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曇り、14度、88%
日本で今「スパイスカレー」と呼ばれているカレーを作り始めて40年近くになりました。香港に渡って本格的になりました。本場のスパイス、マサラ、パンニールチーズなどを売る専門の店を見つけたからです。香港島湾仔の市場の片隅にインド人がやっているその店はあります。独特な匂いの漂う店には無愛想なおじさんかおばさんがレジに座っているのは今も変わらないと思います。
以来マサラはインドの[MDH]の品を使っています。その店にはパキスタンのマサラも売っているのですが私は[MDH]と決めています。マサラは大量に使うものではありませんが、カレーの風味付にいろいろな料理に使います。当然帰国する時の引っ越し荷物にも大量に入れました。でもすぐになくなります。ありがたいことに、主人はいまだに香港で仕事をしているので、買って来て欲しいと頼みます。主人が湾仔の店に入ってその薄暗い狭い店で、スパイスを手に取っている様子を思い浮かべます。ありがたいことです。
インドデリーやコルカタでも必ず食材店に行きました。どの店も狭くて香辛料ばかりかアユーダのアロマの匂いが混ざってくらっとする匂いがあります。私はその匂いが心地よく、時には梯子をかけて品物を下ろしてもらいました。どの店も湾仔の店と同じようにお店の人は無愛想です。
一振りのマサラは香り、味に彩りを添えます。日本でも[MDH]の商品は手に入ります。ネットで全ての商品が売られています。でもやはり、主人に湾仔の店で買って来てもらいます。何故って?箱に店のインドの匂いが染み付いているからです。封を切る前に箱の匂いを嗅ぎます。40年信頼の[MDH]のマサラです。
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