気ままに

大船での気ままな生活日誌

苔ちゃんは万葉集で11首も詠われている

2007-09-27 21:02:52 | Weblog
今朝、”中秋の新緑 苔みどり”とゆうタイトルで、今どきのうつくしい苔ちゃんを紹介しました。今日の午後、鎌倉の町中を散歩しているとき、ふと、ボクがこんなにも可愛がっている、苔ちゃんは、いったい万葉の歌人にはどう思われていたんだろうか、万葉集に苔ちゃんが登場している歌はあるのだろうか、そんな疑問が突如湧いてきて、図書館で調べてきました。

萬葉植物事典(大貫茂著)とゆう、植物の写真付きの格好の参考書がありました。苔ちゃんは、な、ななんと、11首もあったのです。す、すすごい、たとえば、あの秋の七草、女郎花でさえ14首です、百合の10首を越えています。万葉歌人にも好かれていたのですね、ボクは安心しました。

代表歌が紹介されていました。
”み吉野の 青根が峯(たけ)の苔筵(こけむしろ)誰か織りけむ 経緯(たてぬき)なしに”
苔むしろですか、なるほど。今なら苔じゅうたんでしょうか。ボクも、散歩道のお寺の境内の苔じゅうたんを詠んでみますね。
”かまくらの 古寺が庭の 苔絨毯 誰かコケけむ 経(たて)すじありぬ”(誰がつまずいたのだろうか(和尚さんだろうか)たてに筋が入っている)(滝汗)

万葉ベスト3は、萩142首、梅119首、桜約100首(桜は”花”と呼ばれているものも含む)です。さすが、萩ですね、ついでに秋の七草を調べてみました。萩142首、ススキ43首、なでしこ26首、葛18首、女郎花14首、朝顔(桔梗)5首、藤袴1首です。藤袴は、山上憶良の秋の七草を詠った歌だけにしか出演していません、憶良にだけ好まれた花だったんですね。

ついでながら”マイ秋の七草(以前ブログで紹介)”はどうだったでしょうか。萩、すすき、女郎花は前述の通りです。そして、あとの四つの草花は惨憺たる結果でした。秋桜0首、秋明菊0首、野菊1首、秋海棠0首です。万葉の時代にはなかったのでしょうね。でも野菊は日本古来の花だと思います、意外でした。

苔ちゃん善戦といって良いでしょう。万葉時代からそこそこの人気があったのですね。

今(午後9時)、東の空にこうこうとした満月が出ていますよ、夕方、雲っていて、今日はだめかなと思っていました。正真正銘の満月は、今年は十五夜ではなくて、今晩のようです。これから、しばらく、お月様と散歩してこようかな。



  
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中秋の新緑 苔みどり

2007-09-27 10:31:42 | Weblog
天を仰げば中秋の名月(今夜が本当の満月らしいですね、みえるといいですね)、地には中秋の名花。萩 女郎花 曼珠沙華、すすきに こすもす 吾亦紅、秋明菊に秋海棠。そして地べたには、中秋の名苔(笑)こけみどりちゃん。

ボクの朝散歩コースのお寺の境内。いつかも紹介しましたホオズキ隊の前の苔みどりちゃんがすっかりきれいになっているのです。梅雨の頃、とってもしっとりしたうつくしい緑のお肌だったのですが、真夏になってからはこの暑さに負けて、寝込んでしまい、肌はかさかさ、吹き出物もいっぱい、あの抜けるような緑の肌が黄土色になってしまっていたのです。ゲンキンなボクは、そんなみどりちゃん見たくないと、最近ではほとんど見向きもしなかったのです。

そ、それがです。暑さも収り、秋雨がぱらつくようになった頃から(正確には一昨日からですが)、突如、うつくしさを取り戻したのです。取り戻したと言うより、もしかしたら、梅雨の頃よりうつくしいかもしれないと思いました。女性にたとえてみると、梅雨の頃のみどりちゃんは、20代から○○代(これを読んでいる方の年齢を入れてください)の妖艶な美しさだったのに対し、今のみどりちゃんは10代のはつらつとした素顔の美しさと言えるでしょう。

どうも、最近の雨と気温で、苔が一斉に芽吹いた(?)ようなのです。そうですね、雑木林の芽吹きの頃とそっくりです。新緑です。早春ではなく、中秋の新緑ですね。一口に緑といっても、少なくとも5種類の緑がありました、日本の伝統色には緑色だけでも若葉色、浅緑、柳色、青竹色、鶯色、松葉色等、20ぐらいあるそうですが、細かくみると全部カバーできるかもしれません(写真では十分出ていませんが)。

ボクはみどりちゃんの前にしゃがみ込んで、しばらくうっとりと眺めていました。すると、なんだか、ボクは2、3000メートル上空から地上の新緑の山々を眺めているような錯覚に襲われました。飛行機からこんな景色を眺めたことがある、と思いました。しばらくして、はっと我に返りましたが、今度はガリバーがこびとの国を見ているような気になりました。そしてこんなことを考えていました。

この新緑の山々にも、バイキンちゃんのような微小な生き物たちが住んでいて、ボクたちとはゼンゼン違うスケールの時間や大きさで生活をしている、天を仰げば、月、星、銀河系、星雲、と限りなく遠い世界が続いている、地ではこうして、植物、微生物、ウイルス、分子、原子、素粒子と、これまた限りなく小さな世界が続いている、そんなことを考え始めて、ボクはちょっと途方にくれていたのでした。

ボクはもう一度、我に返って、こけみどりちゃんに、ボクらの世界からみても、きみはとってもきれいだよ、中秋の新緑、中秋の名苔だね、とささやいてあげました。





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