みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

中村文則の最新作『迷宮』(新潮社)/高砂百合が咲きました 

2012-08-27 21:18:37 | ほん/新聞/ニュース
百合の仲間ではいちばん遅く咲く高砂百合が咲きました。
花は鉄砲百合に似ていますが、別名タイワンユリと呼ばれていて、
台湾からの外来種の百合です。

タカサゴユリ (高砂百合) --花々のよもやま話



種がこぼれて増えるので、あちこちに自生しています。
花がきれいなので刈り取られずに増えているようです。

わが家の庭には咲いてなかったのですが、ともちゃんが畑に自生している株の種を蒔いたりして、
ここ数年は、庭にも咲くようになりました。



家の南側に、稲を育苗していたスペースがあるので、
そこに物干し台を置いて、黒の寒冷紗をかけました。



夏から秋までの、野菜や花苗の育苗スペースです。

  

あちこちに散らばっていた鉢物やラン、アスパラガスの苗を置いてあります。
夕方に水をやると、一日じゅうシャンとしていています。
寒冷紗の下に入ると爽やかな風が吹き抜けて、体感温度も2度くらい低い感じです。

草を生やしていたので、砂を入れてシートを敷いたのですが、
夏はもう終わりがけ、もっと早く作ればよかったです。

応援クリック 人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

話しはかわりますが、

中村文則さんの最新作『迷宮』の書評が新聞に載っていたので
買ってきました。
中村文則の本はだいたい読んでいます。

スリリングな本で、ちょつと読むつもりで読み出したら止まらなくなって、
けっきょく最後まで一気に読んでしまいました。

迷宮 中村文則


  【書評】迷宮 中村 文則 著
2012年8月5日 東京新聞

◆罪を犯す人間の不可思議
[評者]横尾 和博 文芸評論家。著書に『新宿小説論』『文学÷現代』など。
 時代のなかで屹立(きつりつ)した小説である。題名のとおり、迷宮入りした一家殺人事件の謎解き小説の構造を持つ。また犯罪の境界域に佇(たたず)む人間の心のなかをあぶり出し、現実と観念の相剋(そうこく)のなかで、罪をおかしてしまった人間の心の闇に迫る心理小説の側面もある。著者のテーマである悪や犯罪、人間存在の不可思議も底流に貫かれている。その多層性が本書の特徴だ。
 司法試験をめざし弁護士事務所に勤める三十四歳の主人公の「僕」は偶然、クラスは違うが同じ中学に通っていた女性とめぐり合う。女性は心が壊れており、主人公は共感と嫌悪をいだく。主人公自身少年時代から、心のなかに分身としての悪を抱え病んでいたからである。
 ある日、主人公は彼女が二十二年前にメディアを騒がせた、猟奇的な一家殺人事件の遺児であることを知り、事件を詳しく調べることになる。その事件は、密室状態の家で両親と兄が殺され、小学生の彼女だけが生き残り、事件は迷宮入りのまま関係者に「奇妙な引力」を残し続けていた。
 読後、ドストエフスキーの『罪と罰』を思い出した。ある観念のために老女殺しを実行した青年と、家計を助けるために売春婦となった少女の、それぞれの「踏み越え」の物語である。同書は哲学的な小説だが、十九世紀ロシアで雑誌の連載小説として発表され、推理小説のように多くの読者に受け入れられた。ちなみに「罪」のロシア語の原義には「踏み越える」との意味がある。
 本書の著者は、法律家をめざす青年(そういえば『罪と罰』のラスコーリニコフも大学法学部中退だった)と、傷ついた女性の一対の「踏み越えカップル」を、二十一世紀日本の精神の荒野に立たせた。本を閉じた後、本書の主人公がどうなっていくのかとても気になるところだが、新しい物語は私たち読者に預けられたのだろう。
なかむら・ふみのり 1977年生まれ。作家。著書に『土の中の子供』『掏摸(スリ)』『王国』など。
(新潮社 ・ 1365円) 


  「迷宮」 中村文則著/新潮社

この迷宮事件に、強く惹かれるのはなぜか。彼女が好きだから? それとも──。
「僕」が何気なく知りあった女性は、ある一家殺人事件の遺児だった。密室状態の家で両親と兄が惨殺され、小学生だった彼女だけが生き残った。「僕」は事件のことを調べてゆく。「折鶴事件」と呼ばれる事件の現場の写真を見る。そして……。巧みな謎解きを組み込み、圧倒的な筆力で描かれた最現代の文学。著者最高傑作。 


小説家 中村文則公式サイト

最後まで読んでくださってありがとう
応援クリックしてね 


  記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月26日(日)のつぶやき

2012-08-27 01:19:06 | 花/美しいもの
10:44 RT from web  [ 1 RT ]
ヌエック:夏のフォーラム「wan★night」に参加してきました。突然ふられて「上野ゼミ」の紹介を。気付いたら1周年☆の上野ゼミ…wan★nightもすごい熱気の盛況ぶりでした♪手応えを感じたのは、私だけではないと確信しています^^
永野眞理さんのツイート

22:22 from Tweet Button
☆帰ってきた拡がるブックトーク・「表現とメディア」 | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/topic/?p=294 井上輝子さん・上野千鶴子さん

22:34 from gooBlog production  [ 1 RT ]
上野千鶴子のニッポンが変わる、女が変える~政治は今、何をすべきか?田中眞紀子=ゲスト)『婦人公論』 blog.goo.ne.jp/midorinet002/e…

23:37 from Tweet Button
☆越智博美 名づけ得ぬもの、到来すべきものへの希望  | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/book/?p=4529

23:38 from Tweet Button
☆「慰安婦」について橋下大阪市長に公開質問状を出しました。 ? 日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/group/?p=2212

by midorinet002 on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする