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JR東日本 E5系電車~最上級車両・グランクラスのご見学は…

2011-12-24 | 鉄道[新幹線]

先月MAKIKYUが北の大地から帰還する際には、札幌~函館間で特急「スーパー北斗」号に乗車し、函館駅で特急「スーパー白鳥」号に乗り継ぎ、終点の新青森駅で更に東北新幹線に乗り継ぐ行程を取ったものでした。

東北新幹線の八戸~新青森間は昨年12月に開業を迎えたばかりで、先月新青森から東北新幹線に乗車し、この新規開業区間を利用する事で、一時的に途絶えていたJR完乗(定期旅客列車の走る区間で、連絡線などの類を除いた話ですが…)を再び達成できたのですが、その際には3月に営業開始したばかりの新形式・E5系電車や、同系限定で運転される最上級列車「はやぶさ」号にも初めて乗車したものでした。


この車両は高速走行時の騒音対策なども影響してか、先頭車の外観は最近の新幹線らしく、デザイン的には余り感心できない雰囲気となっていますが、先頭部がやたらと長い事もあってか、先頭車の客室面積は非常に狭くなっているのも特徴で、既存のE2系と並ぶと違いは一目瞭然です。

この狭い中途半端な区画の片方は、グリーン車を凌ぐ最上級車両「グランクラス」となっており、JR九州の787系電車で運転される一部特急列車に連結されている「DXグリーン車」のJR東日本版とも言える存在です。

このグランクラスは10両編成の10号車に設けられ、9号車に特別車両のグリーン車、そして8~1号車は普通車となっており、MAKIKYUが乗車したのは普通車の8号車でした。

普通車は標準サイズの新幹線では典型的な、横3+2列配置の座席配列になっていますので、ほぼ同時期に運行開始した九州新幹線「さくら」号などで用いられるN700系(7000/8000番台)の横4列席になっている指定席車に比べると、設備的には見劣りしてしまい、グレーの座席モケットも経年が進むと汚れや退色が目立たないか気になる所です。


しかしながらMAKIKYUは余り効能を感じなかったものの、枕部分が可動式になっているのは独特で、内装も荷棚部分に木目を用い、天井の木目部分の通路側はミラー仕上げにしているのも特徴的です。

荷棚下の空調噴出口も、飾り板を付けて目立たない様に仕上げているなど、通勤型電車で余りに簡素過ぎて貧相な印象の車両ばかりの印象が強く、「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」を多数走らせている会社の車両にしては、随分凝った造りという印象を受けたものです。


新幹線などの高速列車はどちらかと言うと機能重視で、簡素な印象の車両が多い中、結構凝った造りで、暖かみのある雰囲気と感心したのは普通車車内だけでなく、デッキやグリーン車車内も同様です。


グリーン車も見た限りでは、既存車両より随分グレードアップしていると思います(MAKIKYUが比較対象できる車両は、東海道新幹線の300系と700系程度ですが…)が、グリーン車の上を行く車両が連結されている事もあってか、やや色褪せた印象を受けてしまうのは、DXグリーン車が連結されているJR九州の787系車両充当特急のグリーン車と同様です。

割安な設備を求める乗客→普通車/高価でも高品質な設備とサービスを求める乗客→グランクラスという事も影響してか、設備的には結構なレベルと見受けられるにも関わらず、乗車率が芳しくない様に感じたのは惜しい限りです。

そしてこのE5系では「グランクラス」が鳴り物入りの目玉として様々な所で取り上げられ、ご存知の方も多いかと思いますが、9号車のグリーン車から貫通路を経て10号車へ向かい、10号車側の扉が開くと、その先にはもう一つ扉が設けられています。


この扉には「ご利用にはグランクラス券が必要です」という案内のステッカーが貼られており、その下には「ご利用以外の見学はご遠慮下さい」という但し書きまで記されており、グランクラスの乗客以外は客室を通る事も…という状況になっています。

おまけに反対側の出入口扉には常時アテンダントが立っているなど、その気になれば比較的容易に様子を視察できるグリーン車とは大違いで、車端で通り抜けの必然性がない車両である事もあって、限られた乗客だけの空間という雰囲気を非常に強く放っていたものでした。


そのためグランクラスの客室内に立ち入って様子を視察する事はできず、終点の東京駅で折り返し整備中に、窓越しに様子を眺めた程度ですが、折り返し整備中には定員18名の狭い区画にも関わらず、グランクラスだけで複数人の清掃員が座席や肘掛などを入念に拭いており、この様な姿を見るだけでもJR側の相当な意気込みを感じたものでした。

MAKIKYUは日頃時間的余裕があれば、新幹線や特急よりも青春18きっぷなどを利用し、普通列車を利用する方が…というタイプですが、グランクラスでは設備面だけでなく、アテンダントによるミール・ドリンクサービスなども供されている事も話題になっています。

今後東北新幹線を利用する際、丁度良い時間帯のグランクラス連結列車(E5系充当列車)で窓側1人席のグランクラスに空席でもあれば、一度この車両に乗車し、JR側が意図する最上級の車両とはどの様なものかを、一度体感するのも…と感じたものでした。

ただはやぶさ号では新青森~東京間を普通車で乗り通しても、個人的にはかなり早いと感じたもので、グランクラス乗車では設備やサービスを堪能する間もなく目的地到着という事にもなりかねない気がします。

グランクラスに乗車するのであれば、個人的にはやや所要時間が長くて特急料金もやや安く、最近一部列車に充当されるようになった「はやて」号の方が狙い目と感じますが、現段階では物珍しさと希少性もあって注目されているグランクラスも、今後E5系が増備されて連結列車が増えた際、決して割安とは言い難い現行料金(グリーン料金+5000円)で利用がどれだけ定着するのか気になる所です。



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