みどりの一期一会

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維新 乏しい「女性の視点」/維新の会合流9議員 選挙、大丈夫ですか

2012-10-05 19:49:44 | ほん/新聞/ニュース
「維新の会」の支持率が落ちている。
一時はマスコミにもてはやされて注目されていたけれど、
しょせん橋下人気にあやかって選挙に勝ちたい人たちの寄せ集めなので、
それぞれの思惑がぶつかって、不協和音が鳴りだしたのだろう。

女性に対しての視点もぜんぜんなくて、勝ちたい男集団という感じ。
と思っていたら、中日新聞にずばり「維新 乏しい「女性の視点」」という記事が出た。

選挙がらみの毎日新聞の記事もおもしろい。

「維新の会」がどんな政策を掲げて、なにをめざしているのか、
ひとりひとりが自分の頭で、冷静になって考える良い機会だ、
と、「維新の会」を支持も評価もできない、わたしは思う。

  維新 乏しい「女性の視点」  
2012年10月3日 東京新聞

橋下徹大阪市長が率いる国政政党「日本維新の会」は二日、今井雅人(比例東海、民主党に離党届)、谷畑孝(比例近畿、自民党に離党届)の両衆院議員の入党を正式に決めた。所属する国会議員は九人になったが、橋下氏ら党幹部も国会議員も今のところ全て男性。公約の「維新八策」にも女性の社会進出や子育てを支援する政策はほとんど盛り込まれていない。組織的にも政策的にも「女性の視点」はほぼゼロといえる。 (金杉貴雄)

 「この会合の欠点は女性がいないことだ。日本を復活させるために人口減少に手を打たないといけないが、女性の能力を発揮しながら、子どもを育てる観点が(維新八策に)十分入っていない」
 鳴り物入りで九月九日に行われた維新の会の第一回公開討論会。有識者として出席した北岡伸一政策研究大学院大教授(政治外交史)は維新の会の課題をこう指摘した。
 討論会の参加者は、橋下氏ら党幹部、国会議員、東国原英夫前宮崎県知事ら首長経験者、有識者を含め全員男性。その後に開催された二、三回目の討論会でも、女性が加わることはなかった。
 北岡氏が指摘する通り、維新の会の「男目線」は顕著だ。公約の「八策」には、憲法改正や統治機構改革、新自由主義的な経済政策がずらりと並ぶ半面、少子化対策の記述はない。
 唯一、雇用政策の項目の中で「外国人人材、女性労働力(→保育政策の充実へ)の活用」として、労働力としての女性の活用を唱えているが、子育てや子ども、家庭への支援という視点はない。
 公開討論会でも、北岡氏が少子化対策と女性の能力活用のための施策を質問したが、松浪健太衆院議員が「若者心理が変わらないと、子どもをつくる気にならない。政治がタブーに手を突っ込まないとマインド(心理)の転換が起きない」と抽象的に答えただけ。議論はすぐに医療の規制緩和や統治機構改革に移り、維新の会の「女性」「子ども」への関心のなさが目立った。


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 特集ワイド:維新の会合流9議員 選挙、大丈夫ですか
毎日新聞 2012年10月03日 東京夕刊 

 ◇TPPの主張にずれあり/比例の政党移動「裏切り」/「橋下氏飽きてきた」の声
 橋下徹・大阪市長が代表を務める新党「日本維新の会」(維新)に国会議員9人が合流する。「国の統治機構を根本から変える」と「大義」を掲げ、3日に両院議員総会を開いた。だが、政党関係者や有権者からは「選挙目当て」「節操がない」との批判が渦巻く。彼らの言葉、行動に筋は通っているのか。【瀬尾忠義】

 「『維新で道州制実現を目指す』と言って出て行ったが、道州制は自民党だって主張している。筋が通らず、(前回衆院選の選挙区で敗れた)民主党の辻元清美さんに勝ちたいがための票目当ての行動としか思えない」。自民党大阪府支部連合会の奴井(ぬい)和幸・総務会副会長(大阪府議)は、自民党に離党届を出し、維新に合流した松浪健太衆院議員への怒りを隠そうとしない。
 奴井氏の言うように、維新に合流する議員の主張を過去の言動から検証すると、首をひねる点がある。
 例えば、維新は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉への参加を掲げるが、民主党を離れ維新に加わった元内閣官房副長官の松野頼久氏は確か、超党派議連「TPPを慎重に考える会」の幹事長を務めていたはず。昨年12月にあった熊本県と県選出国会議員の意見交換会では「TPPについては(県選出国会議員)全員が反対の立場」と明確に述べている。この問題では、維新とは「水と油」の関係ではないのか?
 反論を聞こう。松浪氏に会ったのは9月26日、偶然にも自民党総裁選の投票日だった。まず道州制について「この国をゼロベースで変えるには、中央集権的な発想から抜け出し統治機構を変えなければと考え、橋下さんよりも前から主張し、研究してきた」と「本気度」を強調。「自民党の総裁選で道州制を語った候補がいましたか? 実現するには維新のような新たな勢力が不可欠なんです」と、自らの行動の正しさを力説した。
「選挙目当て」との批判には「自民党に残ったとしても生き残る自信はあった。今度の行動で失敗したら、政治生命は逆に短くなるかもしれない。選挙への恐怖はあるが、今やるしかないんです」。
 「離党の結果、支援団体はない、選挙資金もない、ないない尽くしの未知の世界に身を投じた。国会議員として約12年間積み上げてきたものをゼロにしてスタートするのになぜ『選挙目当て』などと言われるのか分からない」と語気を強めたのは松野氏だ。TPPについては「各国がルールを作っている段階で、この場に日本は参加し立場を主張していくべきだ。悪影響が大きいと判断すれば交渉から撤退すればいい。橋下さんの考えとも一致している」。態度を変えたことへの説明はない一方、消費増税法案を成立させた野田政権と民主党執行部をこう指弾した。「3年前の衆院選で掲げた『4年間は増税しない』という有権者との重い約束を破った。離党は当然の選択だ」
 水戸将史参院議員も「民主党は意思決定が非常に遅く、政界再編を含めて国を良くしていく力はうせた。未知数だが潜在的な力がある政党に身を置き、道州制実現などを目指したい」と離党理由を説明したが、「(合流前は)公開討論会と結党大会の2回しか橋下市長と会っていない」とも。確かに民主党の迷走は目に余るし、9議員は「維新とは価値観を共有している」と口をそろえるが、自らの政治信条と維新の政策のすり合わせは本当に十分なのか。有権者の不安は消えない。
 維新合流議員の顔ぶれで目立つのは、9人中6人が衆参の比例代表からの選出であることだ。「政党に投票する選挙」との趣旨から、比例選出議員の政党間移動は国会法などで禁じられている。ただし選挙時になかった新党への移動は違反にならない。
 「法的に問題はないといっても、有権者への裏切り行為であり、議員を辞職するのが筋だ。容認している維新の責任も重い」。政治アナリストの伊藤惇夫氏は厳しく批判する。奴井氏も「比例当選である以上、松浪氏が維新に行くのであれば議員をいったん辞めるのが先だ」と憤る。
 比例議員は何と答えるか。みんなの党から飛び出した小熊慎司参院議員が言う。「シェークスピアの戯曲『ベニスの商人』のせりふにあるように、血を流さずに肉を切ることはできないのと同じで、当選が候補者の努力によるものか、党の力によるものかは切り分けて考えられない。地元の後援会が流した汗も忘れないでほしい。政治家の出処進退を決めるのは国民に誠実に対応したかどうかで、当選の仕方は関係ない」
 消費増税に反発して「議員辞職を考えた」と言うのは民主の今井雅人衆院議員だ。後援会に相談したら「民主党ではなく議員個人を応援した人も多い」などと説得され、思いとどまった。「党への不信感がピークになった末の離党だが、事情を知らない人には選挙目当てに映っても仕方がない。維新で結果を出すしかない」と話す。
 みんなからは小熊、桜内文城、上野宏史の3参院議員が参加する。同党は結党宣言で「政党横断的に改革派を糾合する『触媒政党』の役割を果たしたい」と掲げ、渡辺喜美代表らが「大阪維新の会10+件」との連携を目指してきたが、交渉は頓挫してしまった。「党に求心力があれば、他党からの参加者があったはずだが、誰一人来なかった」。小熊氏は、みんなへの“失望”が離党理由の一つと明かし、「みんなと維新の1プラス1ではなく、(他党を巻き込んだ)掛け算にしないと」と語る。桜内氏もやはり「触媒政党を掲げた党自体が変質してしまったから」と言う。
「TPP慎重派が推進派の維新に合流したことからも分かるように、政党は政治哲学や政治生命を共有する者がつくるという『いろは』をわきまえていない。政党をつくるために頭数を集めるだけの維新にも、新しい政治を行う力はない」。9議員や維新をこう切り捨てるのは、政界再編の動きとは一線を画する志位和夫・共産党委員長だ。
 「橋下人気が長続きするとは思わない。国のシステムは人気だけで変えられない」と松浪氏は自戒する。事実「維新八策の実現の難しさが徐々に明らかになり、橋下氏のパフォーマンスへの飽きも出始めた」(伊藤氏)ためか、毎日新聞の世論調査などで維新の支持率は伸び悩む。
 橋下氏とともに維新の顔になれるか、それとも党旗揚げの「頭数」として利用され、埋もれていくのか。大きなカケであるのは間違いない。
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 ◆「維新」への合流国会議員◆
民主 衆・松野頼久(熊本1区)52歳 当選4回
   衆・石関貴史(群馬2区)40歳 当選2回
   衆・今井雅人(比例東海)50歳 当選1回
   参・水戸将史(神奈川) 50歳 当選1回
自民 衆・松浪健太(比例近畿)41歳 当選3回
   衆・谷畑孝(同)    65歳 当選5回
                   参院で当選1回

みんな参・小熊慎司(比例)  44歳 当選1回
   参・桜内文城(同)   46歳 当選1回
   参・上野宏史(同)   41歳 当選1回
 (敬称略、3日現在)

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t.yukan@mainichi.co.jp
ファクス03・3212・0279


橋下バブルが崩壊か―世論の支持低下と国会議員との反目で(2012.10.5 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)  

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