小雪、2度、62%
毎年12月に入ると気になることがあります。「新豆」です。特に気になるのは「紫花豆」、いつも買うお店に入荷を確かめます。特に昨年は猛暑でたくさんの作物に被害が出ていました。やはりお店の人の話では入荷がいつもより遅れるとのことでした。年末「黒豆」を買いに行きました。その横に「紫花豆」の新豆も並んでいました。ホッとしました。「黒豆」と「紫花豆」を買うと散財です。年末は「黒豆」だけ求めました。
お正月の「黒豆」も主人の帰宅で全部食べました。「全粒粉」を買いに行ったのに「紫花豆」を買ってしまいました。1キロ入りです。持ち重みのある袋は幸せな気持ちにしてくれました。
中国や台湾でも「紫花豆」の生産されていますが流通量は少なく、やはり高価な豆です。信州から上州にかけて栽培されている「紫花豆」の大きさ、味わいの深さとは比べ物にもなりません。大きいので、戻して柔らかくするまで時間がかかります。その時間すら楽しく感じるから不思議です。香港にいた時には各国の豆や豆料理に触れる機会がありました。どの豆も美味しいけれど、日本の豆の旨さは飛び抜けています。「黒豆」が最高位におかれますが、私はこの30年、「紫花豆」が一番の豆です。甘く煮る「紫花豆」よりオイルやハーブでマリネ、トマト煮込みを作ります。大きな「紫花豆」がオイルを吸うと甘みが凝縮されます。トマトの酸味や肉汁を吸った「紫花豆」はひとまわり膨れて口の中で溶けます。
一年にこの一袋、私の贅沢な買い物です。