昨日MAKIKYUは青春18きっぷを利用し、日帰りで静岡県内へ出向いていましたが、その際に乗車した車両の一つが313系と呼ばれる新型車両です。
この形式はJR東海の一般型標準車両として、1999年の製造開始当初は名古屋地区の快速用(新快速などを含む)や閑散線区ワンマン運行用車両などが製造されされましたが、その後暫く増備がなかったものの、昨年~今年にかけて国鉄時代からの旧型車両(113系など)の代替を目的に多数が増備されています。
静岡地区で活躍する313系も、御殿場線や身延線のワンマン運転用に製造された2両編成の一部を除くと昨年~今年にかけて増備された車両となっており、編成両数(2両・3両)などの違いによって細かく番台分けされていますが、このグループの車両の殆どは2000番台を名乗っており、東海道線静岡地区や身延線富士周辺では頻繁に姿を見る事ができます。
この車両の特徴としては、昨年~今年にかけて増備された313系の特徴ともなっているフルカラーLEDを採用した行先表示機が目立ちますが、中京地区で使用されている車両とは異なり、高速運転を行う運用には充当されない事から、同時期に中京地区に導入された313系で特徴的な車体間のダンパー設置は行われていません。
また車内はオールロングシートの座席配列を採用した事も大きな特徴で、これは他地区で活躍する313系には見られない特徴ですが、大都市圏の通勤電車同然とも言える客室設備ながらも各編成にトイレが設置されており、これは静岡地区で313系と共に活躍し、併結運行も頻繁に見られる211系電車の大半は長時間乗車となる列車に充当される事も多いにも関わらず、トイレ未設置で長時間乗車に難ありだった事を考えると大いに評価できます。
それに車内も蛍光灯はグローブ付きを採用していますし、313系自体が中京地区での快速運行などで使用する事を前提に設計された車両だけあって、高速走行時も走りは安定していますので、同じ東海道線を走る車両でも「1回用カメラ(レンズ付きフィルム)」に良く似たあだ名で呼ばれている某車両(313系の走る区間の一部でも走りますし、両者の顔合わせは頻繁に見られます)の非力なモーターが高速走行時に発する不快な走行音や、やたらと質素な感が否めない内装などと比べるとはるかに高級で、普通列車で使用される車両としては快適で、結構グレードが高い車両であるとMAKIKYUは感じます。
ただ特別料金不要の列車で用いられる車両としては最高級の部類に属する中京地区快速用の313系(座席は転換式クロスシート)と比べてしまいますと、両者が並んだ際などは設備的にどうしてもこちらは見劣りする感は否めませんし、通勤電車同然の客室設備は旅情が薄れ、食事などにも難儀しますので、利用の多数を占める静岡や浜松周辺での短距離利用客にとっては快適で、また静岡地区の東海道線における輸送実態を踏まえた車両とはいっても、青春18きっぷ利用者をはじめとする普通列車利用の長距離旅行者からの評判が今一歩な点は惜しまれる限りです。
写真は静岡地区に最近導入された313系の外観と、オールロングシートが特徴の車内です。