曇、5度、68%
何年ぶりでしょうか?「クリスシュトレン」を焼きました。ドイツのクリスマスを祝うお菓子です。 イエスがおくるみに包まれた様を形取った焼き菓子で、収穫を祝う意味もあるフルーツやナッツが入ります。今、お菓子屋さんの店頭に真っ白に粉砂糖がかけられたお菓子が「クリスシュトレン」です。
香港に渡る前、40年近く前はクリスマスひと月前に「フルーツケーキ」「クリスシュトレン」「パネトーネ」を焼いていました。クリスマスになれば「ブッシュドノエル」を作りました。私の子供の頃はクリスマスケーキといえば「デコレーションケーキ」が定番でした。不二家のペコちゃんの横に高く積まれたケーキの箱を思い出します。ケーキは小ぶりになり流行りのケーキも変化しています。
30年住んだ香港でも「クリスマスケーキ」の流行に変化がありました。当初は普通の丸い「デコレーションケーキ」そしてイギリス統治下でしたから「クリスマスプディング」が出回ります。陶器の入れ物に入った「クリスマスプディング」はイギリスから輸入されます。温め直して食べる「クリスマスプディング」は非常に甘いものでした。そのうち陶器の入れ物ではなく、耐熱のプラスティックに入れられたものが売られました。そしてある頃から「クリスマスプディング」に取って代わって「パネトーネ」が山積みされました。イタリアから輸入される大きな「パネトーネ」です。よほど香港人受けが良かったのか、地元の製菓店も作るほど「パネトーネ」は流行りました。我が家も毎年違う店のイタリアからの輸入物を買いました。こうして振り返ると「クリスシュトレン」だけは香港で見かけたことがなかった気がします。
クリスマスまであと十日、私の「クリスシュトレン」が十分に熟すまで時間がかかりそうです。実りの感謝を込めてフルーツたくさんのケーキを焼く西欧諸国の昔からのケーキたち、そんな思いを私たちもお裾分けに預かります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます