弁護士の兄と医者の弟というのは社会的ステータスからいけば最高位同志みたいなもので、実際定期的に会食しているレストランは一目で高級とわかる。
ただし両者のバランスは崩してあって、弁護士の兄は死亡事故を起こした運転手をそうとうにアコギな弁論で運転手自身をすら丸め込んでしまい、弟の方にボランティア的に老母の世話を負わせている。
では弟が自己犠牲気味なのを納得しているのかと思うと思わぬところで(実は予想がつく形で)噴出する。
どことなくカインとアベルを思わせるが、もっといびつ。
ふたりの子供たちがもっといびつなのだが、毎度のことながらの韓国の猛烈な学歴社会ぶりとそこからの逸脱との葛藤が背後にある。
製作国を転々と変えてのこれが四度目のリメイクらしいが、前の三回はほぼ未公開。