ガス、17度、96%
おかげさまで、孫が一歳を迎えました。初めてのお誕生日です。お誕生日はこれからもやってきますが、初めてのお誕生日は格別です。この一年間、お母さんとお父さん、周りの人たちに優しい目で見守られ育まれてきました。出産予定日は、14日、3日間お母さんはよくがんばりました。かねてから、この日に帰国を決めていた私、香港から飛行機に乗るまでは、まだ出産の知らせをもらえません。ところが、成田に着いて、携帯を開けるや息子、主人からのメッセージです。東京に雪の積もった翌日の事でした。
産院で初めて会った孫は小さくて、今にも壊れそう。窓の外の雪景色とは裏腹に。孫を囲むその父母、祖父母の周りは、ほんわかと暖かな空気が流れていました。この一年、私が孫にあったのはこの日を含めてほんの3回。会う度に赤ん坊ではなく、子供へと成長して行きます。
孫の初の誕生日に鳩時計を送ろうと決めたのは、去年です。ポッポ、ポッポと鳴く鳩時計。時計は、時を刻みます。そして、その時間の流れを孫と共にしてくれます。そんな思いで鳩時計を探しました。
鳩時計を売っているところは目を付けていたのですが、主人が日本の物がいいなどと言います。私がいいなあと思うのは、ドイツ製かイタリア製の鳩時計でした。主人は忙しいので、私に任せると言ってくれます。しめしめとドイツ製の昔から見る山小屋の鳩時計を買いました。
お店に行くと、先日見たときよりも鳩時計が増えています。お姉さんに頼んで、全部の鳩を鳴かせてもらいます。いろいろな鳴き声があります。家にこもる一番響きの良い物を選びました。しかも、川のせせらぎの音がバックに聞こえます。きれいな鳥の声です。オーソドックスなこの山小屋の鳩時計は、必ず犬が家の前に居ます。アルプスの救助犬セントバーナードです。
この時計を買って、しばらくして、そごうデパートに行く機会がありました。たまたま、クロックの売り場の前を通りました。見ると鳩時計も壁にかかっています。かなり大きな鳩時計です。日本のリズムが作っている鳩時計でした。大きいのはいいのですが、がっかりする程デザインが大雑把。しかも、木目調の化学素材で作られています。折角いいムーブメントを作ってもこれではねえ、と残念い思います。
さて、この鳩時計、先日主人がハンドキャリーで息子たちの元に運びました。ところが動かないと言って来ます。からくり時計です。どこか調子が思わしくないのでしょう。デパートの時計売り場にでも持って行けば、それこそ日本です、すぐに直ると思います。一刻も早く、鳩が出て来る様子を孫に見せてやりたい気持ちで一杯です。
また、この一年、元気に育ってくれますように。