アカデミー賞授賞式のベテランプロデューサー ギルバート・ケイツさんが死去 #映画 #eiga http://eiga.com/l/gJoyV
I never sang for my fatherの監督。テレビで「断絶の家」の題でやったのを見たけれど、忘れがたい秀作。
ジーン・ハックマン、メルビン・ダグラス主演で共にオスカーにノミネートされた。特にハックマンは「スケアクロウ」とともに最も見てもらいたい演技と語っていた。
私事になるけれど、テレビ放映時の吹き替え台本を古本市で手に入れて、シナリオ代わりに読んでいた。原作(舞台劇)・脚本のロバート・アンダーソンの自伝的作品だという。
主人公は作家なのだが、「物書きなんていうのは、男の仕事じゃあない」と立志伝中の人物である父親は公言してはばからない。
子供のときからずっといかにもアメリカ的な男は勝たなくてはいけない式の成功神話の権化のような父親に反発し続ける一方で、実際に成功した父を尊敬する気持ちは捨てきれないでいる。
その父親が連れ合いに先立たれ次第に弱っていくのをみかねて引き取ろうとするが、父は頑固に一生かけて築いてきた城である屋敷から出ようとしない、という展開になり、結局主人公は父親を見捨てて屋敷を出て行く。
「それは父さんは偉いと思う。尊敬もしてる。ぼくにはとてもできないような苦労をして、ここまでになったんだ。しかし、だからといって、愛せるわけじゃない」という台詞が重い。
ユダヤ人と結婚した為に勘当された姉の役がエステル・パーソンズ。「俺たちに明日はない」でハックマンと夫婦役だったが、ここでは姉弟役。もとが舞台とあって登場人物は極端に少なく、みっちり芝居を見せる。
ビデオタイトルは「父の肖像」。廃盤。撮影現場での父親役ダグラスの威厳は「帝王のようだった」だと聞く。威厳と衰えをないまぜた老いたるライオンといった風情で、なぜ主人公が反発しながらなかなか見捨てられないか、実感を持って理解できる。
劇場未公開だけれど双葉十三郎の「ぼくの採点表」には載っています。採点は☆☆☆★★★。父親を愛せない息子の話という厳しい内容なので、未公開になったのだろうと。
あ、フィービー・ケイツのおじさんでもあります。といっても、わからない世代が増えているでしょうけど。
テレビ見ていて、この役者何という人だったっけと思うとき、データ放送か何かで調べられないかなと思う。あるいは顔認証で調べられるアプリとか。音楽だとありますよね(Shazam)。
なんかfirefoxが遅い。google chromeが使うことが増えたけれど、微妙に使い勝手が違って戸惑う。