みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

長く続く咳 3週以上ならぜんそくかも 患者の6割が大人/吸入薬で症状改善/デザレックス、キプレス錠10mg、サリパラ液、エリプタ吸入薬

2018-10-12 21:46:40 | 健康/くらし/薪ストーブetc
市民派女性議員になるための選挙講座の二日目の朝から、
ちょっと頭が痛くて「風邪をひいたかな」と思い、
帰ってきてから、葛根湯を服用。

翌日は、鼻と喉の奥がひりひりと痛くて、
前に同じような症状をこじらせて咽頭こうとうえんと
気管支炎を発症したことがあるので、
炎症を収める桔梗湯を飲んで様子を見ました。

三日目からは咳が出始めて、だんだんのどの奥の
気管支のほうに症状が移ってきた感じ。
この間、熱は37℃超えくらいの微熱。

一昨日からは夜の咳が酷くなって、
土日になると医者に診てもらえなくなって、
夜間診療に駆け込んだことが何度かあるので、
呼吸器専門のクリニックを探して受診しました。

問診表に記入して、医者と少し話してから、
血圧測定と、喉の奥と聴診器で胸の音を聞きました。

「のどが赤いですね」「喘息が出ていますね」ということで、
4種類のくすりを処方してもらいました。

今まで飲んだことがない薬ばかりなので、
まずはネットで、どんな薬なのかを詳しく調べました。



デザレックスは、アレグラと同じ第二世代の抗ヒスタミン薬。
眠気などの副作用は出なくて
1 日 1 回の服薬で長時間にわたって症状を抑えるのが特徴。
アレグラより効果があるという、一昨年発売開始の薬です。

 デザレックス錠5mg基本情報
先発品(後発品なし)
一般名:デスロラタジン錠
製薬会社:MSD
薬価・規格: 65.5円(5mg1錠) 薬価を比較する

抗ヒスタミン薬(内服薬・注射剤・貼付剤)
抗ヒスタミン作用(体内物質ヒスタミンの働きを抑える作用)によりアレルギー反応を抑え蕁麻疹、花粉症、喘息などによる皮膚の腫れや痒み、鼻づまり、咳などの症状を改善する薬

効能・効果
詳しく見る
アレルギー性鼻炎
湿疹・皮膚炎のそう痒
蕁麻疹
皮膚疾患のそう痒
皮膚そう痒症のそう痒

注意すべき副作用
傾眠、白血球数増加、血中コレステロール増加、ショック、アナフィラキシー、チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫、てんかん発作 


 アレルギー性疾患治療剤「デザレックス®錠 5mg」の新発売について
2016年11月18日 キョーリン製薬ホールディングス株式会社

キョーリン製薬ホールディングス株式会社の子会社である杏林製薬株式会社(本社:東京都千代田区、 社長:宮下三朝、以下杏林製薬)は、独占販売権を有するアレルギー性疾患治療剤「デザレックス®錠 5mg (一般名:デスロラタジン、以下デザレックス®錠)」について、本日新発売いたしました。

「デザレックス®錠」は、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴う そう痒の適応を有する、新規有効成分の第二世代抗ヒスタミン薬です。MSD 株式会社(本社:東京都千 代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン)が 2016 年 9 月に製造販売承認を取得し、本日付けで薬価収 載され、新発売いたしました。

「デザレックス®錠」の特長は以下の通りです。
① ヒスタミンH1受容体に対して高い親和性を示す
② 半減期が長く、1 日 1 回の服薬で長時間にわたって症状を抑える
③ 眠気を起こしにくく、食事の影響を受けないことから患者さんがライフスタイルに合わせて服用できる

杏林製薬は、本剤の発売を通して、重点領域である呼吸器・耳鼻科領域における最新の情報提供を継続 的に行うことにより、アレルギー性疾患へのさらなる貢献を目指します。皮膚科領域では、科研製薬株 式会社(本社:東京都文京区、社長:大沼哲夫)とコ・プロモーションに関する基本覚書を締結してい ます。両社の強みを活かし本剤のプロモーションを展開することで、製品普及の最大化に取り組んでま いります。 本剤の初年度の売上高については、19 億円を 2017 年度 3 月期売上予想に織り込んでいます。


もう一つの錠剤は「キプレス錠10mg」。
この薬も1日1回就寝前に飲むだけです。
喘息発作を予防する薬のようです。

風邪をひくと咳が長引いた、こじらせると呼吸困難をおこして
市民病院の救急外来に駆け込むいうことが
何度かあったのですが、喘息発作を発症していたのですね。

キプレス錠10mg基本情報
主成分 モンテルカストナトリウム 10mg1錠
剤形 明るい灰黄色の錠剤、直径8.0mm、厚さ4.1mm
薬価 222.00円
※この薬は先発品です
シート記載 (表)キプレス錠10mg、(裏)KIPRES Tab.10mg、キプレス錠10mg、KP-372

作用と効果について
ロイコトリエンの作用を抑えることにより、気管支の収縮を抑制します。気管支喘息に伴う咳や喘鳴、息苦しさなどの症状を起こりにくくします。また、鼻腔通気抵抗などを抑制し、アレルギー性鼻炎に伴う鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの症状を改善します。
通常、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療に用いられます。気管支喘息については、既に起こっている発作を止める薬ではなく、発作を予防する薬です。発作を止めるには他の薬を使ってください。

使用上の注意
以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
妊娠または授乳中
他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。

用法・用量について
気管支喘息:通常、成人は1日1回1錠(モンテルカストとして10mg)を就寝前に服用します。
アレルギー性鼻炎:通常、成人は1回モンテルカストとして5~10mgを1日1回就寝前に服用します。
本剤は1錠中にモンテルカストとして10mgを含みます。いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
飲み忘れた場合は、気がついた時、すぐに1回分を飲んでください。ただし、次の通常飲む時間が近い場合には飲まないで、次の通常の服用時間に1回分を飲んでください。2回分を一度に飲んではいけません。
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。


大きな茶色の液体は、鎮咳、去痰作用があるサリパラ液。
桜皮エキスだそうで、小さいころ飲んだことがあるような味。
毎食後に飲む処方なので、昼食後にさっそく飲んでみました。



  サリパラ液 基本情報
主成分 桜皮エキス 10mL
剤形 赤褐色~暗褐色の液剤

作用と効果について
鎮咳作用、去痰作用があり、咳を鎮め、痰をきれやすく、出しやすくします。
通常、急性気管支炎、肺炎、肺結核に伴う咳嗽および喀痰喀出困難の治療に使用されます。

使用上の注意
以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
妊娠または授乳中
他に薬を使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、大衆薬も含めて他に使用中の医薬品に注意してください)。 


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薬を見て、ちょっとぎょっとしたのが「エリプタ吸入薬」。
吸入ステロイド薬が入った吸入薬です。

吸入ステロイド薬は10年以上前の出始めのころに、
岐阜市民病院の呼吸器内科で処方されたことがあるのですが、
ステロイドは怖いので、結局使用しませんでした。

いまのは、ステロイド薬・β2刺激薬配合剤の
喘息や咳ぜんそく治療の第一選択薬でよく効くようです。

ネットで解説や効用、副作用などを調べて、
「背に腹は代えられない」と思い、
おそるおそる一回吸ってみました。

ドライパウダータイプの吸入薬で14回分。
カチッと音がして、数字が13に代わりました。

吸い込んで薬を気管支までいきわたらせることがことが
けっこう難しいのでしようの仕方が図解されています。
使い方も改善されて、1日1回使うだけで、
数回でも効果が出るとのこと。

熱は昼間より上がって37.5~38℃もあります。
ぜんそくと気管支炎の併発かもしれません。

咳に悩まされずにすっきりと治したいので、
処方された薬をちゃんと飲むつもりです。

  

 ステロイド薬・β2刺激薬配合剤(吸入薬)解説 

薬の効果と作用機序
気管支やの炎症により気道が狭くなっている喘息やCOPDに対して、気道の炎症を抑え気道を拡張することで、咳や息苦しさなどを改善する薬
ステロイドの抗炎症作用により、気管支や肺の炎症を抑え呼吸症状を改善する
気管支のβ2受容体というものを刺激し、気管支が拡張し呼吸症状を改善する
本剤は吸入ステロイド薬と吸入β2刺激薬の配合薬となっている
製剤毎に使用方法などが異なる
適切な吸入指導や使用方法などの十分な理解が必要となる
剤形には吸入様式により、エアゾール剤やドライパウダー剤がある

詳しい薬理作用
喘息やCOPDでは気管支や肺の炎症などで気道が狭くなっていて、咳の発作や息苦しさなどの呼吸器症状があらわれる。
ステロイドは抗炎症作用などをもち、気管支や肺の炎症などを抑え呼吸症状を改善する。
気管支にβ2受容体というものがあり、気管支の拡張に関わっている。β2刺激薬はβ2受容体を刺激し、気管支を拡張させ呼吸器症状を改善する。
本剤は吸入ステロイド薬と吸入β2受容体刺激薬を合わせた配合薬となっていて、喘息治療の他、薬剤によってはCOPDの治療にも用いられる場合がある。

主な副作用や注意点
口腔、呼吸器の症状
不快感、刺激感、嗄声(しわがれ声)、口腔・呼吸器カンジダ症などがあらわれる場合がある
循環器症状
頻度は稀だが動悸、不整脈などの症状があらわれる場合がある
過敏症
頻度は稀だが発疹、蕁麻疹などの症状があらわれる場合がある

吸入後のうがいに関する注意
口腔内カンジダ症などの予防のため、吸入後はうがいを行う
うがいが困難である場合は口腔内をすすぐこと


  長く続く咳 3週以上ならぜんそくかも
2017/10/14付 NIKKEIプラス1

患者の6割が大人/吸入薬で症状改善
 季節の変わり目は、咳(せき)が止まらず悩む人が増える。風邪やアレルギー反応が原因とは限らない。長く続くなら、ぜんそくの可能性を疑ってみよう。身近な病の実態と対処法を探った。
 ぜんそくの正体は、空気の通り道である気道の慢性的な炎症だ。粘膜が常にむくみ、腫れあがって気道が狭くなるため、わずかな刺激にも過敏に反応して、咳や呼吸困難などの発作を引き起こす。
 子どもに多い病気という印象が強いが、年齢を問わず発症の可能性がある。高齢者を中心に大人がぜんそくになることも多く、国際医療福祉大学教授の足立満氏は「ぜんそく患者のうち、約6割を占める」と指摘する。
 ぜんそくには気道のアレルギー反応で発症するケースと、風邪などのウイルス感染が引き金になるケースがある。「小児で発症するぜんそくの約9割はアレルギーが原因」(足立氏)。ダニやカビ、ペットの毛やフケなどがアレルゲンになりやすい。
 大人になってから発症するぜんそくのきっかけで、多いのは風邪だ。風邪による炎症が気道に及ぶことで咳だけが長期間続く「咳ぜんそく」を発症する。放置すると炎症が悪化し3~4割が「気管支ぜんそく」に進行するという。
 気管支ぜんそくは咳に加えて、息を吐くたびに喘鳴(ぜんめい)と呼ばれるゼーゼーヒューヒュー音がしたり、呼吸困難になったりするのが特徴だ。「2、3週間ほど咳が続くなら、呼吸器の専門医を受診する方が良い」と日本大学医学部主任教授の橋本修氏は助言する。
 風邪など感染症が原因の咳は、大半が3週間未満で自然に治る。一方でぜんそくによる咳は長く続くうえ、何もしないでいると悪化する。ぜんそくにつながる咳を見分けるための手掛かりになる。

 咳や息苦しさなどぜんそくの発作は、特に深夜から明け方の就寝中に悪化しやすい。横たわっているより、座る姿勢の方が呼吸が楽になり、咳も治まりやすい。ぜんそくが重症化すると、歩行や階段の昇降といった日常的な動作をきっかけに咳や呼吸困難が起きる。

 治療は気道の炎症を抑えて発作を防ぐ「吸入ステロイド薬」と、呼吸を楽にする「気管支拡張薬(ベータ刺激薬)」で症状をコントロールするのが基本。現在は2つの薬の配合剤が主流だ。
 「効果が高く副作用が非常に少ないので、安心して長く続けられる」と足立氏。口から微細な薬を吸うため、内服ステロイド薬の約100分の1の成分量にとどまる。吸入ステロイド薬の登場以来、ぜんそくの死亡率は激減したという。
 数日から2、3週間の吸入で咳などの発作は収まる。ただ気道の炎症は残っているので「自己判断で薬を中断せず、医師の処方にしたがって吸入を続けることが改善への近道」(橋本氏)。


 一時的に発作が治まっても、環境の変化や刺激を受けることで繰り返し発症しがちだ。再び起きた発作が炎症を悪化させ、さらに気道が敏感になるという悪循環を招くので注意したい。
 寒暖差が大きい季節の変わり目や台風などによる気圧の急変、エアコンなどの冷気、タバコや線香の煙、香水、風邪などが引き金になりやすい。自分の発作のきっかけを記録することで見極めて、予防につなげよう。「特に喫煙や副鼻腔(びくう)炎、肥満などはぜんそく悪化の要因になる」(足立氏)
 「大人のぜんそくは、完治することがほとんどない」と橋本氏。「高血圧や糖尿病のように、良好な状態にコントロールすることが大切」と心得て対応したい。
(ライター 結城 未来)
[NIKKEIプラス1 2017年10月14日付]


  命の危険も!「夏場の長引く咳」の“受診タイミング”は…? 
2017.8.28 07:00週刊朝日

 風邪をひいてから咳だけがいつまでも治らない──。そんな長引く咳に悩む人が増えている。近年急増する咳喘息のほか、夏には家のカビを原因とする夏型過敏性肺炎にも注意が必要だ。専門医に咳のタイプ別の治療と対策を聞いた。

 冬のインフルエンザの流行期や春先の花粉症の時期のみならず、季節を問わず長引く咳に悩む人は多い。その代表は喘息だが、筑波大学病院呼吸器内科教授の檜澤伸之医師によると「咳喘息」がこの10年ほどで急速に患者を増やしているという。咳喘息は、喘息になる一歩手前の段階で、主にアレルギーが原因で起こる慢性的な咳だ。咳喘息の約3分の1は喘息に移行するという。檜澤医師は、こう解説する。

「喘息には、アレルギー反応による炎症に伴う喘息や、気道が冷気やたばこの煙などの外部の刺激に過敏になって起こるものがあります。咳喘息は、このような喘息の一種です。慢性的な咳が続く一方で、喘息患者に見られるゼーゼー・ヒューヒューといった音(喘鳴=ぜんめい)を認めず、呼吸機能はほぼ正常で呼吸困難感もないのが特徴です。アレルギー体質と関係が深いですが、アレルギー体質のすべての人がなるわけではありません」

 咳喘息の咳の特徴は、コンコンと断続的に出る風邪などの咳と違い、出ないときには全く出ないが、夜間や明け方などに咳が出始めると激しく止まらなくなるというものだ。池袋大谷クリニック院長の大谷義夫医師は、こう話す。

「風邪ならたいてい2週間で咳も治まります。2週間を過ぎても治まらない場合や最初の1週間でも数日眠れないほど激しい咳が続くという場合は風邪以外の何らかの病気の可能性があります」

 咳を誘発するものとして、冷気やたばこの煙のほか、香水、気圧の変化などもある。気圧が大きく変動する台風の季節(夏~秋)は喘息症状が出やすくなる人も多い。

 長引く咳の場合、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や百日咳、マイコプラズマが原因であったり、肺がんや結核、間質性肺炎、心不全などの重篤な病気の可能性もある。咳だけがいつまでも治らない場合、専門医を受診するタイミングについて檜澤医師は、咳が続く期間が「3週間を超えたら」と言う。

「3週間以上、咳が長引く場合には呼吸器専門医を受診し、まずはX線検査などで重篤な病気でないかを調べてほしいです。こうした病気に気づかず対症的な咳だけの治療を長期に続けると、咳の原因となっている病気自体が進行してしまうこともあります」

 咳喘息は専門医のもと、正しく治療すれば治療効果が比較的出やすい病気という。しかし、咳止め薬などを飲み続けるなどしてしのいでしまうと、いつしか本物の喘息に移行し、治りにくくなることもある。

 呼吸器専門外来では、主な症状が咳の場合、問診、聴診、X線検査、肺活量の測定などの肺機能検査、喘息を診断するための呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)測定、アレルギー検査をおこなう。

 それらの測定値から、咳喘息と診断されれば、初期治療では、吸入ステロイドと気管支拡張薬が一つになったドライパウダータイプの吸入薬が使われるのが一般的だ。咳のひどいときに1日複数回吸入するタイプに加え、1日1回吸入するだけのタイプもある。

「どのようなタイプの吸入薬を使うかは、咳症状の程度や生活スタイル、吸入器との相性などによって医師と相談して選ぶのがいいでしょう」(檜澤医師)

 吸入ステロイドの副作用には声がれや口腔カンジダ症がある。

「吸入前後でしっかりうがいをし、咳が落ち着いてきたら薬を減量していく、吸入器を変更するなどの対応で副作用は軽減します」(同)

 咳喘息の治療が始まり、吸入薬を吸入するようになると、早い人だと数日で咳が徐々に治まり始める。


「ほとんどの場合、2週間で咳の頻度が約半分になり、1カ月でほぼ10分の1程度になってきます。その後は完治まで、患者さん次第で治療を続けます」(大谷医師)

 ただし、咳喘息は再発率が高い。ストレスによる悪化も近年増えており、あらゆるアレルギーテストは正常で問診中も咳き込まない人も多い。職場だけでしか咳が出ないという人もいる。

 東京都在住で高校教師の山田潤さん(仮名・34歳男性)は、職場である学校に出勤すると咳が止まらず、咳喘息と診断された。大谷医師は1週間の休職を勧め、一時的に咳は治まったが、出勤して、授業で話すと再発した。急性症状に効くステロイド薬を短期的に飲むなどしてしのいだが、最終的には、話す際に声を張り上げなくてもいいように授業中にマイクを使うようにすると、徐々に治まった。

 咳喘息は、話す職業、とくに教師やコールセンター勤務の人などは再発しやすい。重症な場合、転職を勧めることもあるという。

 長引く咳は、複数の病態を併発している場合もある。

「なんらかの刺激で咳が出やすい状態(咳感受性亢進)になると、胃逆流性食道炎や花粉症でも喉がイガイガするなどの喉頭の違和感が生じて咳き込みます。それぞれ胃酸分泌抑制薬や抗ヒスタミン薬、漢方薬が効果的な場合があります」(檜澤医師)

 夏場に長引く咳では、夏型過敏性肺炎にも注意が必要と大谷医師は言う。

「毎年夏にだけひどく咳が出る場合は、家の水回りのカビが原因かもしれません」

 風呂場の脱衣所など湿度の高い床面に増殖する白いカビ、トリコスポロンが主な原因菌だ。8~9月が咳のピークで10月になると治まってしまう人が多い。それでも、気づかずに毎年症状を繰り返していると、慢性化して咳は軽くなっていくが、炎症を起こした肺は線維化していつしか機能不全を引き起こし、死にも至る恐ろしい病気だ。診察から夏型過敏性肺炎が疑われる患者には、大谷医師自ら患者の自宅を訪問し、カビがないか調査することもある。木造住居だけでなく、マンションでも3階以下は湿度が高いため要注意だ。

 夏型過敏性肺炎かどうかが疑わしい場合、自宅を3日以上離れて咳が改善するかを目安にする。もし咳が出なくなるようなら、夏型過敏性肺炎の可能性がある。

「自宅にカビが見つかった場合、最低でも家のリフォームか転居を勧めます。夏型過敏性肺炎は環境を改善しない限り治りません。心配な方は専門医に相談してください」(大谷医師)

※週刊朝日 2017年9月1日号  


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10月11日(木)のつぶやき

2018-10-12 02:01:14 | 花/美しいもの
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