晴、22度、94%
昨年の一回目の緊急事態宣言の時のことでした。毎日、座敷の縁側で「チクチク」していました。縁側は日差しがあり手元が明るいので気に入りの場所です。緊急事態宣言が明けてもまだ「チクチク」が続きました。七月に入る頃、縁側への日の差し込み方がきつくなりました。眩しいばかりか暑さもひとしおです。しかも絨毯部分にまで日が入ります。絨毯の日焼けが心配になりました。
今では和風の縁側にもカーテンがかかっています。一体いつ頃から縁側にレースのカーテンが揺れるようになったのでしょう。雨戸の内はガラス戸、縁側と部屋の境は「障子」か「ガラス障子」というのが日本家屋だったように記憶します。我が家は「ガラス障子」でした。夏になると竹製の「夏障子」に変わります。「ガラス障子」は張り替えの必要はないものの重たいのが難でした。改築後フローリングの床になり縁側と部屋の境にはなにも扉がありません。日差しを遮る工夫を考えました。
「よしず」を外から立てかける、「すだれ」を窓の外に取り付ける、「カーテン」をする、どれも私の心にピタッと来ません。不釣り合いに思います。結局ひと夏遮るもののないまま過ごしました。秋に入る頃見つけ出したのが「座敷すだれ」です。「座敷すだれ」座敷部分の鴨居にかけて使うすだれです。周りが布採りされていて、巻き上げた時すだれを畳み込むの大きなフックがついています。古いもので傷みが激しく、焼けて色も濃くなっています。使えそうなのは2枚だけ、試しに縁側の鴨居にかけてみました。 明るさは変わらないのに日差しが和らぎ、暑さを避けてくれます。日差しは季節が進むと入り方が変わりますが、この「座敷すだれ」は大きなカギ状のものを鴨居につけて使うので場所の移動は容易です。「座敷すだれ」のおかげで縁側が夏でも使えるようになりました。日が陰ると、 こうして巻き上げて終わり。無骨な巻き上げカギを隠すように房がついています。
この縁側は面している道よりかなり高いところにあり、フェンスのおかげで人目は気になりません。日差しを遮る日本らしい「和風すだれ」です。この古いものが使えなくなったら、家に合わせて新調してみようと考えています。