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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

和紙の便箋

2015年02月09日 | ステイショナリー

晴れ、13度、73%

 日本の和紙がユネスコの無形文化財に指定されました。和紙全般ではないようです。指定された3地区の和紙は、全て日本のコウゾを原料にした手透きの和紙を作っている地域です。コウゾ、三つ又、ガンピ、と和紙の原料も輸入されているものがあるそうです。島根の石州紙、美濃の本美濃紙、埼玉の細川紙。これ以外にも日本のあちらの街こちらの街で作られている和紙です。

 和紙との初めての出会いは、土佐紙。高知県の紙です。母の実家は高知県土佐市、年に一、二度里帰りする母は、高地の繁華街で必ず和紙を買い求めて帰ってきます。何分にも筆達者な人でした。そんな母と小学の5年の頃一緒に買い求めたのが、 この和紙綴じに入ったレターセットでした。もちろん中の封筒もハガキも便箋も使ってしまい、別の便箋が入れられています。母が私に和紙の便箋をくれたのは後にも先にもこの一回切りです。母にとって和紙の便箋は自分用でした。

 母のようには筆を持ちませんが、和紙好きは親子同じようです。筆ばかりでなく、万年筆でも使える和紙が普及してきました。香港に来るときは、こうしたレターセットも準備してやってきました。海外からもらう和紙の縦長の封筒はどんな感じでしょうか。洋便箋も好きで数持っていますが、やはり目上の方やかしこまった内容のときは、和紙の縦長封筒がしっくりときます。

 私の和紙好きを知ってか、主人は、行く先々で和紙のレターセットを土産にしてくれます。2年程前でしたか、これでは私が死ぬまでに使い切れない程のレターセットを持っている、とこぼしたことがありました。その後母が逝きました。母が逝った後、それこそ沢山の方に手紙を書く羽目になりました。長くご無沙汰をした方、親戚筋の年上の方、母が逝った後ふた月は、手紙を書くのが私の仕事でした。やっと少なくなったレターセット、見出し写真は、そのほんの一部です。

 私が選ぶものは、普通の経線入りの飾り気のない物ばかりです。ところが主人は、 こんな平安紋の優しい色の便箋、 同じ経線でもあか抜けたものを選んでくれます。平安紋は京都のまつ丸のもの。色付き経線は、美濃紙で出来ています。

 実家の整理をしていて、母の持ち物、高価な服から帽子まで捨てに捨てた私です。ところが、母の持っていた和紙のレターセットは、丸々残しました。母らしい潔いデザインのレター紙など胸躍ります。少し薄手の漉き紙が出てきました。主人が母に中国の漉き紙を土産にしたものです。和紙の巻き紙も何本かあります。これらのレターセット、日本の家の引き出しに大事に仕舞われています。

 ケチな私は、大好きな和紙の便箋や封筒を使わずに取ってあります。日も当たらない、出来るだけ湿度も低くと気を使っているのに、時間が経つとシミが浮いてきます。そこで、最近は、エイッとばかりにお気に入りの便箋を使います。先日、エイッとばかりに手紙を書き終えて、封筒の表書きをと封筒を見ると、郵便番号の四角いますの数が足りません。随分昔のものですね。

 さあ、和紙がシミを付けないうちにせっせと手紙を書きましょう。

コメント
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