■□ 京都市の高速道路とつなぐ第三京阪連絡道路計画は中止せよ
外環工事の中止が決まり、第三京阪連絡道路も計画がなくなりました。
向日市の西側に広がる西ノ岡丘陵。西ノ岡の自然環境と緑を守るために日本共産党議員団は大きな役割を果たしました。
西ノ岡には、京都外環状線道路と第三京阪連絡道路建設(一九九〇年第四次京都府総合計画)の二本の大型道路が計画されていました。すでに、長岡京市では、友岡にできる阪急新駅から奥海印寺に向けて第二外環道路建設工事が行われ、住宅地の風景が一変しています。
第三京阪連絡道路計画は、久世橋から府道久世北茶屋線の阪急洛西口駅までが二階建て道路になり、阪急高架線のさらに上から西側の田圃の上を物集女南条、出口を通り洛西ニュータウンに抜けるのというものです。こんな計画に共産党以外の党は、何も意見を出さなかったのですが、共産党の調査報告で、具体的なルートと工事計画を市民が知るところとなりました。他党議員も無関心ではいられなくなり、反対する人が増えていったのです。
共産党議員団が「計画」を知ったのは、阪神道路公団に視察に行ったときにもらった、次年度予算と事業計画の中に第三京阪連絡道路の調査費が計上され、そうしてその調査予定ルートの地図が載っていたことからです。調査をすすめ、議会で明らかにし、向日市の将来のためにならず、自然環境を壊す「計画」の関係資料の提供と、計画そのものの中止を求めました。さらに私は次のように追及しました。
……向日市の将来のまちづくりを考えたときに全く不必要であるばかりか、むしろあってはならないのがこの道路計画であります。向日市の今後の基本構想について、現在、市民の代表を交えての話し合いが進められているようですけれども、市民の代表が正しい判断が下せるよう、この道路計画図を資料提供すべきであります。
市長は、議会では今日まで第三京阪連絡道路計画の「資料がない、わからない」と繰り返しておられますが、不必要だと思われるのなら一日も早く態度表明し、具体的な行動を起こさなければストップさせることは不可能です。ましてや変更も不可能です。よく先を見越した決断を求めたいと思います。
次に、第三京阪連絡道路は、第四次京都府総合計画にルートが、○○○○と○印で印刷されておりました。向日市の前の計画でも同じ予定図が載っておりました。
ところが第五次京都府総合計画(新計画という名称)で予定図は消えてしまった。五府総で消えた今こそ、この計画が再浮上しないように、向日市長としての態度を明確にする必要があるのではないでしょうか。
向日市が決めている新市街地地区の一番北側を通り、住環境が大変悪くなる、さらに、向日市のマスタープランの田園緑地地区、阪急の新しい駅の西側ですけれども、今度は真上を通る計画をつくるなど、とうていできないことであります。
そして、市が、まちづくり計画をたてるときに、上位計画(府の計画)をよく検討し、住民の暮らしを害するようなことになっていれば、府にはっきり意見を言うべきだと迫りました。
また、西ノ岡丘陵における自然景観の保全(緑を守ること)について、市のマスタープランでは向日市の最重要課題と位置付けられ、西ノ岡丘陵の保全をうたっているのに、都市計画道路の整備については、南北都市計画道路として緑地の真ん中に外環状線が入っている矛盾を追及しました。
西ノ岡丘陵の緑を残すことと、真ん中に外環を造ることは、だれが考えても矛盾することであります。これは、 工法の工夫で解決できない問題であります。もし外環の建設と西ノ岡丘陵の保全が矛盾しないと言われるのなら、その具体的な説明を願いたいものでございます。
私たちの主張を裏付けるように、京都府は、第四回京都府公共事業再評価審査委員会で、向日市内の外環状線を審査し、大幅な変更を決め、地元住民の十分な理解を得るよう決めております。市長の見解を求めます。
その後、外環工事の中止が決まり、第三京阪連絡道路も計画がなくなりました。
写真は記事とは関係ありません。向日神社の池です。