
粋な黒塀の旧川喜多邸が、この4月に、”鎌倉市川喜多映画記念館”生まれ変わり、すでに二度ほど足を運んでいる。開館記念として、川喜多夫妻が輸入した名画が連日、上映され、ぼくらは”第三の男”を観てきた。展示室にも懐かしいポスターやスチール写真が飾られ、楽しませてもらえる。
昨日は、香川京子のトーク付き、”ひめゆりの塔”を観たいと、訪ねたがチケットが売り切れ、残念だった。でも展示室では、”平和を祈る・映画の中の戦争と平和”のテーマで、戦争に関連した映画の紹介がされていて、しんみり、みさせてもらった。
”ヨーロッパの二つの大戦と女性たち、そして子供たち”のコーナーでは、ぼくがリアルタイムで観た映画は、ほとんどないが、名画ばかりなので、のちにテレビなどで観たものもいくつか含まれてる。洋画好きの人なら、きっと、ほとんど知っている映画だと思う。
ぼくも観た、ソフィア・ローレン主演の”ひまわり”。イタリアからソ連まで探し求めていった夫は新しい妻と生活していた、悲しい物語だった。ポスターのソフィア・ローレンのうつくしいこと(汗)。”第三の男”にも出ていた、アリダ・ヴァリ主演の”かくも長き不在”、そして、”戦争と貞操”。
イングリッド・バーグマンの”カサブランカ”と”哀愁”のスチール写真も。
カトリーヌ・ドヌーヴの”終電車”、”女猫”、”地下水道”、”アンネの日記”、”ふたりの女”そして”武器よさらば”の当時そのままのポスターも数々。戦争に関連した名画はずいぶん多いのだと改めて思う。
井上ひさしコーナーもあった。もちろん”父と暮らせば”である。自筆の脚本や宮沢りえの着用した衣装も展示されている。当時のことを考え、ワンピースもブラウスも和服の仕立て直しだそうだ。よくみると確かに着物の柄のようだった。次回の上映(8月31日~9月5日)は、この映画ということなので、前売りで買っておこう。
そして、現在上映中の”ひめゆりの塔”コーナー。ぼくも沖縄旅行したとき、ひめゆりの塔も遺骨がみつかった壕にも参拝した。映画では津島恵子と香川京子が主演し、今井正監督だった。ここでは、そのポスター、スチール写真のほか、脚本家、水木洋子直筆の綿密な取材ノート、構想メモが展示されている。
今日の”ゲゲゲの女房”でも、水木しげるが、激戦地ラバウルの仲間たちのことを思い出しながら、涙ながらに戦記物を描いている姿が映しだされていた。戦争はむごいものだ。
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旧川喜多邸。ここが現在の記念館になっている。

旧川喜多邸別邸。来客の接待に使用したようだ。東京にあった和辻哲郎の旧居を敷地内に移築した。和辻哲郎といえば、”古寺巡礼”。奈良のお寺や仏像さんを最初に紹介した本だ。もちろん、持っています。先日、三井記念美術館で奈良の仏像さんを観てから、読み返しています。お墓は東慶寺にあります。

現在も旧和辻邸は残っています。

石燈籠も残っています。

巨木桜も残っています。写真は、満開の来春までお待ちください。待ちきれない人は、ぼくのブログ、今年の4月10日をみてください。
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今日は地元神奈川、東海大相模と沖縄、興南の決勝戦。見逃せない。どちらも勝たせてあげたいですね。引き分けで両校優勝って、ないのだろうか。