雨、9度、87%
「私、もう一つ雛人形の刺繍をしたんだ。」と気づいたのは昨日のブログを書きながらでした。先月誕生日を迎えた孫娘の初節句の祝いに私が刺した刺繍の中でも大きな一枚でした。ところがどんな図案だったか思い出せません。もう11年前に刺した刺繍です。お節句に間に合うように初めての期日制限付きの作業でした。モモを膝に乗せ、毎日朝から刺し続けました。大きな額に仕立てて、機内持ち込みの荷物にして東京まで持って行きました。どんな図案だったかな?
昨夕、孫娘と電話しました。「かかが刺したお雛様の額、今年も飾ってくれた?」「うん、まだ飾ってるよ。」「その刺繍大変だったのよ。」「ふぅん〜。」
まだ刺繍の図案が思い浮かびません。PCで写真を探しました。「あら、立ち雛じゃない!」額にしたててもらったのは昨日書いた姉妹で営む香港のフレーム屋さんです。彼女たちにとって2つ目の「お雛様」の額装です。きっと孫娘のために刺したのだと私が説明したのだと思います。なんとまあ、私の「雛額」に比べると明るく、可愛く仕上がっています。毛氈のように赤いマットが巡らされ、それに合わせるようにフレームが細めでモダンです。
私の大作の一つです。雛の周りにもぼんぼりなどが密に刺されています。今は長時間針を持つと目が疲れます。刺しかけの刺繍が2つ、ゆっくりでもいいから、ひと針ひと針刺し続けようと、針を持つ喜びが蘇ってきました。針を持つと心が静かになります。そういう時間が好きです。