。
まず順番を決め、離れたところからピストルを撃ち、それから順番を変えて射撃を受ける。弾丸が手に当たって銃を撃てなくなったら、今度は剣に持ち替えて斬り合い、そのたびに負傷が重なるのがなんとも凄惨。
ここは闘鶏場だ、というセリフが出てくるのが効いている。
白人社会でしきりと紳士という言葉が誤って使われているが、まったくの無内容な見栄とプライドに過ぎないのがわかる。折しも時代は19世紀はじめで、「バリー・リンドン」で何度も見せられた決闘の内実を新大陸でもっと野蛮で生々しく見せられた感。
叛乱を起こした実在の黒人指導者ナット・ターナーの噂話が出てくる。赤ん坊を殺して食べるなどという荒唐無稽な噂が白人の間で堂々と通用しているグロテスク。
黒人が「道具」としての役に立つからといって尊重されるわけでなく、金の生る木であるジョージを手に入れるためだったら一見お上品な連中の方がはるかに悪辣な真似をするし、実の息子を動物同様に手放すトムの人ぶり。
本ホームページ
トムとの関係が一見して対立一方ではなくなるが、決して信頼とか友情とかいった関係ではまったくない。
それどころか、トムが実の父であることがわかってくるあたりから、ただでさえクズだと思われていたトムの、そのクズっぷりはほとんど唖然とするレベルになる。
ジョージを手に入れたい白人の陰謀の結果、トムが上流階級の白人と決闘になるのだが、こんな長く血みどろの決闘シーンは見たことない。
まず順番を決め、離れたところからピストルを撃ち、それから順番を変えて射撃を受ける。弾丸が手に当たって銃を撃てなくなったら、今度は剣に持ち替えて斬り合い、そのたびに負傷が重なるのがなんとも凄惨。
ここは闘鶏場だ、というセリフが出てくるのが効いている。
白人社会でしきりと紳士という言葉が誤って使われているが、まったくの無内容な見栄とプライドに過ぎないのがわかる。折しも時代は19世紀はじめで、「バリー・リンドン」で何度も見せられた決闘の内実を新大陸でもっと野蛮で生々しく見せられた感。
叛乱を起こした実在の黒人指導者ナット・ターナーの噂話が出てくる。赤ん坊を殺して食べるなどという荒唐無稽な噂が白人の間で堂々と通用しているグロテスク。
黒人が「道具」としての役に立つからといって尊重されるわけでなく、金の生る木であるジョージを手に入れるためだったら一見お上品な連中の方がはるかに悪辣な真似をするし、実の息子を動物同様に手放すトムの人ぶり。
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