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「開発を止めた某鉄道」7000形・来月遂にさよなら運転

2007-02-21 | 北総監獄

既にご存知の方も居られるかと思いますが、「MAKIKYUのページ」でも時折取り上げ、来月引退と以前から騒がれていた、高額運賃で悪評名高い北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の7000形の来月14日での現役引退と、その後25日にさよなら運転&撮影会開催が昨日付けで「開発を止めた某鉄道」HPで発表されています。

HPによると「長い間の活躍に感謝を込めるとともに多くのファンの声に応えて」
3月25日(日)にさよなら運転と撮影会を開催とありますが、「開発を止めた某鉄道」の余りに高額な運賃の被害者でもあるMAKIKYUはこの車両に関しては何の感謝もなく、むしろ腹立たしい存在以外の何物でも有りません。

ちなみにこの車両のさよならイベントでは最初にイベント用のヘッドマークを付けた7000形車両に乗車して印西牧の原~矢切間を1往復し、ラストランを楽しんだ後に車両基地へ向かい基地内で写真撮影、そして最後にまた印西牧の原駅に戻る行程で実施され、参加費は大人1520円(小児760円)との事で、昨年東京都交通局車両のさよなら運転で「開発を止めた某鉄道」を含む3社局に跨っての運行が行われ、様々な問題が発生した事を踏まえると、「開発を止めた某鉄道」線内のみでの運行というのは妥当な所と言った気がします。

ただ参加費1520円というのは印西牧の原~矢切間の片道運賃相当額で、この列車の運行日は日曜日で割引率の高い土休日割引回数乗車券(片道10回分の値段で15回分乗車可)の通用日である事や、「開発を止めた某鉄道」では時折1000円で土休日などに一日乗り放題の乗車券を発売する事を考えると割高な価格設定という気がしますが、普段は一般客が乗車できない印西牧の原~印旛車両基地間を「開発を止めた某鉄道」の運賃で別途計算すると片道200円(往復400円)程度になる事も考えると、参加費はまあこの程度といった感もしますが、それにしても首都圏の通勤鉄道でたかだか往復50km程度乗車するだけでこの値段は余りに高過ぎ呆れたものです。

MAKIKYUは日頃「開発を止めた某鉄道」の高額運賃に苦しめられている状況で、この車両に関しては怨みはあっても愛着など有りませんので、敢えて更に高い参加費を払ってこのイベントに参加する気は全く有りませんが、このイベントは定員350名で、26日~3月9日までに「開発を止めた某鉄道」宛てに往復はがきで申し込み、当選者のみ参加可能(まあ高額運賃で悪評名高い鉄道ですので、定員割れという可能性もありますが…)となっており、「開発を止めた某鉄道」HPに応募方法等の詳細が出ていますので、興味のある方は応募されるのも良いかもしれません。

写真は来月25日のさよなら運転にも登場する7003編成(他の2編成は既に廃車済)です。


西鉄宮地岳線・路線名変更へ~新路線名は貝塚線

2007-02-21 | 鉄道[九州・私鉄等]

今年は来月末限りで廃線となる路線が3つも有り誠に残念な話ですが、その一つである西鉄宮地岳(みやちだけ)線は西鉄新宮~津屋崎(つやざき)間が部分廃線となり、この区間にある駅で終点津屋崎の一つ手前には「宮地岳」という駅も存在します。

そのため来月の部分廃線後は宮地岳まで行かないにも関わらず「宮地岳線」を名乗るのか、それとも路線名が変更されるのかが気になっていましたが、今日西鉄HPを見たところでは、昨日付のニュースリリースで廃止となる西鉄新宮以遠への代替バスに関する情報と共に、貝塚線への路線名変更に関する記事が掲載されていました。

これによると、今回の西鉄新宮以遠廃止・路線名の貝塚線変更と同時にダイヤ変更が行われ、現在昼間・土休日13分間隔で運行されているダイヤが15分間隔と若干減便されるほか、平日ラッシュ時の運行本数も10分間隔(現在は貝塚~三苫間の区間列車を含めて6.5分間隔)と減便になり、これに関連して香椎花園前駅の交換設備も撤廃となります。
(他に早朝深夜の貝塚発初電繰り下げや貝塚行き終電繰上げなども行われますが、これは実質的に出入庫列車ですのでさほど実害はなさそうです)

昼間15分間隔のダイヤは本数こそ減少するものの、貝塚で接続する福岡市営地下鉄との接続という面では現行の乗車列車によってバラバラという状況から見て大きく改善されますし、列車によっては結構な交換待ち時間が生じていた状況も改善されて所要時間も短縮されます。

現状データイムは2両編成のワンマンカーでも座席が埋まらない程度の乗車率ですので混雑が懸念される事も殆どなく、この多少の減便は殆ど実害ナシと言ってもよく、分かり易く使い易いダイヤ実現と言う意味では、一歩前進という気もします。

ただ朝ラッシュ時間帯の10分間隔への減便は、新宮以遠からの乗客が至近距離を平行して走るJRや、西鉄新宮以遠廃止に伴ってラッシュ時間帯のみ新設され、津屋崎~天神間を都市高速経由で直結する路線バスへの転移などを見込むとしても随分減少している印象を受け、現在ラッシュ帯を中心に数編成が稼動している3両編成の稼働率を上げるなり、既存車両の組み換え等で増結を行うなどの施策が行われるのか否かも気になります。

また西鉄新宮以遠廃線と共に、既存区間でも平日ラッシュ時間帯を中心に減便となりますので、現在宮地岳線を走っているつりかけ式駆動車をはじめとする旧型車両群(割合新しい600形でも首都圏私鉄で廃車になる車両よりも古い状況ですが…)もそろそろ見納めになりそうで、今後どの様な動きが生ずるのかも気になります。(写真は去就が注目され、以前MAKIKYUも宮地岳線で乗車した古豪300形です)

今後貝塚線として再出発する宮地岳線、宮地岳線という名前を聞きなれた身にはどうもピンと来ない路線名という気もしますが、今後も残存する既存区間が地域の足として親しまれて走り続けると共に、異国(貝塚線沿線から韓国・釜山までは直線距離で200km程・西鉄以外のどの大手私鉄路線よりも近いです)に最も近い大手私鉄路線としても末永く健闘する事を願いたいものです。


芭石鉄路~四川省にあるSLの走るナロー路線

2007-02-21 | 鉄道[中華人民共和国]

  

「MAKIKYUのページ」では時折中国に関する記事を公開していますが、今日は昨年夏にMAKIKYUも訪問し、四川省にあるSL(蒸気機関車)の走る軽便鉄道として中国の鉄道に関して詳しい方の間では有名な、芭石鉄路について取り上げたいと思います。(「芭石」で検索するとネット上でも多数の情報がヒットします)

この鉄道は四川省の省都・成都市から南へ約200km(都市間バスで3時間ほどかかります)、大仏で有名な楽山市からも南東へ60km程離れた*健為という田舎街へ出て、更にそこから石渓行きのローカルバスに乗り継いだ嘉陽という所(芭石鉄路の站名は石渓です)を起点(公式にはこちらが終点ですが…)に、芭溝(これも終点は更に先の黄村井という所です)までの間約20kmを結ぶナローゲージ(線路の幅が狭い)の山中を走る軽便鉄道です。

この路線は石渓周辺こそ電化されているものの大半の区間は非電化で、また旅客列車は全線通しで運行される列車が1日4往復という事もあり、現在でもSLが現役で用いられているのが特徴です。

この様な鉄道は中国広しといえども今では貴重な存在となっており、一時期は沿線の道路整備と共に廃線も検討(現在この鉄道に並行するバスなどが走行可能な道路は一部を除いてありません)されていた様ですが、近年は希少なナローSLが旅客列車を牽引する鉄道として注目を集め、中国内だけでなく遠く欧米からも乗客がやって来る状況になった事もあって廃線の話は立ち消えとなって21世紀を迎えた今日でも奇跡的に生き残り、荒れ放題だった設備面も多少手直しが加えられる様になっています。

そのため四川省を訪れた際に日程が確保できるなら是非一度乗車しておきたい鉄道の一つで、MAKIKYUも昨年夏に乗車して来ましたが、牽引するSLはC2と呼ばれる中国軽便鉄道の事業用専用線などでは一般的なタイプで、小さいながらも本当のSL(何処かの島国を走る路面電車のSLもどきDLとは訳が違います)だけあって走行音は生き物さながら、その代わり客車に乗車していても機関車の煙突から出てくる煤が飛散してきて頭は真っ黒に汚れる有様ですが、現代の日本では日常こんな事はまず有り得ませんので、非常に貴重な体験が出来ます。

またこの鉄道に地元住民が乗車する場合は1元程度の運賃で乗車できる様ですが、外国人が乗車する場合は片道15元(約250円)という特別運賃が適用されるのも難点で、この金額は中国の物価からするとかなり割高で、日本の割安な私鉄(東急など)で同距離を乗車した際の運賃に匹敵します(それでも首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、高額運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)などに比べればずっと安いですが…)が、現代の日本では絶対体験できない現役の軽便SL列車を堪能でき、路線維持に貢献出来る事や、観光関係は全般的に割高で、芭石鉄路沿線からさほど離れていない(それでも50km以上はありますが…)楽山にある有名な大仏の法外な入場料(確か70元(日本円に換算して1000円を超えます)位だったと思います)などを考えれば妥当な金額設定かもしれません。

ちなみにこの鉄道へのアクセスですが、成都から日帰りとなると芭石鉄路や都市間バス運行時間帯の関係もあって、現地まで貸切車でも使わない限りはかなり厳しく(昼過ぎの三次車に乗車後、都市間バスを乗り継いでで成都まで戻る事は順調に行けば一応可能でMAKIKYUも実践していますが、帰還できなくなる可能性もありますのでオススメしません)、楽山からでも丸一日は要する状況ですので、訪問を検討される方はできれば*健為か芭石鉄路の沿線(一応宿泊施設は存在する様ですが、かなり限られる様です)で一泊する事をオススメしたいと思います。

写真は途中駅で停車中の芭石鉄路旅客列車と、同線のタイムテーブル(簡字体で表記されていますが、漢字なので何とか分かると思います:訪問予定の方は参考までに…)です。

また芭石鉄路やその関連記事に関しては、後日更に取り上げたいと思います。

注)文中の「*健」は「イ」の部分が「牛」です。