「スタンド・バイ・ミー」のダークな面が前面に出てきたような内容。スティーブン・キングが原作小説を激賞しているというのもなんだか納得。
アメリカの田舎町の少年たちがちょっと悪い女のところに屯するようになり、ビールを飲んだりして悪ぶっているうちに、女が養っている姉妹を虐待するのに巻き込まれていく。
日本でも男の子が気になる女の子を逆にいじめたりするのだが、その程度で済んでいたのが苛めがエスカレートしていく間にもともと女の子に優しく接していた男の子(これが主役)まで一人だけいい恰好してやめようと言い出せなくなるのが怖い。
よくある監禁拷問ものかと思うと、拷問する側にまわる少年がやりたくない気持ちと思い切って空気に負けて踏み越えてしまうのとに引き裂かれているのが、より細かく状況を描きこんでいる感じでイヤな感じ。ただし、見かけの刺激は思った程ではないし、どうしても監禁ものは場所が限られて単調になるのだが、それを補うほど演出は細かくない。
カタカナでガール・ネクスト・ドアというと昔のハリウッド映画的な健全さになるのだが、日本語にすると何か禍々しい。