ちょうどこの日は、上野さんと東京でごいっしょしてました。
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2012.10.13 朝日新聞be
【悩みのるつぼ】 私が送りたかった人生なのか 相談者:会社員女性 41歳 41歳で会社員。幼児一人の母親です。人生80年の半分を過ぎ、最近、私はこんな人生を送りたかったのか、という後悔に似た気持ちがあります。 37歳で出産以来、自分の思い通りにいかないと強く感じてしまいます。それまではやりたいことをやってきたように思っていたし、いざやる気になればなんでもできると思っていました。 しかし、子ども中心の生活に変わり、自分のやりたいことを我慢し、仕事も勤務時間を短縮している状態です。これが子どもが18歳まで続くのかと思うと、本当に自分が送りたかった人生なのかと思ってしまいます。・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ---------------------------------------------------------------------------------------- 求めて得た経験を楽しまなくちゃ 回答者:社会学者 上野千鶴子 困りましたね。アラフォーでこんなに「夢みる夢子ちゃん」状態では。 今の生活がイヤだからリセットしたいだけ、としか聞こえません。 のぞんで結婚し、ほしくて子どもに恵まれたんですよね。きっと晩婚・晩産なんでしょうから、若気の至りで結婚へジャンプしたわけでもなさそうです。・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
集英社の 上野千鶴子WEB連載「おんなの本」を読みなおす の連載も始まりました。
初回は、 第一回:田中美津『いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論』。
おもしろいです。
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本文中の写真をクリックすると拡大します。
翌日の10月14日も上野さんといっしょに、4年前の堺市立図書館での
「特定図書排除事件」を振り返るイベントの、講師をしていました。
東京滞在中に上野さんから、岩波現代文庫の最新刊の二冊、
『ナショナリズムとジェンダー 新版』と『生き延びるための思想 新版』を
サイン入りでいただきました(嬉)。
分厚い本なので、まだ全部は読めてないのですが、
どちらも単行本に入ってない章が増えていて、読みごたえがあります。
『生き延びるための思想 新版』には、3.11後の「東大最終講義」の全文が収録されています。
「読書会」で仲間と1年ずつかけて読み込んだ本ですが、
あらためて最初からじっくりと読みたいと思っています。
まだ発刊前ですが、紹介させていただきます。
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『ナショナリズムとジェンダー 新版』 『生き延びるための思想 新版』
岩波現代文庫
ナショナリズムとジェンダー 新版 編集部からのメッセージ 「慰安婦」問題は,いまだに解決を見ないまま,切れば血の出るような問題でありつづけている―― 著者が本書解題でそう書く通り,2012年の現在,竹島(独島)の領有権をめぐる日韓の争いに関し,未解決のままの戦後処理,とりわけ「慰安婦」問題がさかんに論じられている.ただし「血の出る」思いをしているのは,声高に語る政治家や国家主義者でないのは言うまでもない. 1991年,元「慰安婦」金学順さんらによる日本政府の告発は,社会に大きな衝撃を与えた.このとき突き付けられた問いに応えようと書かれたのが,上野千鶴子『ナショナリズムとジェンダー』(青土社,1998年)であった. 国民国家の中で女性はどのような位置に置かれたのか,あるいは自ら進んでそのメンバーになろうとしたのか,「歴史」とは何か,「記憶」「語り」とはどのような性質をもつのか…….それは現実の政治から分離した話ではなく,著者は「女性のためのアジア平和国民基金」をめぐる論争の場に身を置き,発言することともなった.著者は,旧版『ナショナリズムとジェンダー』を,「これまでの書物のなかでもっとも熱をこめて書いた書物と言える」と書く. 本書は,その『ナショナリズムとジェンダー』を第I部とし,主にそれ以後に書かれた論考を第II・III部として収録した.「慰安婦」問題に関する著者の発言が,今回この1冊にまとまった.「慰安婦」問題はなぜいまだ「終わらない」のか,「自著解題」も付した本書を手に,ぜひ多くの方に考えていただきたい. *なお,女性が「国民化」するとはどういうことか,女性と軍隊参加,対抗暴力についてさらに考察を進めたのが『生き延びるための思想』である.今回「新版」として同時刊行した. 著者紹介 上野千鶴子(うえの ちづこ) 1948年,富山県に生まれる.1977年,京都大学大学院社会学博士課程修了.現在,ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長,東京大学名誉教授,立命館大学特別招聘教授.著書に『セクシィ・ギャルの大研究』 『家父長制と資本制』『おひとりさまの老後』『ひとりの午後に』『女ぎらい』『不惑のフェミニズム』『ケアの社会学』『生き延びるための思想 新版』ほか. 目次 I 『ナショナリズムとジェンダー』 1 国民国家とジェンダー 2 「従軍慰安婦」問題をめぐって 3 「記憶」の政治学 あとがき II 戦争の憶え方/忘れ方 1 国を捨てる 2 今もつづく「軍隊と性犯罪」 3 沖縄女性史の可能性 4 戦争の憶え方/忘れ方 5 過去の清算――ドイツの場合 6 戦後世代の再審に希望 III その後の「従軍慰安婦」問題 1 記憶の語り直し方 2 「民族」か「ジェンダー」か? 3 アジア女性基金の歴史的総括のために 参考文献 自著解題 |
生き延びるための思想 新版 編集部からのメッセージ 民主党政権が末期症状を呈している2012年秋現在,“強い”国家への指向が,“強い”政治家によって語られ喧しい.「日本国民として」と,奮い立つ人もいるかもしれない.しかし,この上,国民としての役割を強要されてはたまらない,という思いの人も少なくないだろう. そもそも「国民」とは何か? 「市民」の範疇はどう設定されてきたのか? 『ナショナリズムとジェンダー』で「慰安婦」問題を論じた著者は,並行するように,本書で,国家,市民権とジェンダーとの関係を論じた. 湾岸戦争,イラク戦争を経て,女性の軍隊参加は珍しくなくなったが,男が戦争に行くなら,女も平等にその権利を求めるのが男女平等なのか? 連合赤軍などの女性革命兵士,チェチェンなど民族紛争地での女性テロリストは,なぜ死に至る道をとらざるを得なかったのか? 戦争という国家暴力が犯罪化されない理由,またDV(ドメスティック・バイオレンス)という私的暴力が放置され続けてきた理由にも迫る. 本書は,旧版(岩波書店,2006年)に,暴力とジェンダーをめぐるいくつかの論文を追加,最終章には,弱者が弱者のままに生きられる社会を熱く語った,東日本大震災後の東大最終講義も収録した. 「強者の論理に殺されるな」「逃げよ,生き延びよ」――著者のやさしく力づよいメッセージが,いま改めて多くの人に届くことを願っている. 著者紹介 上野千鶴子(うえの ちづこ) 1948年,富山県に生まれる.1977年,京都大学大学院社会学博士課程修了.現在,ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長,東京大学名誉教授,立命館大学特別招聘教授.著書に『セクシィ・ギャルの大研究』 『家父長制と資本制』『おひとりさまの老後』『ひとりの午後に』『女ぎらい』『不惑のフェミニズム』『ケアの社会学』『ナショナリズムとジェンダー 新版』ほか. 目次 はじめに――あげた手をおろす I 女性兵士という問題系 1 市民権とジェンダー 2 女性兵士の構築 3 対抗暴力とジェンダー 4 「プライバシー」の解体 II 戦争の犯罪化 1 戦争は「魅力的」か? 2 沖縄戦の記憶 3 フェミニズムから見たヒロシマ 4 銃後史という思想 III ナショナリズムを超える思想 1 フェミニズムとナショナリズム 2 ナショナリズムを超える思想 3 「国民国家」論の功と罪 IV 「祈り」に代わるもの 1 インタビュー 死ぬための思想/生き延びるための思想 2 「祈り」にかえて V 3・11の後に 1 生き延びるための思想 参考文献 自著解題 |
最後まで読んでくださってありがとう
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明日もまた見に来てね
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