曇、22度、96%
袋いっぱいの山椒の実をいただきました。大好物です。山椒の実一つ、山椒のひと葉がどれだけ食べるものを美味しくしてくれるか、その香りと緑の鮮やかさは季節の物ならではです。一緒の包みに玄界灘の「塩うに」の瓶が一本入っていました。 うにの瓶詰めはお隣山口県の下関産のものが有名です。下関の瓶詰めうには「アルコール漬け」で蓋をとるとそのアルコール臭がツンと鼻をつきます。高級品でびっくりするお値段ですが、私は素朴な「塩うに」の方が好きです。玄界灘の漁港近くではこの「塩うに」がよく売られていました。博多湾に浮かぶ「能古島」の船着き場で義母とよく買いました。「塩うに」は蓋を取ると磯の香りがします。
贅沢にもこの「塩うに」を半瓶使って、新鮮な「山椒の実」でパスタを作りました。「山椒の実」は粒をトッピングしますが、うにと一緒にパスタに混ぜ込みます。 軽くすり鉢で当たりました。簡単なお昼ご飯です。「塩うに」の塩加減をみてパスタの茹で塩の量を按配します。「山椒の実」を小枝から外しながら口に放り込むと、香りと共に時間差で舌先にピリッとした感覚が起こります。「これ、これ。」磯の香りと山椒の爽やかさが見事に相まって、雲丹のもったりを山椒がさっぱりとしてくれます。
以前香港の中国レストランで飾りに「四川の山椒の実」が添えられていました。ちょっと見には山椒とわかりませんがやや大粒の褐色色でした。その日のテーブルは私にはあまり面白い話ではなかったので、その山椒を一粒口に入れてみました。いやはや驚いたのなんのって、日本の山椒の痺れの数倍です。お客様とご一緒なのでぐっと堪えました。口の中は火を吹いたようでした。「四川料理」の辛さは唐辛子だけではありません。この「山椒」が一役買っています。
いっぱいの「山椒の実」の袋には葉付きの山椒が入っていました。私が好きなのはこの日本の「山椒の実」です。