気ままに

大船での気ままな生活日誌

吾亦紅(ワレモコウ)

2007-09-14 20:48:46 | Weblog
友と訪れた浄妙寺境内。秋海棠が咲き始めてる、と声をあげると、近くにいたお寺の方が、吾亦紅も咲いていますよ、指をさされた。その先に、まるで実のような、暗い赤紫色の花をいっぱいつけた数株の吾亦紅が青空を背景に、我もまた紅なりと、胸をはっていた。秋だね、と友に語りかける。

帰ってから、最近、本の題名に惹かれて衝動買いした、山下景子さんの「花の日本語」を開いてみる。いろいろの珍しい花の名前の由来をやさしく、優雅に教えてくれる。”吾亦紅。さまざまな説がありますが、一番もっともな説は、花が割れ目をいれた帽額(もこう)のように見えるからという説です。帽額とは神社の御簾の上部に描かれている文様の一種。木瓜とか、か紋ともいいます”とあった。なるほど、割れ帽額か。

そして、面白い説。”昔、紅色の花を集めるように命じられた人のお話。吾亦紅を採らなかったところ、吾亦紅自身が不服を申し立てたというのです。「吾も亦(また)紅なり」と”

華やかさはないけれど、しっかりした自分をもっている、そして、大事なときには、さりげなく自己をアピールする、そんな花なんですね。一層、吾亦紅が好きになりました。

吾も亦 紅なりと ひそやかに 虚子






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