気ままに

大船での気ままな生活日誌

日本美術と高島屋/交流を育てた秘蔵コレクション

2016-10-20 21:43:17 | Weblog

こんばんわ。

日本橋高島屋で”日本美術と高島屋/交流を育てた秘蔵コレクション”展が開催されているというので、都内泊の日に出掛けてきた。

ちらしの案内によると、天保2年(1831年)、京都で産声をあげた高島屋の名の下に集まった日本画の名品を一堂に展観し、近代日本画家たちが、どのような関わりをもち、芸術を高めていったかをご覧いただきたいという趣旨だそうだ。”大観、栖鳳、青邨、龍子、魁夷と、魂を揺さぶる日本美術が一堂に”という、ちらしの見出し。60点もの作品をみせてもらって無料。お礼にブログ記事を書かねばバチが当たる(笑)。

はじめに、大観の”蓬莱山”が。戦後、高島屋大阪店で院展が開催され、そのお礼に高島屋に寄贈された作品。蓬莱山前の、どの松も感謝の喜びでいっぱいといったふうに描かれていた。下の絵は、松林や桜の木が除かれた中途半端なものになっているが、ちらし絵から。

蓬莱山 (大観)

1910年にロンドンで開催された日英博覧会にビロード友禅壁掛け”世界三景”を出品し、好評を博した。その下絵の三幅が展示されている。 山元春挙(ロッキーの雪)、竹内栖鳳(ベニスの月)、都路華香(吉野の桜)。この博覧会には栖鳳の”アレ夕立に”も出展されている。栖鳳の初の本格的美人画で、昨年のホテルオークラ美術展のメイン展示品にもなっている。なお、栖鳳は、高島屋の画工室に勤務し、染織作品の下絵を描いていた。そのときの出勤簿も展示されている。東の大観、西の栖鳳の揃い踏み、高島屋さすが、というところ。

アレ夕立に(栖鳳)

岸竹堂の下絵と村上嘉兵衛のビロード友禅、”金地虎の図”をはじめ、下絵と友禅が並んで展示されている。緞帳の下絵と、その一部の織りも見ることができる。毎日ホールの緞帳の下絵を前田青邨が描いた。

みやまの四季(青邨)

加えて、北野恒富のポスターの原図”婦人図”、大観・観山の”竹の図”、清方、遊亀、土牛、魁夷、球子らの小品も並ぶ、素晴らしい日本画展であった。

さらに、豊田家・飯田家 寄贈品店展もかさねて、みることができる。

。。。。。

今日は午後から、高校時代の同級生の絵画サークルの発表会。鎌倉や横浜の、ぼくのよく知っている風景ばかり。10年になるが、ずいぶん、上達した。仲間が10人ほど集まり、昼食会も兼ねる。おわったあとも、いつまでも談話会、楽しい一日だった。

それでは、おやすみなさい。

いい夢を。

(ロゼッティ:愛の杯)

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東慶寺の竜胆が咲き始めていた

2016-10-20 09:23:53 | Weblog

おはようございます。

昨日は三カ月に一度の歯医者さんの健診日。インプラントを左と右の奥歯に一本づつ入れて、定期点検をつづけているが、早いもので、もう10年になる。ほぼ順調で、残りの自前の歯もなんとかもっていてくれている。このまま、あと10年、がんばってほしいものだ。そのあと、昨晩の記事のように、品川・大崎散歩に出掛けたのだが、帰りは、大崎駅から湘南新宿ラインで、大船で降りず、ひとつ先の北鎌倉駅で下車した。東慶寺の竜胆が気になったから。前回、いくつかの株が蕾を膨らましていたのでね。

山門に入る前にもいくつかの竜胆があり、それらは、もう、花を咲かせていた。よし、これなら、本堂前の竜胆も間違いないと真っ先に駆け付ける。禅修行を終えたばかりで本堂の門がちょうど開いたときだった。ラッキー。ここの庭園には竜胆が何十株もあり、毎年、楽しみにしているところ。それでは、その様子を。



竜胆は鎌倉市の花。市章も笹竜胆。

本堂前のひめつるそばもだいぶ、花数を増やしてきたようなので、ここらあたりでデビューさせてあげよう。


さて、本堂を出ると、すでに何度か報告済みの秋の花々が勢いを増していたり、いよいよ最後を迎えようとしていた。

ふじばかま


ほととぎす

しゅうめいぎく

シオン

今年の野葡萄は、七色の華やぎを魅せた去年に比べると、イマイチだった。

さて、海蔵寺の竜胆も、みにいかねば。

それでは、みなさん、今日も一日、りんりんりんどうはこむらさきのように、お元気で!

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品川からぶらり大崎へ

2016-10-19 21:42:12 | Weblog

こんばんわ。今日のぶらり散歩は、はからずも、JR品川駅から御殿山を経てJR大崎駅へというルートになった。旧東海道の品川宿ルートは、何度か歩いているが、このコースは初めて。なかなか、おもしろい散歩道だった。

何故、品川に出向いたかというと、篠山紀信の”快楽の館K”展が開催されている原美術館がここにあるから。それ以外はすべて、いつものように足の向くまま気の向くまま(笑)。

高輪口から品川プリンスホテル前に出て左方向に歩き始める。11時半頃だったので、そろそろお蕎麦でもと、お店を探しながら、歩いていると長い行列のお店をみつける。つばめグリルだ。大船でよく利用しているチェーン店だが、品川が第一号店のはず、めったに来ないし、と、列の最後尾についた。ほとんど、待たずに二階席に案内され、サーモンのムニエルと赤ワインを頼む。いつもより、さらにおいしく感じた(笑)。

お店の人に聞いたら、第一号店は銀座にあったのだが、今はなく、ここ、二号さんの品川店が一番古いのだそうだ。

腹ごしらえをして、道なりに歩く。石垣がつづく。この辺りが御殿山か。浮世絵では御殿山の花見図をよくみるが。

この先に、三菱関東閣の入り口が。門は開いていたが関係者以外は入れないらしい。旧岩崎家高輪別邸だそうだ。

その先の交差点を左に折れると、すぐに、お目当ての原美術館が現れる。元は邸宅だった。

そこでは、篠山紀信の”快楽の館K”展が開催されているのだが、詳細はのちほど。ちょっとだけよ。

見終えて、元には戻らず、JR大崎駅方面へ。途中で出会った博物館やビルたち。初対面のものばかり。

翡翠原石館

新潟県糸魚川小滝産翡翠

御殿山の眠り猫

魅惑的な文字!ミャンマー大使館だった。

ONビル

大崎MNビル


アートビル(笑)

目黒川を渡る

大崎駅前のビル群

駅前ビル内の美術館 O美術館。”光のバラード・宇宙詩展”

金属造形作家として、国際的に活躍する長谷川栄の個展。

品川駅から、御殿山を経て、大崎駅までのはじめての散歩道。クラシックとモダンが入り混じったステキな散歩道だった。

では、おやすみなさい。

いい夢を。




 

 

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クラーナハ/500年後の誘惑

2016-10-19 09:36:24 | Weblog

おはようございます。

国立西洋美術館でクラーナハ展がはじまったというので、初日は逃したが、二日目に出掛けた。日曜日だというのに比較的空いていて、ゆっくりとみることができた。やっぱり、これはという、美術展は早い内がいい。

なにしろ、日本初のクラーナハ展で、それも、ウィーン美術史美術館を中心に世界13か国から120点もの作品が来日するという。たぶん空前絶後のクラーナハ展になるのでは。彼は宗教改革のルターとも親しく、今年が、1517年に開始された宗教改革から、ちょうど500年を数える2016-17年に開催されるというのも意義深い。それで、”500年後の誘惑”というサブタイトルがついている。

ルカス・クラーナハ(1472-1553)は、1505年頃にウィーンで画業を開始したが、その後、ザクセン公国の都ヴィッテンベルクで宮廷画家として、50年間、活動した。ザクセン選帝侯に仕えるだけではなく、宮廷外に大きな工房をつくり、大量の絵や版画を制作、事業家としても成功した。

第1章 蛇の紋章とともに/宮廷画家としてのクラーナハ

ここでは、まず、クラーナハが仕えたザクセン選帝侯賢明公の肖像画がある。そのとき、2013年にドイツ旅行したときのドレスデンの陶板壁画”君主の行列”を思い出した。ザクセン王国の35人の大公、選帝侯、王たちの騎馬姿が描かれている。賢明公も入っているはず。ということで、展覧会とは関係のない”君主の行列”を載せる(汗)。こうした我儘できるのがブログのいいところ(爆)。

ヴィッテンベルクは、地図で調べると、ドレスデンからベルリン方面へ100kmほどの都市である。バスで近くを通り、ここで、1517年、ルターはローマ教会の贖宥状に抗議してヴィッテンベルク市の教会に95ヵ条の論題を打ちつけ、宗教改革の始まったと聞いた。ルターの像もこの街にある。クラーナハもルターの肖像画を書いている。最終章に出てくるが、ここでは、また我儘して(笑)、ここに載せる。

マルティン・ルター(1525)

と、いきなり脇道にそれたが、この章では、聖母子と幼き洗礼者ヨハネを描いた三つの絵が並び、さらに、天使の囲まれた聖家族(祭壇画の左翼パネル)、聖母の教育(同右翼パネル)などクラーナハの作品がずらりと並ぶが、図録を買わない主義のぼくには、写真を載せることができない(笑)。ちらしに載っている写真は、後述の章に集中している。

第2章 時代の相貌/肖像画家としてのクラーナハ

クラーナハは多種多様なテーマの絵を描いているが、なかでも、肖像画を得意としたようだ。当時の重要人物の注文を受け、ここの章ではザクセン公家の人々、政治家、学者などが並ぶ。写真はない。

第3章 グラフィズムの実験/版画家としてのクラーナハ

商売の才もあったクラーナハが、大量生産のできる版画を利用しない手はなかった。また、版画は、実験的な表現を試せるということもあり、彼の特徴である屈曲した「線」もここで生まれた。また、西洋版画史の中で、多色摺りをはじめて試みたのもクラーナハだった。その作品(聖クリストフィロス)も展示されている。

第4章 時を超えるアンビヴァレンス/裸体表現

いよいよお待ちかね、クラーナハといえば、すけすけベールのくねくねの女性裸体。ここで、たっぷり、おみせできます(笑)。

ヴィーナス(1932)

ルクレティア(1529)

正義の寓意(1537)

第5章 誘惑する絵/女のちからというテーマ系

絵はひとを誘い、また惑わせる。クラーナハは、その「誘惑」の効力を、よく知っていたはずである。クラーナハの多種多様な絵画をあらためて見渡すとき、一見したところ無関係であるかに思える作品群のなかに、ある根源的なテーマが浮かび上がる。すなわち、「女のちから」(Weibermacht)と呼ばれる主題系である。たとえば、イヴの誘いに負けて禁断の果実を食べてしまったアダム。あるいは、敵将ホロフェルネスのふところに潜り込み、彼を油断させることで惨殺したユディト。踊りによって王を悦ばせ、褒美に聖ヨハネの斬首を求めたサロメ。王女オンファレの美貌に骨抜きにされ、羊毛を紡ぐはめになった豪傑ヘラクレス。娘たちに酔わされ、近親相姦をおかしてしまったロト……。そう、ヨーロッパの美術史や文化史における「女のちから」とは、女性の身体的な魅力や性的な誘惑によって、男性が堕落ないし破滅に陥る物語のことをいう。それは古代神話、旧約聖書、新約聖書、より世俗的な寓話など、実に広範な源泉のなかから見出される「誘惑」の類型的イメージにほかならない。(公式サイトより)

ヘラクレスとオンファレ(1537)

ロトとその娘たち(1528)

ホロフェルネスの首をもつユデェト(1525-30)

最終章は”宗教改革の顔たち/ルター超えて”。ルターの肖像画もここにある。すでに載せているので、冷たい視線の女のポスターで本稿を終わりにしたいと思います。

満月にもそっぽ。ホロフェルネスの首をもつユデェト。

めったにみられないクラーナハの”空前絶後”の回顧展だった。

それでは、みなさん、今日も一日、クラーナハのように精力的に(?)、お元気で!

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銀座でひょうきんなシンゴジラに遭遇

2016-10-18 22:46:18 | Weblog

こんばんわ。今日も気ままな一日だったが、まさか、銀座でシンゴジラに遭遇するとは思わなかった。24時間を振り返ってみよう。

昨晩は溜池山王のホテルに泊まったので、東京タワーの夜景がとてもきれいだった。0時には消えるのかと思ったら、その後もずっと灯いていた。

朝は富士山がよくみえた。

ホテルを10時半頃に出て、銀座線の溜池山王駅で家内は渋谷方面、ぼくは日本橋方面へ。日本橋高島屋で開催されている”日本美術と高島屋展”をみたいと思っていた。家内も一緒に行くつもりだったが、やっぱり山種にしようと(ぼくが推奨していた御舟展)、ドタキャン(笑)。この展覧会がとても良かった。これは、併せて一本ではなく単独のブログ記事にするつもり。いつになるかは約束できないが(汗)。もし、”忘却とは忘れ去ることなり”になってしまう事態を考えて、ポスターだけでも載せておこう(汗)。

日本橋では、いしぴょんに遭遇した。石巻のゆるきゃら。復興支援のイベント。


さて、このあと、久し振りに京橋辺りを歩こうかと思ったが、急遽、銀座へ。そして、何と歌舞伎座へ。 中村橋之助改め八代目中村芝翫披露公演を思い出したのだ。ちょうど、昼の部の”お染・久松 浮塒鷗”が始まるところだった。立ち見だが幕見席が買えた。つづく極付・幡随長兵衛と通しでみることができた。これもまた、一本、単独でブログ記事にしたいと思うが、”君の名は”になってしまうことを恐れ、看板だけでも出しておこうと思う。

歌舞伎座の向かいの岩手県のアンテナショップ前では花巻市出身の大谷投手に遭遇。日本新記録165キロの連発には驚いた。ぼくはここで小岩井農場のソフトクリームを食べ、おさしみわかめを買う。

お隣りの、ぐんまちゃんにも遭遇。

透かし彫りをモチーフにしている銀座プレイスがオープンしていた。

中味は変わらず、ニッサンのショールームだった。

でも、4,5,6Fはソニーのショールームに変わっていた。ソニービルから移転してきたようだ。

家内と初デートした思い出のソニービルは、家政夫のミタゾノの広告塔になっていた。ワレの将来を暗示しているのか。

有楽町駅前のパチンコ屋さんでは面白いハロウィンマンに出会った。
 

その先で、シンゴジラに遭遇した。恐いというより、むしろひょうきんだった。 どうも、ハロウィンマンの仲間らしい。

なかなか面白い一日だった。

では、おやすみなさい。
いい夢を。


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モーリス・ドニの素描

2016-10-18 06:50:38 | Weblog

おはようございます。いい天気になりましたね。

クラーナハ展を見に行ったとき、西美の新館2階版画素描展示室で、モーリス・ドニの素描/紙に残されたインスピレーションの軌跡展が開催されていたので、覗いてきた。ナビ派の画家モーリス・ドニ(1870-1943)は、ぼくも好きな画家の一人。

一昨年、久我貞三郎氏、太郎氏ご遺族から、あらたに4点の寄贈を受け、当館所蔵の、ドニの素描は26点にもなったということで、お披露目を兼ねての展覧会。装飾画や挿絵本のためのデッサン、肖像画などが展示されている。写真撮影も可能ということで、このブログにも一部、記録しておこうと思う。

久我家の肖像

久我ご夫妻

”雌鶏と少女”のためのスケッチ

「フィレンツェの宵」などの装飾画のデッサン



これは常設展示室の本画の”水浴”です。↓

それでは、今日も一日、お元気で!ぼくは都内泊だったので、今日は一日、東京見物の予定です(汗)。

 

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今宵は音楽会

2016-10-17 22:30:35 | Weblog

こんばんわ。

今宵は家内と音楽会。これを薦めてくれた音楽好きな友人も一緒。何を聞いたのか、すぐ忘れてしまうので(汗)、メモしておきましょう。サントリーホールです。なんと、前回の大谷康子コンサートに続き、今回も皇后陛下が来られていた。ラッキー!

10周年記念 東京特別公演
ル・ポン国際音楽祭 赤穂・姫路2016

樫本大進はじめ世界 各国からのトップ・アーティストによるコンサート。

曲目
モーツァルト: オーボエ、クラリネット、バスーンのためのディヴェルティメント第5番 K439b
ドヴォルザーク: ノクターン ロ長調 Op.40, B47
シェーンベルク: 室内交響曲第1番 op. 9(ウェーベルン編)
マルティヌー: マドリガル・ソナタ H291
ブラームス: セレナーデ第1番 op. 11

演奏者
ヴァイオリン:樫本大進、ボリス・ブロフツィン、ナタリア・ロメイコ
ヴィオラ:ジェラール・コセ、アントワン・タメスティ
チェロ:堤剛、クラウディオ・ボルケス
コントラバス:ナビル・シェハタ
フルート:エマニュエル・パユ
オーボエ:古部賢一
クラリネット:ポール・メイエ、アンドレアス・オッテンザマー
バスーン:ジルベール・オダン
ホルン:ラデク・バボラーク
ピアノ:アレッシオ・バックス、エリック・ル・サージュ

楽しく聞かせてもらいました。

それではおやすみなさい。

いい夢を。

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平安の秘仏展

2016-10-17 10:18:25 | Weblog

おはようございます。東博で先月からはじまった平安の秘仏/滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち展にようやく行ってきました。

櫟野寺(らくやじ)の大観音といえば、たしか白洲正子の”かくれ里”に出てきていたはずと、本棚を探したが行方不明。でも、数年前買った、白洲信也の”白洲正子/祈りの道”(とんぼの本)はすぐ見つかった。その本にも、かくれ里の紹介があり、大観音さまの写真も載っていた。白洲正子は油日神社の見学を終えたとき、宮司さんから近くの櫟野寺も見ていらっしゃい、いい仏像さんがたくさんありますよ、と言われて、寄り道で訪ねたお寺だった。そのときは所蔵庫に立ち並ぶ20体以上の立木観音を拝観し、感心して帰ったが、秘仏である本堂の大観音は拝観できなかった。しかし、5年後、”十一面観音巡礼”の取材のときに願いが叶い、開扉してもらえた。大きいというのが第一印象で、目鼻立ちもおおぶりで、どっしりとし、根が生えたような感じと述べている。

白洲正子も5年、待たされた秘仏、それも、十一面観音としては日本最大級、総高5メートルの大観音さまがみられる。わくわくとして入場。いきなり、目の前にどかーんと現れた。あまりの迫力にびっくり。正面からはじまり、東、向正面、西と一回り、じっくり拝観。とくに、このアングルが良かった↓。お尻も大きく、たしかに、根が生えたよう、安定感抜群。

十一面観音菩薩立像

背後に、こちらも、2.2mの、穏やかなお顔の薬師如来坐像

そして、周囲には20体近くの仏像さんが並ぶ。どれも重要文化財。

仏像さんの顔の表情がそれぞれ個性的で、それらを拝観するだけでも楽しいかも。

とてもおだやかな気持ちになって会場から出てきた。12月11日まで開催されているようなので。もう一度、拝みにいこうかな。

では、みなさん、今日も一日、雨に唄えばで(?)、お元気で!
 

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いたち川の風に吹かれて

2016-10-16 21:56:46 | Weblog

こんばんわ。

いたち川の戦争と平和




あおさぎとこさぎの対決↑)


カワウとちゅうさぎのにらみ合い↑

急がば廻れ


いたち川の風に吹かれて

今日は、いたち川からほど近いアースプラザで”ベトナムの風に吹かれて”という映画をみてきました。認知症の母を連れて、ベトナムで生きてゆく、松坂慶子主演の感動の物語。

それでは、おやすみなさい。今日がほんとの満月。

いい夢を

(いたち川の十月桜)

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速水御舟の全貌/日本画の破壊と創造

2016-10-16 10:01:18 | Weblog

おはようございます。

山種美術館で速水御舟展が開幕したので、出掛けてきた。10時開場、一番乗り。

御舟(1894-1935)といえば、40歳の若さで夭折したが、その間、サブタイトルにあるように”日本画の破壊と創造”を繰り返した。進化し続ける日本画家だった。

はじめに鍋島の皿に柘榴の小品が迎えてくれた。先日、佐賀で鍋島をたっぷり見てきたばかりなので、つい頬が緩んでしまった。27才のときの作品。白磁の皿の枇杷(長谷川町子美術館)というのもあるが、どちらも第2章”質感描写を極める”。まさにその通りで本物のような質感。

鍋島の皿に柘榴(1921年)

展示品の大部分は山種美術館所蔵だが、そのもとは、山崎種二が旧安宅コレクションの105点を一括購入したものである。これだけ揃えているところはなく、”御舟美術館”とも言われている。ぼくも、ここには幾度となく足を運んでいるので大部分は再見のもの。ぼくの選んだベストスリーは、下の三つだが、そろって展示されることはめったになかったように思う。今回も前後期で分けられるかと思ったが、なんと、第3章 炎舞から名樹散椿へ/古典を昇華するの中に勢揃いしていたのである。ぼくの三点セットとは、すでに章タイトルに出ている二作品と翠苔緑芝。炎舞は、奥まった第二展示室に神さまのように祀られていたが、ほかの二つの名品は並んで展示されていた。(その日のあとにみた鈴木基一の夏秋渓流図屏風と風神雷神図襖のように)。では、御舟のふたつの屏風を並べてみよう。

翠苔緑芝(1928)



名樹散椿(1929)

さらに、ここでは、さらに炎舞も並べてみる。

炎舞(1925)

これだけでも大満足なのに、さらに、歌舞伎座から”花の傍(1932)”が来ていたのだ。第4章渡欧から帰国後の挑戦の作品で、帰国して、人物画をまたはじめようかと書き始めた頃の絵。モデルの花子さんは、御舟の親戚のお嬢さんで、のちに茅ヶ崎の氷室家に嫁入りし、”氷室椿庭園”をご夫婦で自宅の庭園につくられた方なのだ。

この絵のあと、未完の大作、”婦女群像”を手掛けるが、それには花子さんと共に、女優の小暮美千代さんの妹さんもモデルになる。その下絵を茅ヶ崎美術館で観たことがある。残念ながら完成をみず、亡くなられてしまった。

この時期の花鳥画にもいいものが並ぶ。鈴木基一と似たような雰囲気の絵もある。

墨牡丹(1934)

これは少し前のだが、夜桜(1928)

絶筆は円からなる月(1935)。皇居の松と満月を描いた。


文句なく、楽しめる、素晴らしい展覧会だった。

それでは、みなさん、今日も一日、炎のように燃え上がり、お元気に!

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