ドイツ映画なのだが原題はWHO AM Iと英語。その他サイバー空間で使われる言語はもっぱら英語。当然のようでもあるが、アラビア語や中国語など今後どうなっていくだろうか。
日本でいう非リア充がリア充を妬んで、代償行為としてサイバー空間で認知欲求を満たそうとするのは世界共通みたい。気楽だがむなしいNOBODYと注目を浴びるがストレスもかかるSOMEBODYとの間で揺れている図は、時代や国やサイバーと関係なく欲求不満な青年の典型で、演技も適格にそれを表現している。
匿名空間で勝手な真似をしている連中がハッカー、というイメージなわけだが、距離やスケールを人間的なサイズを超えて巨大化している空間で自己顕示欲もそれに見合って肥大化させ、謎のカリスマハッカーに存在を認めてもらおうとしたり反対に攻撃をしかけたりする。
一方、現実世界の存在であるサイバー警察の大物に対しては奇妙に従順。
サイバー空間を地下鉄みたいな空間で模式的に表現しているのがわかりやすいし、描写における一種のルール違反に対するエクスキューズになっている。
ストーリー展開の凝り方は大したもので、本当にちょっとしたディテールも伏線になっている。ただし、実際に官憲に追いつめられるあたりの脱出の仕方がやや生ぬるいのは惜しい。
音楽・音響処理が秀逸。
(☆☆☆★★)
ピエロがお前を嘲笑う 公式ホームページ
ピエロがお前を嘲笑う@ぴあ映画生活
映画『ピエロがお前を嘲笑う』 - シネマトゥデイ
本ホームページ
日本でいう非リア充がリア充を妬んで、代償行為としてサイバー空間で認知欲求を満たそうとするのは世界共通みたい。気楽だがむなしいNOBODYと注目を浴びるがストレスもかかるSOMEBODYとの間で揺れている図は、時代や国やサイバーと関係なく欲求不満な青年の典型で、演技も適格にそれを表現している。
匿名空間で勝手な真似をしている連中がハッカー、というイメージなわけだが、距離やスケールを人間的なサイズを超えて巨大化している空間で自己顕示欲もそれに見合って肥大化させ、謎のカリスマハッカーに存在を認めてもらおうとしたり反対に攻撃をしかけたりする。
一方、現実世界の存在であるサイバー警察の大物に対しては奇妙に従順。
サイバー空間を地下鉄みたいな空間で模式的に表現しているのがわかりやすいし、描写における一種のルール違反に対するエクスキューズになっている。
ストーリー展開の凝り方は大したもので、本当にちょっとしたディテールも伏線になっている。ただし、実際に官憲に追いつめられるあたりの脱出の仕方がやや生ぬるいのは惜しい。
音楽・音響処理が秀逸。
(☆☆☆★★)
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ピエロがお前を嘲笑う@ぴあ映画生活
映画『ピエロがお前を嘲笑う』 - シネマトゥデイ
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