みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「ウエブがつなぐ女たち 個人的なことは政治的なこと」7/20WAN東京集会

2009-07-21 09:35:41 | ジェンダー/上野千鶴子
昨日、「ウエブがつなぐ女たち 個人的なことは政治的なこと」
と題して、WAN東京集会を、東京大学文学部の大教室で開催しました。
参加者は約150名。
前日の名古屋に続いての企画ですが、熱気あふれる集会になりました。


司会進行は、実行委員でフェミニスト議員連盟の木村民子さん。

上野千鶴子さんのパワーポイントを使っての基調講演は、
「女から女たちへ ウェブ時代の新しいシスターフッドを求めて」。

京都とも、昨日の名古屋とも少し内容が変わっていました。

まさに「日々、進化する上野です(笑)」。


上野さんの講演が終わり、休憩10分をはさんで、
トーク&トーク「個人的なことは政治的なこと」。
パネリスト6人は狭い壇上にぎゅうゅう詰め。
ファシリテーターは、甘利てる代さん。
テンポの良い進行で、NPO法人WAN理事長の牟田さん、みどり、
野村羊子さん(全国フェミニスト議員連盟)、、大塚恵美子さん(東京・生活者ネット)、
熱田敬子さん(博士課程学生)の順に6人が発表し、
最後に、赤松良子さん(WINWIN)からのメッセージをいただきました。

トーク&トーク後半は、参加者との質疑応答とフリートーク。
遠くから参加された人たちも多くて、ひとりでも多くの方の意見を聞きたかったのですが、
アッという間に、4時になってしまいました。

会場の外では、上野さんの本やWANグッズの販売もしていて、
サプライズ・オークションもあり、有意義な一日でした。


(木村さんが作ってくださったカンパ箱)

2か月前にはカゲも形もなかった、名古屋と東京の集会が、
女たちが出会うことによって実現し、無事おわってほっとしています。

とはいえ、東京集会で終わり、ではなくて、
「市民と政治をつなぐサイト(仮)」構築は、これからがスタート。
思いがかたちになるまで、とうぶん、いそがしくなりそうです。

この二カ月、いろんな人にお会いして、ネットワークが広がりました。
どんどん仲間が増えてうれしいです。


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


久しぶりにお会いした、はるみさんの記事です。
7月20日 東大で熱くもえた女たちの集会(はるみのちょっとTea-time)

今朝は東京でめざめ、会場になった東大の上野研究室へ。

  
名古屋集会にかけつけてくださった友人のお土産をいただきながら、
おいしいお茶を飲みました。

午後は「市民と政治をつなぐサイト(P-WAN)」製作者とさっそく打ち合わせ、

三日ぶりに帰った庭では、あちこちに咲くカサブランカが満開です。
  






最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
 もよろしく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィメンズアクションネットワーク(WAN)応援の名古屋集会を開催しました。

2009-07-20 00:11:06 | ジェンダー/上野千鶴子
名古屋市の同朋大学 成徳館(じょうとくかん)で開催した、
ウィメンズアクションネットワーク(WAN)名古屋集会を
無事終了して東京にいます。

この企画は、「あいちサマーセミナー」のなかの一つの講座。
わたしは主催者兼パネラー、講師担当だったので、
名古屋駅まで上野さんをお迎えに行きました。

会場に到着したら、すでに席は前のほうから埋まっていて、
スタッフのみなさんも準備に汗だくでかけまわっていました。

2時間目は中高校生対象の「ジェンダー研究のすすめ」。
おとなが目立つ。250人の会場は、立ち見が出るほどの盛況さ。
上野さんの話はわかりやすくて、「学問(研究)っておもしろい」ということを、
笑いを誘いながら、参加者にしっかり伝えていました。
わたしも、もっと若いころに知っていれば・・・(笑)。

30分の休憩をはさんで、2時40分からは、3時間目の、
「ウエブがつなぐ女たち~あなたに伝えたいこと」。 

わたしはパネラーだったので、写真を撮ってる余裕もなくて、
始まる前に自席から撮った一枚。

打ち合わせ中の、WAN理事長の牟田さんと上野さんです。

参加者は、2時間目より少し減ったのですが、それでも200人ほど。

2時間目の「ジェンダー研究のすすめ」に続いての、
上野さんの基調講演は、京都集会とは内容も若干変えてあって、
2時間目からの続きで聴いても、ちっとも飽きないしおもしろい。


続いては、ごとう尚子さんのコーディネートで、
牟田和恵さん、岡野八代さん、わたしと5分間ずつ、
「あなたに伝えたいこと」をテーマにそれぞれ話し、
フロアーから、現場で活動している女性たちの発言が続きました。

WANの生みの親の京都の中西豊子さんはじめ、
遠くは富山、東京、大阪からもかけつけてくださる人たちもいらっしゃって、
新たな出会いもあって、確実にウィメンズアクションネットワークの輪は
広がっていると実感。やってよかった!

と書いてきたら、すでに、「む・しネット」の仲間たちが、
今日の集会の速報をアップしています。

WAN名古屋集会速報!(島村きよみの活動日記)

2日も、緊張感のある仕事(ボランティア)はいかんぜよ!
(車いす議員 小寺きしこのブログ)



写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


集会終了後は、オプションで、当日スタッフを申し出てくださった方たちと、
大脇雅子さん、京都のWAN理事の方々、他のイベントを終えて
遠くから駆けつけてくださった名古屋のワーキングウーマンのみなさんとの
話し合いの場を設けました。
WANサイトへの期待や、こんなことができたらいいね、との注文なども出て、
バーチャルなネット空間だけでなく、顔を合わせて話し合うことも大事だと思いました。

簡略ですがとりあえず、連続企画の前半の、名古屋集会の報告です。

参加していただいたみなさま、お手伝いくださったスタッフの皆さま、
ありがとうございます&お疲れさまでした。
これからも、協力してWANを盛りたてていきましょうね。

日付が変わって、あす(今日)の1時半からは東大で東京集会、
上野千鶴子講演/トーク&トーク
「ウェブがつなぐ女たち~個人的なことは政治的なこと~」。

お誘い合わせて、ぜひご参加ください。


最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
 もよろしく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

携帯でパソコンに「つなぎ放題」/水なしトマトカレー

2009-07-19 08:05:59 | 有機農業/野菜&ハーブ
いよいよ今日はWAN名古屋集会、明日は東京集会です。

19,20日「WAN応援集会」名古屋と東京で開催!
/男女共同参画社会基本法10年(橋本ヒロ子)


無線RANの「ウイルコム」の調子が悪いので、思い切って、
パソコンに「つなぎ放題」の携帯電話にかえました。



前からともちゃんにすすめられていたのですが、
携帯はもっぱら「通話専用」にしか使っていないわたしとしては、
複雑な機能が多い機種は敬遠してました(笑)。

先回の東京行きにはパソコンを持たずブログの予約投稿をしていったのですが、
今回は、集会のレポートもアップしたいし、帰ってから
たまったメールのお返事を書くのも大変だし、ということで、
おもいきって、最新の機種に買い換えました。

色と形と、操作のしやすさで選んだのですが、
カシオ製ということで、カメラの機能もよいことが特徴だとか。



デジカメで撮った画像をそのまま送信して、ブログ記事もかけます。
いままでは、どこへ行くにも、デジカメとノートパソコンを持参して
記事を書いていたのですが、ケイタイ写真も送ってみようかな、
と思いはじめているところです


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


ところで、
畑では夏野菜がどっさり取れはじめたので、
「水なしトマトカレー」を作りました。


仕込みはともちゃん。
トマトの方に、坊ちゃんかぼちゃ一個、ジャガイモと玉ネギ数個ずつ、
    
圧力鍋で野菜をよく煮込んでから、味付けはわたしがしました。



見た目は柿のような、オレンジのトマトもあります。

生で試食してみました。
切るとこんな感じできれいです。

味は、トマト臭さがなくてさっぱりしているのですが、ちょっと物足りない。
トマト嫌いの人にはよいかもしれません。

朝からカレー、で元気をつけて、いざ、名古屋へ出発。

名古屋集会が終わったら、そのまま上野さんと新幹線で東京に向かうので
今夜は東京泊まり。、余裕があったら、夜に、名古屋の報告を書きます。

期待しないで、待っててくださいね。
ではまた。

最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへ
クリックを 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
 もよろしく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

19,20日「WAN応援集会」名古屋と東京で開催!/男女共同参画社会基本法10年(橋本ヒロ子)

2009-07-18 16:21:22 | ジェンダー/上野千鶴子
ウイメンズアクションネットワークWANの応援集会を開催するために、
名古屋と東京の実行委員会に行ってきて、
東京では二泊して上野さんと実行委員の皆さんの最終の打ち合わせ。

前の日は、実行委員会のあと、みんなでベトナム料理店に。
  
翌日のお昼は、ひさしぶりに新宿をぶらぶらして、本屋やデパートをはしご、
「タカノ」で紅茶とケーキを食べました。
夜は、ジェンダーコロキアム『エロスジェネ』「資本主義に、愛はあるのか?」
に参加して、おいしい韓国焼肉店で打ち上げ。

真っ白なカサブランカと真っ赤なグラジオラス。


  

かえってきたら、岐阜は雨。
庭のカサブランカも咲いていました。
  

いよいよ、明日19日は名古屋集会です。
【愛知サマーセミナー2009】
「ウエブがつなぐ女たち~あなたに伝えたいこと」 
講演:上野千鶴子さん
  

日時 7月19日 14:40~16:20(100分)
会場: 同朋大学 成徳館(じょうとくかん)
    〒453-8540 名古屋市中村区稲葉地町7-1
パネルディスカッション「私からあなたに伝えたいこと」
パネラー:上野千鶴子、
   牟田和恵(大阪大学教員、NPO法人AN理事長)、
   岡野八代(立命館大学教員、WAN理事)、
   寺町みどり(女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク
      市民と政治をつなぐサイト(仮))
   コーディネーター:ごとう尚子
≪主催・お問合せ≫ WAN名古屋集会実行委員会
  寺町みどり midori@ccy.ne.jp Tel/0581-22-4989
---------------------------------------------------     
2時間目 12:30 ~ 14:10 (100分)
     特別講演「ジェンダー研究のすすめ」 
 講師・上野千鶴子さん(社会学者) 

 中高生対象(大人もOK)
(休憩30分)


翌日の20日は、東京で開催。 
 WAN東京集会 上野千鶴子講演/トーク&トーク
「ウェブがつなぐ女たち~個人的なことは政治的なこと~」


日時: 7月20日(月・祝)13:30~16:00
会場: 東京大学文学部法文2号館2F2大教室 

講演 上野千鶴子(東京大学大学院教授・WAN理事)
「女から女たちへ ウェブ時代の新しいシスターフッドを求めて」
トーク&トーク「個人的なことは政治的なこと」
   ファシリテーター:甘利てる代(ノンフィクションライター)
   牟田和恵(大阪大学教員・NPO法人WAN理事長)、
   寺町みどり(女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク、
         市民と政治をつなぐサイト(仮)担当)
   野村羊子(全国フェミニスト議員連盟)、
   大塚恵美子(東京・生活者ネットワーク)、
   熱田敬子(博士課程学生・WANブックストアイチオシ隊)
   赤松良子さん(WINWIN)からのメッセージ
上野さんを交えて、会場参加者とのフリートーク
~16:00~
≪主催≫WAN東京集会実行委員会 


名古屋と東京の「WAN応援集会」へのたくさんの参加をお待ちしています。

写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


帰ってきた日の新聞を読んでいたら、中日新聞で、
「女性の登用進んだが・・・男女共同参画社会基本法10年」という
橋本ヒロ子さんのインタビュー記事を見つけたので、紹介します。

【暮らし】女性の登用進んだが・・・男女共同参画社会基本法10年 橋本ヒロ子さんに聞く
中日新聞 2009年7月16日

 政治や企業、家庭などあらゆる場面で、女性も男性も平等に権利と責任を分かち合うことを規定した男女共同参画社会基本法が、六月で施行十年を迎えた。十文字学園女子大社会情報学部教授の橋本ヒロ子さんに十年の歩みと課題などについて聞いた。 (野村由美子)

 -基本法は社会にどんな影響を与えたか。
 男性も女性も家庭と仕事が両方できるようにという内容が法律に書かれたのは初めて。女性政策担当部局が各自治体に整備され、男女平等を進めるための条例制定が進み、千葉県以外の全都道府県を初め、四分の一に近い市区町村で作られている。六割近い自治体で基本計画も策定された。多くの自治体で女性センターが作られ、地域の女性団体も力を付けてきた。直接的ではないがDV防止法(二〇〇一年施行)制定の追い風になった。
 男女間格差解消のため、一方に積極的に参画の機会を提供する「積極的改善措置」が書かれたのも大きい。都道府県職員の管理職を見ても、法施行時に3・9%だった女性割合が昨年度は5・4%となるなど、公務員だけでなく企業など多くの分野で女性の登用が進んだのは確かです。

 -十年で見えてきた課題は何か。
 一方で国際的には、男女間格差を示すジェンダーギャップ指数で日本の順位が年々落ちている(昨年百三十カ国中九十八位)。女性の参画を示すジェンダーエンパワーメント指数でも同じ(百八カ国中五十八位)。格差がある以上、積極的改善措置はもっと進めていかなくてはいけない。世界各国で政策決定への女性の参画が進んでいるのは、クオータ(割り当て)制を取り入れているから。女性の視点で政策を見ることで、環境や教育などでより多様な施策が打ち出せる。

 -現状は男女共同参画社会になっているか。
 理念に反する状態は多い。男性は長時間労働が減らない。女性は同様の激しい働き方か、低賃金パート。父親が家事、育児をする時間がなく(グラフ)、母親に任せっきりにしてきたことが、虐待や子どもの非行につながっている面は大きいと思う。自殺者の年間三万人超は続き、DVで「命の危険を感じた」女性が13%を超えた。エイズウイルスなど性感染症増加、デートDV被害増などは深刻です。

 -女性の社会進出が、非婚や少子化の問題を呼ぶと言われることもあるが。
 まったく違います。女性が結婚を嫌がるのは子育てや家事、介護の全責任を負う状態がまだまだ続いており、女性にだけ負担を強いていると感じているから。男性も女性も、仕事も家庭も協力して楽しめるのであれば、女性は進んで結婚するし、子どもを産むはず。男女共同参画社会はシングルを増やす社会では決してなく、みな家族を持って柔軟に生きようという社会。安心して休めるなら産みたい女性は多い。非正規職員だと安心して産むこともできない。

 -私たちにできることは。
 差別や不平等を特に意識していなくとも、家庭や職場で何か不安を感じていませんか。「食べさせてやってる」「子育ては母親の責任」と言われても言い返せない、正規職員になれなくても「仕方ない」と思っていませんか。「女だから」我慢したりすることがあっていいのだろうかと一度考えてほしい。
 女の子に生まれても男の子に生まれても多くの可能性の中で豊かな人生が送れるように、男だからこう生きなきゃ、女だから…ではないと思う。来年度中に施策方針を決める国の第三次行動計画が策定され、意見募集もされるので、一人一人が関心を持って意見を出していくのも大切です。

<はしもと・ひろこ> 1946年生まれ。国連アジア太平洋経済社会委員会開発と女性課担当官などを経て、96年から同大勤務。2000年国連女性会議の日本政府代表団顧問。男女共同参画社会基本法制定時はNGOから政府に働き掛けた。都道府県で初めて制定された埼玉県の同条例づくりにかかわった。

<男女共同参画社会基本法> 1999年6月23日施行。男女共同参画社会を「男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的、および文化的利益を享受することができ、かつ共に責任を担うべき社会」と定義。男女が性別による差別的な取り扱いを受けないなど男女の人権の尊重や家庭とそれ以外の活動の両立などを基本理念に定めている。
(中日新聞 2009年7月16日)



最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
 もよろしく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人気です。『単純な脳、複雑な「私」』池谷裕二著/『脳にいいことだけをやりなさい』翻訳・茂木健一郎

2009-07-17 17:43:54 | ほん/新聞/ニュース
WAN応援集会の実行委員会をはしごして、東京からかえって、
たまったメールをチェックして、お返事を書いていたら、
あっという間に夜。朝はモーレツな雷雨で目が覚めた。
ブログを書く前に、懸案事項などの電話を済ませてしまって、
いざ、ブログを書こうと思ったらインターネット(メールも)がつながらない。

午前中にアップするつもりだった東京報告は横に置いといて、
外は雨だし・・・、心気一転、美容院でカットしてきた。
前からすすめられてたセシールにしようかと思ったけど、
そこまでは、さすが勇気がなくて、とはいえ、ベリーショート。
東京で久しぶりに会った人に「みどりさん、髪切ったの」と言われたが、
断髪は2年前のいまごろのこと。
手櫛でオッケーなのでお手入れがかんたんで気に入っている。

ということで、ショートヘアで気分もさっぱり、
メールもつながるようになった。

ヘアはさわやかだけど、頭の中身はド忘れがひどくなり(笑)、
あれあれ、とか、これこれ、とか言う回数も増えた。

そんなこんなで、とうとう一ヶ月ほど前に、茂木さん翻訳の超ベストセラー、
 『脳にいいことだけをやりなさい』
(マーシー・シャイモフ (著), 茂木健一郎 (翻訳) /三笠書房)
を買って読んでみました。

写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


6月28日の新聞書評に、『単純な脳、複雑な「私」の記事が出ていたので、
さっそく買って読んでいたら、ちょうど同じ日の夜、
NHKでも、将棋の羽生名人の天才脳のひらめきがどこから来るのか、
という番組をやっていておもしろかった。

 

単純な脳、複雑な「私」 [著]池谷裕二)■高校生にわくわくする仮説を提示
[掲載]2009年6月7日[評者]瀬名秀明(作家)

 著者の池谷さんは私より2歳下、同じ静岡県の出身だ。本書の書評のため初期の著作から刊行順に彼の足跡を一気に読んで辿(たど)り、そうだよ、研究者はいつだってこうやってひとりの人間として歩んでゆくんじゃないか、と心の中で頷(うなず)いた。この最新刊は「今まででいちばん好きな作品」という著者の想(おも)いがはっきり伝わってくる良作だ。
 本書は母校の高校で著者が全校生徒に、続いてごく少数の高校生に向けておこなった講演や講義をまとめたものだ。著者は02年に『海馬』で糸井重里氏と対談し、その直後に米国で新たな研究生活に入る。ニューヨークの日本人高校生を相手に講義した記録が04年の『進化しすぎた脳』だ。著者は脳のシナプスの活動を詳細に観測する技術を開発し、「歌う大脳皮質」と題に入ったその論文は大いに注目されたが、そこで計測された結果については学術的な議論も起こっていた(その顛末<てんまつ>は08年の『ゆらぐ脳』で語られている)。
 高校生に語った本書は『進化しすぎた脳』の続編といえるが、読み比べれば聴衆を惹(ひ)きつける語り口やプレゼンの技法、研究生活に裏打ちされた眼差(まなざ)しなど、以前より格段に洗練されていることがわかる。講演の導入部分でさえ、誰でも語れる手順ではなく、著者自身のオリジナリティーが光るのである。
 後半の展開は実際のところかなりハードで、噛(か)み砕くには読者側の集中力も必要だが、著者は怯(ひる)まない。ポピュラーサイエンスと先端科学のぎりぎりの接線を突き進む。30代後半を迎え、研究業界でのさまざまな体験を経てここに立つ著者は、「脳は単なるノイズから私たちの自由意志を創発しているのだ」とわくわくする新たな仮説を提示してゆく。つまり本書はこれまでの学術的議論や風評に対し著者が放った渾身(こんしん)の一冊なのだ。彼は高校生に向けて熱く語ることによって自らを鼓舞しているようにも読める。それが私たち読者をも鼓舞するのだ。
 この著者でなければ決してつくれなかった本だろう。本書で池谷裕二はついに、ひとりの科学者になったのだと思う。
 ◇ いけがや・ゆうじ 70年生まれ。脳研究者。東京大学大学院薬学系研究科准教授。
(朝日新聞 2009.6.7)


  
  『単純な脳、複雑な「私」』(池谷裕二/朝日出版社)
第一章 脳は私のことをホントに理解しているのか
第二章 脳は空から心を眺めている
第三章 脳はゆらいで自由をつくりあげる
第四章 脳はノイズから生命を生み出す


単純な脳、複雑な「私」 画像特設サイト

池谷裕二ホームページ

池谷裕二さんの本は、最初に出た糸井重里さんとの共著
『海馬―脳は疲れない』もおもしろくて、
読み終わると、少しかしこくなったような気分になるのがいいね(笑)。


最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
 もよろしく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊吹山の花2/姫蓮華・キバナノレリンソウ・大マムシグサ・イブキシモツケ・大鳴子百合・ヤマアジサイほか

2009-07-16 00:00:00 | 花/美しいもの
先日行った、伊吹山山頂のお花たち。
山頂から、東遊歩道を下りながら写したお花を紹介します。

先を行くのはともちゃん。うす曇りで暑すぎず寒すぎず、ちょうどよい気候。

8月上旬のお花畑がいちばん花が多いのですが、
この時期に来たのははじめてなので、見慣れない花もあって楽しめました。

西遊歩道から山頂に咲いていた、ヒメレンゲ ( 姫蓮華 )。
  
オオマムシグサ
  
オオバギボウシ
  
キバナノレリンソウ・ウマノアシガタ
   

クサフジ
  

  

写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


地味だけど、味わい深い白花を咲かせる花木たち。

ヤマアジサイ
 
タニウツギ
 
イブキシモツケ
 

ホウチャクソウ・オオナルコユリ
  


車で上ってくるときに見つけておいた花たち。
駐車スペースに停めて写しました。

ヤマボウシ・ウツギ・シモツケ
  

ドライブウェイの途中で見つけた、淡いピンクのユリ。
ササユリでしょうか。



最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。明日もまた見に来てね
  
 もよろしく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

裁判員の「市民の目」とは 週のはじめに考える~【社説】中日新聞/「冤罪をなくすために」

2009-07-15 06:00:00 | ほん/新聞/ニュース
今日は、東京の某所で目覚めました。
パソコンを持ってこなかったので、予約投稿です。

12日は都議選の投開票日でしたが、中日新聞の社説がとてもよかったので、
その場で、切り抜いておきました。
そのほか、裁判員制度と冤罪、の関連の記事も紹介します。


【社説】裁判員の「市民の目」とは 週のはじめに考える
中日新聞 2009年7月12日

 裁判員裁判がいよいよ始まります。市民の常識を司法にという期待の半面、人を裁くことへの裁判員の不安はもっともです。一緒に考えてみましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 元裁判官で今は弁護士の秋山賢三さんに話を聞きました。戦後の著名冤罪(えんざい)事件のひとつ、徳島ラジオ商殺しの再審開始決定に陪席裁判官としてかかわった人です。こう言います。

ラジオ商殺しの不可解
 「被告の冨士茂子さんは夫と包丁を奪い合い十一カ所の傷を負わせて殺害したとして懲役十三年に処された。でもね、自分の顔や手、体の正面部に格闘傷がない。元海軍軍人の夫を相手に小柄な茂子さんが無傷ですむはずがない。ここに裁判官が疑問を持って検討したのなら結論は違ったでしょう。そういう常識的な事実認定こそが市民に期待されているのです」
 では、当時の裁判所はどうして間違えたのか。あるいはわざと見なかったのか。そこには長く築かれてきた検察と裁判所の癒着のようなもの、すなわち構造的な欠陥すら推察されます。一般に検察官は自白調書とそれを裏付ける豊富な証拠をそろえて提出します。無理やりとった虚偽の自白だとしても、それを補完する形の証拠類をずらりと並べられれば誤りでも本当に見えてしまう。足利事件でうその自白が当時は新鋭のDNA型鑑定で補強された事例は記憶に新しいところです。
 法廷で被告や弁護士がいくら無実を訴えても、職業裁判官は逆に「だまされないぞ」という観念にとらわれ、有罪の方へと傾斜しがちなのだそうです。すると被告はあきらめるしかありません。絶望の内に無実の叫びをのみ込むのです。
 十人の真犯人を逃がすとも一人の無辜(むこ)の人を罰してはいけない。米欧刑事裁判の哲学です。魔女裁判や幾多の誤判の歴史とそれに伴って培われてきた人権思想が到達した理念です。

冤罪を生まないために
 要は冤罪を生まないことです。
 でも真犯人がまんまと逃げおおせるのは許せないし、もしそうなら社会の治安は低下してしまう。そういう心配はだれもが持つでしょうが、ではどう考えたらいいのか。秋山さんは少し考えてこう答えました。
 「真犯人が逃げれば治安は保てない。それは確かだ。でもその不安を一億人全員がいっしょに持つのなら不安は一億分の一になる。冤罪を一人たりともつくらないとは、たとえばそういう考え方をすることです」
 この説明は一般に社会規範意識の強い日本人にはある種の変化を迫るものかもしれません。でも、もし自分が冤罪被告だったらと考えてみてほしいというのです。
 昭和三年十月二十三日、大分地裁で日本初の陪審裁判が開かれました。三十歳代の工場職長が年上の愛人女性の心変わりに怒って包丁で刺し重傷を負わせた事件で、読み書きや納税の条件を満たした陪審員十二人が選ばれた。裁判長は、有罪または無罪と心の中で決めてしまってはいませんね、と確かめたあと、法廷で被告の犯行時の酒量や包丁の持ち方を調べたり、証人尋問を行ったそうです。焦点は殺意の有無。陪審の評議は殺意なしで、被告は懲役六月の判決を言い渡された。当時の市民の常識では、検察官の描いていた殺人未遂ではなく、傷害罪程度という判断だったのでしょう。日本の陪審は戦時中まで続き、約四百八十件のうち約八十件が無罪判決でした。
 秋山さんは著書(「裁判官はなぜ誤るのか」岩波新書)で裁判官に対する十戒を提案しています。いわく(1)「『法壇の高さ』を意識せよ」。判事から弁護士になって目前にそびえる法壇の圧迫感に気づいたそうです。壇上からは高くて被告の表情もよく見えない。そこで壇の高さを意識せよ、が一番目の戒め。
 続けて(2)「疑わしきは被告人の利益に」を実践する(3)秩序維持的感覚(前科などへの予断)を事実認定の中に持ち込まない(4)「人間知」「世間知」の不足を自覚する(5)供述証拠を安易に信用せず、その誤謬(ごびゅう)可能性を洞察する(6)公判廷における被告人の弁解を軽視しない(7)鑑定を頭から信じこまない(8)審理と合議を充実する(9)有罪の認定理由は被告人が納得するように丁寧に書く(10)常に「庶民の目」を持ち続ける。

裁判官の十戒ですが
 十戒は裁判官へ贈るものでしたが、裁判員にも無論役立ちます。裁判員制度に反対という人は、職業裁判官ゆえに陥る旧弊もあると考えてみてはどうでしょうか。十戒の最後にいう「庶民の目」とは裁判員の皆さん自身の目です。不安ばかりを思うよりも、むしろ自信を持って法廷に臨んではどうでしょうか。
中日新聞 2009年7月12日


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 



新聞記事

「冤罪なくすため」、裁判員制度と向き合う河野仁志さん  
信濃毎日新聞 6月27日(土)

 松本サリン事件から15年となる27日、松本市内で開く裁判員制度を検証するシンポジウムで、同事件の第一通報者で当初容疑者扱いされた河野義行さん(59)の長男仁志さん(30)が事務局を務め、準備を進めている。市民が務める裁判員に分かりやすく、早く審理を進める仕組みの中で、疑われる側にとって大切な事実が見落とされることもあるのではないか-。冤罪(えんざい)を強く意識する立場から、制度に問題提起するつもりだ。
 「わたしも『やった』『やってない』という押し問答を警察官とやりました」
 6月上旬、松本市の県松本勤労者福祉センターの一室。シンポジウムを前に開いた勉強会で、仁志さんは出席者を前にこう訴えた。その手には、「足利事件」で無期懲役確定後、無罪の可能性が強まり、17年半ぶりに釈放された菅家利和さんを取り上げた新聞記事のコピーを持っていた。
 1994年夏。県警は、被疑者不詳のまま殺人容疑で河野さん宅を家宅捜索。農薬など薬品類を押収した。多くのメディアが義行さんの関与を疑う報道をし、市民の見方にも反映された。
 当時15歳だった仁志さんも、自宅で刑事2人から任意の事情聴取を受けた。「薬品や容器はどこに捨てたの。どこに隠したの」と問う刑事に、仁志さんは「知らない」。だが、刑事は「きちんとした目撃情報もある」と続けたという。それでも否定し続けると、父親が薬品を捨てたとする趣旨の内容を発言している-とも言われたという。
 そんな体験をした仁志さんはこの春、サリン中毒で意識不明となり、14年余の闘病の末に昨夏死去した母澄子さん=当時(60)=を供養するため、都内の会社を辞め、松本市の自宅に戻った。父の弁護士を務めた永田恒治さん(72)をあいさつで訪ねた際、裁判員制度に問題意識を持つ立場から「体験を基に世に問うことはないか」と聞かれた。
 仁志さんが裁判員制度を学び始めると、冤罪を生みかねない-との疑問が浮かんできた。まずは「公判前整理手続き」だ。裁判に入る前、検察側と弁護側が持っている証拠を出し合い、証拠を整理、争点を絞り込む仕組みで、争点を明確にし、審理を迅速に進めるのに必要とされる。だが、非公開で行われるため「被告の無実を証明するかもしれない小さな証拠が切り捨てられてしまう危険性があるのではないか」と感じる。
 捜査方法の見直しも十分には見えない。警察は裁判員制度に備え、容疑者の取り調べをビデオ撮影するなどの「可視化」を始めたが、「現状は部分的な導入」と仁志さん。自白の強要など捜査の行き過ぎを防ぐためには、「全面可視化でなければ意味がない」と指摘する。
 松本サリン事件直後、仁志さんは自宅で1日100件を超える脅迫、無言電話に苦しみ、「あの人が犯人」と思い込んだときの群集心理の怖さを身をもって経験した。裁判員となる市民がすべてを知って裁判に臨むわけではない以上、「科学的、合理的な判断をしてくれるのだろうか」との心配もぬぐえない。
 新たな職を探しながら、シンポを準備する仁志さん。「冤罪をなくすため、小さくても声を上げ続けていく」ことが、15年間、自分たち家族を支えてくれた人たちに感謝の気持ちを示すことにつながると考えている。
(信濃毎日新聞 2009.6.27)



冤罪:日弁連、東京で防止訴え集会/富山で菅家さん、横浜事件と重ね「過ち似ている」
毎日新聞 2009年7月5日 

 ◇「取り調べ全可視化を」
 取り調べの全過程の録音・録画(全面可視化)を訴える集会が4日、東京・霞が関の弁護士会館で開かれた。裁判員制度スタートを機に、市民に必要性を理解してもらおうと日本弁護士連合会が主催して約270人が参加、冤罪(えんざい)被害者らが「全面可視化されていれば冤罪は起きなかった」と訴えた。
 富山県の強姦(ごうかん)事件で再審無罪が確定した柳原浩さんが「被害者宅の見取り図は警察官が私の手をつかんで描いた」と語った。足利事件で再審が始まる菅家(すがや)利和さん(62)も電話でメッセージを寄せ「刑事に何度も怒鳴られ、どうでもいいと思って『自白』した。裁判でも、その刑事がいるのではないかと思い本当のことを言えなかった」と話した。
 パネリストを務めたジャーナリストの鳥越俊太郎さんは「裁判員が取り調べの一部だけを見ると調書より信用し、冤罪が増える恐れがある」と指摘した。【安高晋】

 ◇富山で菅家さん、横浜事件と重ね「過ち似ている」
 また菅家さんは4日、戦時下最大の言論弾圧とされる「横浜事件」ゆかりの地、富山県朝日町の老舗旅館「紋左(もんざ)」を訪れ、同事件の再審報告集会であいさつした。菅家さんは、再審で免訴判決が確定した横浜事件と足利事件を重ね合わせ、「警察や裁判所が過ちを犯した点が似ている」と指摘した。
 横浜事件では、同旅館で撮影された写真が証拠とされ、共産党再建を謀議したとして、出版社社員らが治安維持法違反容疑で逮捕され、約30人に有罪判決が下された。
 この日は、横浜地裁での再審で主任弁護人を務め足利事件も担当した佐藤博史弁護士の講演に、菅家さんが同行した。横浜事件の支援者らを前に、菅家さんは支援を呼びかけた。【岩嶋悟】
(毎日新聞 2009年7月5日) 



各社の紙面 紙面展望(2009年)誤判の究明が不可欠
足利事件の再審決定をめぐる社説 取り調べ全面可視化を

(日本新聞協会 7月7日付)

 4歳の女児が誘拐、殺害された足利事件で無期懲役が確定していた菅家利和さんは6月4日、逮捕から17年半ぶりに釈放された。再審開始も決まった。弁護側の再審請求を受け、東京高裁が専門家に依頼してDNA型を再鑑定した結果、菅家さんの型は、女児の下着に付着した体液の型と一致しなかったためだ。菅家さん逮捕当時の鑑定は精度が低く、間違った鑑定結果が科学的な証拠として有罪の根拠とされてきた。折しも裁判員制度がスタートした。釈放から再審決定まで70本を超える社・論説が取り上げ、冤罪(えんざい)をなぜ防げなかったのか、徹底した究明を求めた。

DNA鑑定の過信は禁物
 《捜査・取り調べ》岩手日報「『髪を引っ張られたり、足でけ飛ばされたりもし、どうにもならなくなって「やりました」と言ってしまいました』。釈放直後の記者会見で、菅家さんは一語一語、絞り出すように言葉を発していた。(略)『当時の警察と検察官を許すことはない』という言葉が、一層重々しい。『自白』した瞬間の絶望を垣間見る思いがした」、琉球「菅家さんは公判途中まで犯行を認めていたことについて『傍聴席に刑事がいるのではとビクビクしていた』と述べ、自白を迫った警察捜査の苛烈(かれつ)さをうかがわせた」。

 《DNA鑑定》読売「(鑑定の)精度が飛躍的に向上したのは、新たな分析装置が導入された03年以降だ。それ以前に実施されたDNA鑑定は4000件を超えるという」、毎日「DNAは万能ではない。不一致が無罪の証明となっても、一致が有罪の証拠とは限らない、と考えねばならない。技術が向上し、精度が格段に高まった今も、過信は禁物だ。(略)足利の事件当時と同じ鑑定方法で多数の有罪判決が下され、死刑を執行された元被告もいるという由々しき問題もある。鑑定の検証や証拠の見直しを急ぐ必要がある」、産経「精度が上がっても検体採取の際の人為的なミスなども考えられる。科学捜査の活用と同時に、真相を明らかにする地道な捜査能力の向上が欠かせない」。
 《裁判所の責任》下野・長崎など「裁判所にも責任の一端はある。当時のDNA鑑定の信頼性に専門家から疑問が投げかけられる中で『重要な積極証拠』として評価。その後、弁護側が、女児の着衣から採取された体液と菅家さんのものと一致しない疑いがあると指摘したのに対し証拠能力を認定して、無期懲役が確定した。(略)裁判所は引き返す機会を何度も逸している」、朝日「一、二審、最高裁、再審請求一審の審理にあたった計14人の裁判官はなぜ誤ったのか。その答えを国民は聞きたいはずだ。(略)無実の男性が服役したあと真犯人が分かった富山事件の再審で、裁判所は誤判原因の解明に背を向けた。こうした姿勢は許されない。そもそも誤判を究明する仕組みがないことも問題だ」、北海道「(逮捕時の)鑑定の誤りを実証するため、弁護側は当時の担当技官らの証人尋問を求めた。ところが、東京高裁は弁護側の主張を退け、実質的な審理に踏み込まなかった。弁護側は裁判官の忌避を申し立てたが、これも却下された。これでは裁判所が冤罪(えんざい)の真相に目をつぶり、誤判から逃げているとみられても仕方がない」、中日・東京「逮捕から釈放までに十七年半もかかった。司法の真摯(しんし)な姿勢があれば、もっと早く菅家さんを救えたはずだ。検察庁が再検証するのは当然だが、裁判所も再調査して誤判防止に役立てるべきだ」、日経「1990年代以降、再審の門戸を狭める裁判所の判断が目に付く。(略)宇都宮地裁はDNA鑑定をやり直さないまま再審請求を退けた。再審請求の審理でも『疑わしきは被告人の利益に』が鉄則だ」。

裁判員候補の不安なくせ
 《取り調べ可視化》日本海「警察の取り調べ状況や冤罪となった過程が連日報道され、裁判員候補者たちに大きなプレッシャーを与えている。鳥取県東部の30代の男性会社員は『もし裁判員になれば、提示された証拠をうのみにするしかない。足利事件で人を裁くことの怖さを強く感じた』と不安を口にし、『取り調べすべてを公開しないと、われわれが冤罪を起こす危険性もある』と指摘する。(略)一般市民が人を裁く場面は間近に迫っており、取り調べの全面可視化問題は待ったなしの状況である。早急に国会で論議すべき課題である」、京都「冤罪を招いたもう一つの要因は、(略)密室での取り調べと、根強い自白偏重の傾向だ。警察庁は取り調べの可視化を進めているが、裁判員制度の対象となる殺人や強盗傷害事件などに絞っているうえ録音、録画の場面を限っている。一部の可視化では、逆に裁判員を誤った方向に導く恐れがある。裁判員になる国民の不安をなくすためにも全面可視化が不可欠だ」。(審査室)



最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。明日もまた見に来てね
  
 もよろしく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『エロスジェネ』資本主義に、愛はあるのか?(上野千鶴子×ロスジェネ)/梅雨入り・梅雨明けの時期

2009-07-14 07:37:47 | ジェンダー/上野千鶴子
今日はこれから、名古屋に行って19日のWAN名古屋集会の実行委員会、
終わったら、その足で東京に行って、夜は20日のWAN名古屋集会の実行委員会、
その後、別の打ち合わせがあるので東京に一泊してきます。

今月は、なぜか東京へ行くことが多いです。
東京の天気予報は、二日とも晴れ。
晴天で蒸し暑くなりそうです。

それもそのはず、九州地方は12日に梅雨明け。
東海地方の梅雨明けも、もう近いですね。
傘は、前行ったときに置いてきたので、持って帰ってきます。

全国の梅雨入り・梅雨明けの時期

九州南部が梅雨明け、平年より1日早く
朝日新聞 2009年7月12日12時16分
 鹿児島地方気象台は12日、九州南部が梅雨明けしたとみられると発表した。
平年より1日早く、昨年より6日遅いという。
太平洋高気圧が張り出した影響で梅雨前線が朝鮮半島付近まで押し上げられ、
向こう1週間はおおむね晴れの日が続くとみている。



写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


先日、上野さんにお会いしたときに、『エロスジェネ』を分けていただきました。
「資本主義に、愛はあるのか?」というタイトルも刺激的で一気に読みました。

 超左翼マガジン『ロスジェネ』


その『エロスジェネ』の、「資本主義に、愛はあるのか?」というずばりのテーマで、
15日に、「東大ジェンダーコロキアム」が開かれます。
とっても興味があるのだけれど、参加すると2泊になるし、
19,20日も集会で東京に行くし・・・・今回は本だけでガマン。

増山麗奈の革命鍋

  東京◇第7回ジェンダーコロキアム
上野千鶴子×ロスジェネ・座談会「資本主義に愛はあるのか?」


日時・2009年 7月 15日 (水曜日) 18時40分~20時30分
場所・東京大学法文1号館315室

テーマ:上野千鶴子×「ロスジェネ」第3号執筆者座談会
「資本主義に、愛はあるのか?」


文献:超左翼マガジン/ロスジェネ第3号「エロス・ジェネ」(2009年6月下旬刊行・かもがわ出版 増山麗奈責任編集)
総特集「資本主義に、愛はあるのか?それでも生きたい、愛したいッ!!」

本の紹介:バブル崩壊以後の慢性的不況下を生きる若者のリアルな言葉を届け、昨年、各メディアで話題を沸騰させた超左翼マガジン「ロス・ジェネ」。
今回の第3号は、画家・増山麗奈を編集責任に据え、「愛とエロス」をキーワードに、過酷な世界を生き抜くロスジェネたちに寄りそった。
若者の3分の1が未婚の時代、私たちの恋愛・結婚・ジェンダーはどこへ向かうのか?
自己責任で片付けられてしまいがちな「性」と「生」を、構造の問題としてとらえ直し、新時代の生き方を切り開く渾身の一冊。
台湾、韓国、中国、イラクなど、アジア各国から届いたマンガ・ルポも掲載し、日本国内を超えた世界連帯の可能性も探る。

上野千鶴子さんから推薦の言葉~~
フェチなセックスをエロ(ス)とカンチガイしている諸君!
資本主義こそ究極のフェチ(物神崇拝)だ。
生きのびる女のエロスは、蒼ざめたフェチをぶっとばせるか?
ロスジェネのマイナス・カードを集めてプラスに転換するエロス・ジェネの錬金術を見よ!

参考:「ロスジェネ」ホームページ! 

参加する執筆者紹介
増山麗奈(画家・本号「エロスジェネ」責任編集)
第10回岡本太郎現代芸術賞入選/ロスジェネ」編集委員/反戦アート集団「桃色ゲリラ」代表。この夏ザルツブルグ博物館とパリで欧州展覧会ツアー 「2009パリ♥アート革命」を決行。11月、主演ドキュメンタリー映画「桃色のジャンヌ・ダルク」が公開予定。アートとエロスと育児と革命!性別や国境を越え、多種多様な文化を受け入れながら愛し合える世界を作りたい!

大澤信亮(批評家)
1976年生まれ。ロスジェネ編集委員、フリーターズフリー組合員。
著作に「宮澤賢治の暴力」(新潮新人賞)、「柄谷行人論」(「新潮」)、「私小説的労働と組合」(「思想地図」)など。

司会進行:
岩川大祐(いわかわだいすけ)
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻修士課程在籍。
「ロスジェネ」第3号では、男の子にも女の子にもなりたくない主人公のサバイバルを描いた物語「買われる”少年”のための歌物語」執筆。


最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。明日もまた見に来てね
  
 もよろしく



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【都議選】自公過半数割れ 民主が第一党/仙台市長選告示(7/26投開票)~「官民協働」の中身を問う

2009-07-13 06:53:36 | 市民運動/市民自治/政治
昨夜は、昨日投票があった東京都議会議員選挙の結果を見るため、
いつもより遅くまで起きていた。

「民主が第一党に」なることは、早々と決まったのだけど、
有権者が多い区は、なかなか当選者が確定せず、
地方選挙ということもあって、NHKも途中で番組が終わってしまって歌番組に。
途中で「自公過半数割れ」の速報が流れた。

あとは、「NHK2009都議選開票速報」↓を見ていて、
世田谷区の残り2人、というところで寝た。
NHK 2009都議選 開票結果

朝起きたら、議員定数の127人全員が確定していた。
で、NHKニュースを横目に見ながら、この記事を書いています。

都議選の結果は、石原都政にノー(不信任)を突きつけた結果となった。

国政選挙ではなくて、自治体議員選挙なのだから、ほんらい、
各候補者の政策とスタンスが議論されるべきなんだけど、
今回の都議選は、総選挙の前哨戦と位置づけられて、
候補者が吹っ飛んで、どの政党が勝つか、ということに焦点があたって、
候補者一人ひとりの政策が見えてこなかった。
公選法も政党候補にあつくて、無所属やミニ政党には不利なたたかい。
そんななか、無所属の福士さんと生活者ネットのお二人が当選したのはうれしい。

今後、マスコミの関心は衆議院選挙に移るとおもうけれど、
「議員は当選してからが本番」なので、第一党になった民社党議員をはじめ、
当選した議員のみなさんは、懸案山積の石原都政と対峙してほしい。


【2009都議選】自公過半数割れ 都議会、
民主が第一党 『麻生降ろし』強まる

東京新聞 2009年7月13日

 東京都議会議員選挙(定数一二七、四十二選挙区)は十二日、投開票が行われた。民主は現有に二十を上乗せして五十四議席を獲得、初の第一党となった。知事与党の自民・公明は、過半数を割り込んだ。石原慎太郎知事は野党多数の議会を前に、厳しい都政運営となる。自民党内では、麻生太郎首相の自発的退陣を求める声が噴出。首相は退陣するか、自らの手で衆院解散に踏み切るか、ぎりぎりの決断を迫られる。
 都議会で自民が第二党に陥落したのは、一九六五年、都議会議長選をめぐる贈収賄事件をきっかけに解散した「黒い霧解散」後の出直し都議選で、当時の社会党が四十五議席を獲得して第一党となって以来、四十四年ぶり。
 投票率は54・49%。過去二番目に低かった前回二〇〇五年の43・99%を10・50ポイント上回った。
 民主は五十八人を公認。複数擁立区を前回の十一から十三に増やすなどの積極策が奏功し、無党派層のほか自民支持層も取り込み、世田谷で三議席を獲得するなど、各地で複数当選を果たした。
 一人区では武蔵野、小金井の現職に加え、千代田、中央、青梅で新人が当選。昭島では推薦候補が勝利。全七区のうち六区を制した。
 自民は五十八人を擁立。勝敗ラインを「自公で過半数維持」とハードルを低くし、手堅い戦いで臨んだが、党都連幹事長ら、大物現職が次々に落選。多摩地区など、保守層が強いとされる地域でも議席を奪われた。
 公明は前回と同数の二十三人を擁立、五回連続の全員当選を果たした。
 共産と、地域政党の東京・生活者ネットワークは、現有議席を減らした。
 無所属は、非自公の二人が当選した。

◆石原都政に『不信任』 築地移転など懸案厳しく
<解説>
 次期衆院選を控え、国政の対決構図がそのまま持ち込まれた東京都議選は、「東京から政権交代」を掲げた民主党が、議会勢力図を大きく塗り替える大勝を呼び込んだ。石原慎太郎知事を支える与党の自民、公明の過半数割れを起こした地殻変動は、石原都政に厳しい審判を下したことにもなる。
 民主は選挙戦で、二つの「NO」を突きつけ、知事与党との対立軸を明示した。石原都政の「アキレス腱(けん)」とされる新銀行東京の再建支援、築地市場のガス工場跡地への移転問題だ。
 民主を中心に過半数を占めた野党は、新銀行の早期撤退を促し、築地移転問題では、現在地での再整備を求める姿勢で一致している。
 石原都政の行方を占う懸案は、見直しを含めた厳しい局面を強いられる情勢になる。
 中でも、与野党対決を象徴する定数一の選挙区で、オセロのように自民から民主に議席が次々と入れ替わった。
 国と対峙(たいじ)する姿勢を示しながら、強力な発信力で求心力を高めた石原知事だが、安定的な後ろ盾を失った少数与党の中では、そのフリーハンドさえ封じられかねないとの懸念がある。
 今期限りの引退を表明している石原知事の任期は、残り約二年。石原知事が全精力を傾注する五輪招致は、今年十月に開催都市が最終決定する。その結果次第で、石原知事の進退にも波及しかねず、「ポスト石原」を見据えた動きも加速しそうだ。 (社会部・石川修巳)


国政ではこんなニュースも飛び込んできました。
下り坂を転げ落ちてる自民党。
麻生さん、もうやけくそで、
どうせ負けるなら、自分が解散権を行使したいということでしょうか。

首相が週内解散決意…自民党内の反発必至 
2009年7月13日(月)3時15分配信 読売新聞

 東京都議選(定数127)は12日、投開票が行われた。
 民主党は、前回獲得した35議席を大きく上回る54議席となり、初の都議会第1党となった。自民党は過去最低の38議席にとどまる惨敗で、「石原都知事与党」でもある自民、公明両党は勝敗ラインとしていた過半数(64議席)を維持できなかった。
 都議選と国政は直接関係しないと主張してきた麻生首相(自民党総裁)は、党内の「麻生降ろし」を封じる狙いから、週内にも衆院を解散する決意を固めた。だが、党内の反発は必至で、攻防が激化しそうだ。
 麻生首相は12日、東京都議選を踏まえ、衆院を早期に解散する意向を固め、自民党幹部に伝えた。14日にも解散に踏み切る構えだ。静岡県知事選に続き、都議選、奈良市長選も敗れたが、時間を置くと党内の首相退陣論が強まるとみて決断したものだ。党内からは一連の敗北の責任をとって退陣すべきだとの声が噴出しており、政局は一気に緊迫の度を増している。
 首相は12日、首相公邸で都議選情勢の報告を受ける一方、自民党の複数の実力者と電話で連絡。衆院解散に向け、理解と協力を求めたと見られる。13日にも公明党の太田代表と党首会談を行いたい考えだ。河村官房長官と自民党の細田幹事長は12日夜、都内のホテルで会談し、「都議選に首相の責任はない。解散は首相に一任する」との考えで一致。週内解散の場合、投開票日は8月8日が有力だ。
 首相は12日夜、河村長官に電話で「都議選と国政と直接関係はない。責任を全うする。解散に向け、閣内をまとめてほしい」との意向を伝えた。民主党が、臓器移植法改正案の参院本会議採決がある13日に衆院に内閣不信任決議案、参院に首相問責決議案を提出する構えで、衆院本会議が開かれる見通しの14日にも、これらを理由に解散する可能性がある。
 しかし、自民党内では解散は今国会会期末にすべきだとの声が強い。組織を挙げて都議選に臨んだ公明党は衆院の投開票日をできるだけ遅くしたい立場だ。衆院解散には閣僚の署名が必要で、週内の解散には閣僚が署名を拒否する事態も予想され、ハードルは高い。
 週内解散を見送れば、投開票日は8月30日か9月6日となる公算が大きい。党執行部の一部も解散先送りを模索している。「麻生降ろし」の加速は必至で、自民党内では臨時の両院議員総会開催を要求し、辞任を促す動きもある。中川秀直・元幹事長は12日、広島県東広島市内で「首相は名誉ある、日本の将来を考えた判断をなさると信じる」と自発的退陣を求めた。
 今後は派閥領袖や首相の後ろ盾とされる森元首相らの対応が焦点となる。伊吹派会長の伊吹文明・元幹事長は12日夜、麻生首相による解散について記者団に、「あたりまえだ」と語り、容認する考えを示した。


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


同じ12日、仙台市長選挙が告示された。
東京のお膝元で行われた都議選にかくれているけれど、こちらも注目の選挙。
地元の河北新報の記事がとってもよいので紹介したい。


【社説】仙台市長選告示/「官民協働」の中身を問う 

 大分県知事を6期、24年の長きにわたって務めた平松守彦さん(85)が在任中、よく口にしたジョークに「地方分権はUFOだ」というのがある。そのココロは「いつも話題にはなるが、実体を見た人はいない」。
 地方分権とは地域に住む者が自らの手で地域の課題を解決し、生活水準の向上を目指す営みだ。首長選はそのリーダーを選ぶ重要な機会。おざなりな選び方、選ばれ方をすれば、地方自治などそれこそ永遠に「未確認飛行物体」のまま終わる。
 仙台市長選がきょう、告示される。解散、総選挙をめぐる政局にばかり目が奪われがちだが、候補者の訴えに耳を澄まし地方選でも確かな選択をしたい。
 新人ばかり6人が立候補を予定する異例の展開となったのは、現職の梅原克彦市長(55)が7月1日に突然、再選出馬を断念したためだ。「梅原市政への評価」という最大の対立軸、争点がぼやけたことで、市長選への関心が低くなるのではないかと心配されている。
 候補予定者の多くは不適正なタクシー券使用問題に象徴される梅原氏の政治姿勢を厳しく批判。市政への信頼回復、市民との対話を訴えの第一に掲げ、選挙準備を進めてきた。
 「主役不在」では確かに選挙は盛り上がらない。だが、4年間の梅原市政で問題とされたのは、梅原氏個人の言動や振る舞いだけだったのだろうか。
 市民参加による「自治」なのか、役所がすべてを差配する「官治」を相変わらず善しとするのか。市政運営にかかわる本質的な問い掛けがそこにあったのだと、とらえ直してみたい。
 だから、わたしたちは各候補者が言う「官民協働」や「市民派」「市民目線」といったスローガンに惑わされることなく、市民の政治参加を日常的に担保する仕組みをきちんと提示しているのか見極める必要がある。
 政策の(1)計画(2)決定(3)執行(4)評価―という四つの段階で、住民参加を保証すること。政や官が独占してきた「公」を民に開放、共有するところからしか新しい自治の形は生まれない。
 もとより、課題は山積している。全国的に見て低位なレベルにある子育て支援策、早くも揺らぎ始めた地下鉄東西線の収支計画、危機的な財政状況立て直しのためには外郭団体を含めた大胆なリストラも欠かせない。対外的には拠点都市として東北全体をけん引し、国に対してもの申す姿勢も示すべきだろう。
 マニフェスト(公約集)が出そろうのが遅く、現段階で政策論争がかみ合っていないのは残念だ。候補者には名前の連呼ではなく、政策を訴える選挙戦を期待したい。
 仙台市の人口は2010年の103万3千人をピークに、減少に転じると予測されている。「成長神話」が終わりを告げる中、首長に求められているのはバラ色の夢を振りまくことではあるまい。
 政令市施行20周年の節目に行われる市長選である。市民社会の成熟度を高め、新たな都市づくりを託すにふさわしいリーダーを選びたい。
(河北新報 2009年07月12日日曜日)



仙台市長選告示 市政運営の在り方問う 新人6氏の争いに

 任期満了に伴う仙台市長選は12日告示され、前副市長の岩崎恵美子氏(65)、会社社長の佐藤崇弘氏(29)、元市議の渡辺博氏(59)、前副市長の奥山恵美子氏(58)、政治団体「幸福実現党」東北ブロック副代表の椿原慎一氏(47)、元市議の柳橋邦彦氏(68)の新人6人が立候補を届け出た。岩崎、佐藤、渡辺、奥山、柳橋の5氏は無所属、椿原氏は諸派。梅原克彦市長(55)の不出馬で、前回(2005年)に続き、新人同士の争いとなった。投票は26日行われ、即日開票される。
 医師で感染症対策の専門家でもある岩崎氏は「日本一の健康福祉都市を目指す。活力ある市政をかじ取りする」と強調。
 若さと民間の経営感覚を前面に出す佐藤氏は「市役所や議会出身では改革は無理。チャンスを与えてほしい」と訴えた。
 市民との直接対話を掲げる渡辺氏は「しがらみに振り回されず、フリーハンドの立場で大改革に取り組む」とアピール。
 民主、社民両党県連から支援を受ける奥山氏は「100万市民の力で明日の仙台を青空が広がるまちに」と呼び掛けた。
 告示4日前に立候補を表明した椿原氏は「働きやすく、住みやすいまちをつくり、世界に誇れる都市にしたい」と主張。
 会社社長でもある柳橋氏は「市長や市役所のための市政を変えたい。市民の力で、新しい仙台をつくる」と力を込めた。
 市長選をめぐっては、梅原市長が6月中旬、再選を目指し、いったん立候補を表明した。しかし、タクシーチケットの不適正な使用問題など「市民との信頼関係が損なわれ、短期間での修復は不可能」として今月1日、急きょ出馬を断念した。
 東北唯一の政令市のリーダーを決める選挙戦では、冷え込みが続く地域経済の活性化や危機的な状況にある財政の再建などが主な争点。梅原市政の是非を含め、市政運営の手法についても論戦が繰り広げられそうだ。
 宮城県内では10月、任期満了に伴う知事選が予定され、その前には衆院解散・総選挙も行われる見通し。市長選は大型選挙3連戦の初戦だが、自民、公明、共産の各党が自主投票に回るなど、与野党対決の構図にはなっていない。11日現在の有権者数は83万3999人。

◇仙台市長選立候補者
岩崎恵美子(いわさきえみこ65無新 前副市長(厚労省仙台検疫所長、勤務医)新潟市、新潟大
佐藤崇弘(さとうたかひろ)29無新 会社社長(長野県社会参事、福祉幹)福島市、宮城大
渡辺博(わたなべひろし)59無新 市ソフトテニス協会長(市議(6)、衆院議員秘書)仙台市、東北大
奥山恵美子(おくやまえみこ)58無新 前副市長(教育長、市民局次長、女性企画課長)秋田市、東北大
椿原慎一(つばきはらしんいち)47諸新 幸福実現党東北副代表(宗教法人職員)札幌市、東北大院
柳橋邦彦(やなぎはしくにひこ)68無新 会社社長(市議(5)、市議会議長、泉JC理事長)仙台市、日大
河北新報 2009年07月13日月曜日



最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへクリックを 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
 もよろしく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ブロガー」2695万人、市場規模は160億円/「ウィメンズアクションネットワーク(WAN)」紹介

2009-07-12 08:19:51 | ジェンダー/上野千鶴子
今年も、八重の黄花クチナシが咲きはじめました。

花はボリュームがあって、開くと手の平くらいになります。


  
最初はまっ白で、徐々に黄色くなり、最後は濃い黄色になります。


数年は花つきがいまいちだったのですが、木も大きくなり、
今年はたくさんつぼみをつけています。
 

くちなしの花がすきなので、珍しい黄花クチナシは2本並べで植えてあります。

くちなしの木の前には、オリエントハイブリッドリリー。
  
ナマエハワスレマシタ(笑)。

一足先に咲いていた普通サイズの八重くちなし。


気の早いカサブランカも一輪、咲いています。


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキングへ

話しは変わりますが、
「ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)が、毎日新聞で紹介されました。
今朝の毎日に載る、ということで気をつけていたら、
webにアップされてる記事を見つけましたが、
名古屋本社版には出ていませんでした。
(追伸:もう一度よく探したら【くらしナビ】「毎日かあさん」の横に見つけました)。
数日前の朝日新聞夕刊にも載ったらしいのですが、名古屋本社版には見つからず。
関西ローカルじゃなしに、全国版になってほしいです。


女性情報:ネットで一覧 京都のNPOがサイト設立
毎日新聞 2009.7.12

 ◇運動への「揺り戻し」に対抗、支援弁護士など紹介
 全国の女性関連情報が一望できるインターネットのサイト「ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)、http://wan.or.jp」が、このほど開設された。運営するのは京都市に拠点を置く同名のNPO法人。女性に関するニュースから催し案内、弁護士やカウンセリングの窓口、書籍の紹介まで「女性を応援する」多彩な内容が詰まっている。【畑律江】
 開設の動きが本格化したのは昨秋。近年、女性問題の研究・運動に対するバックラッシュ(揺り戻し)の動きがあったことや、自治体の財政難で各地の女性センターの図書費などが削減されていることに、女性たちの間で危機感が強まっていた。今年2月には中小書店の経営が厳しくなる中、ドーンセンター(大阪府立男女共同参画・青少年センター)内で女性関連書籍とミニコミを扱っていた書店が閉店した。
 「メディア環境が変化した。これからはウェブ上に女性情報を集められないか」と、京都で82年から約20年にわたり女性問題専門書店を経営した中西豊子さんをはじめ、研究者、女性団体メンバーら約200人が呼びかけ人となり準備を進めた。5月にNPO法人が認可され、理事の一人、上野千鶴子・東京大大学院教授を講師に京都市で設立の集いを行った。
 サイト上にはブックストア「B-WAN」を開設。新刊情報や、約20人からなる委員会が本を推薦するコラム「わたしのイチオシ」などが掲載され、欲しい本や漫画がネット購入できる。女性の視点でアートを紹介するギャラリー「A-WAN」、寄稿「視点論点」、女性の頼りになる弁護士事務所、女性センターやフェミニストカウンセラーの全国マップも掲載。将来的には意見交換、グッズ紹介のページなども充実させていく予定。
 WAN理事長を務める牟田和恵・大阪大大学院教授は「女性の雇用と貧困の問題が深刻化しているが、今こそ行政と両輪になれるような自立した女性の活動が必要。世代や立場を超えて女性がつながる拠点としてサイトを育てたい」と話す。
 ウェブ登録は無料。会員はメールマガジンが受け取れ、イベント情報も書き込める。
毎日新聞 2009.7.12



人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 


ネット関連の情報を、もうひとつ。

総務省が、2009年「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)発表しました。
この白書のデータ、とっても興味深い結果です。

ネット環境もよくて安全性も高いのに、なぜか不安を感じる人が多いとか。
使い慣れてる人ほど不安が減る、というのは、根拠のない不安だからと納得。
「ありもしない不安におびえてガードする」のは、国民性でしょうか。


平成21年「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)の公表
総務省は本日、平成21年「情報通信に関する現状報告」(平成21年版情報通信白書)を公表しました。
平成21年版情報通信白書は、国民に広く利用される白書を目指して、様々な工夫を行っています。
特集テーマは「日本復活になぜ情報通信が必要なのか」とし、世界的な経済危機の中で、情報通信政策の観点からいかに日本再生に貢献できるのかを分析しました。


情報通信白書平成21年版 ポイント
情報通信白書平成21年版 HTML版


と思っていたら、昨日の朝日新聞に関連の記事が載っていました。



「ブロガー」2695万人
市場規模は160億円 総務省調べ

朝日新聞 2009年7月11日3時2分

 日記風の簡易型ホームページであるブログの書き手「ブロガー」が今年1月末で2695万人にのぼった。総務省の調べで分かった。「口コミ広告」などブログの市場規模は08年度で160億円と推計された。ブログは、商品の売れ行きをも左右する「メディア」に成長している。
 ブログの登録者数は、国内のブログサイトの運営会社64社を対象に聞き取り調査を実施して推計した。複数のブログに登録している書き手も多く、重複を除いた実人数はこれより少ないとみられる。
 今回、初めて推計したブログの市場規模では、ブログ上の広告をみた人がクリックして商品を買うとブロガーに報酬が入る「アフィリエイト広告」などの市場が約69億円。ブログの文中で感想や体験談を掲載すると報酬が入る「口コミ広告」などの市場が約67億円。この二つの合計で市場全体の約85%を占めている。
 企業が自らの商品の情報を発信する「宣伝手段」としてブログを活用し始めたことが市場の成長につながっており、総務省は10年度には183億円に達すると見込む。
 ただ、広告であることを隠したブログの宣伝には「やらせ」との抗議や批判も強い。このため、一部のブログ事業者では、ブログ広告のガイドライン策定を目指す動きも出ている。 (岡林佐和)

--------------------------------------------------------------
ネットへの不安 過度に強い日本 7カ国比較調査
 
 インターネットの通信基盤は整っているが、プライバシーやセキュリティなどの不安が強く、利用が広がらない--。総務省が10日まとめた09年情報通信白書から、ネットへの「不安感」が情報通信市場発展のネックとなっていることが明らかになった。
 総務省は今年2~3月、ネットの先進国といわれる日米、英韓、シンガポール、デンマーク、スウェーデンの7カ国の計7千人を対象に、ネット利用の実態調査を行った。 光ファイバーやADSLなどブロードバンド(高速大容量通信)の速度や料金、安全性など「インフラ基盤」で日本の総合評価は7カ国中トップ。一方、プライバシーや個人情報流出、違法・有害コンテンツの「安心度」では、日本は最も低い評価だった。ネットの「利用・活用」も7カ国中5位と立ち遅れており、特に医療や教育、行政サービス分野での利用率の低さが目立った。
 ただ、パソコンのウィルス感染率などを見ても、日本のネットの利用環境は国際的には安全な部類に入る。このため、白書は「国民性もあいまって、安全な利用環境でも不安を感じやすい傾向が強い」と分析する。
 パソコンやネットを使い慣れた人ほど「不安」が減る傾向もあり、総務省は「ネットをうまく使い、情報を読み解く力を国全体で養っていくことが重要だ」としている。
(岡林佐和) 
朝日新聞 2009年7月11日



09年情報通信白書を閣議了承 好環境もネット利用に不安
47news 2009.7.10

 佐藤勉総務相は10日、2009年版「情報通信白書」を閣議に提出し、了承された。日本人は安全なインターネット環境が国内で整備されているにもかかわらず、外国人よりもコンピューターウイルスや個人情報の流出に不安を感じていると分析した。
 パソコンやインターネットのトラブルを自力で解決できない高齢者や専業主婦などが不安を抱いており、情報通信技術を活用できる人材を育成する政策的取り組みを進めることが重要だと提言している。
 白書によると、インターネットや携帯電話といった情報通信関連のネットワークや機器を使う際の安心感について日本や米国、スウェーデンなど7カ国の利用者に聞いたところ、日本は最下位だった。
 一方、ウイルスへの実際の感染率は7カ国中で日本が最低で、白書は「(日本のネット環境は)世界的に見てかなり安全であるにもかかわらず、利用者の安心に必ずしも結び付いていない」と強調。特に「情報の安全性」と「プライバシー」、「違法コンテンツ」で強い不安が存在し、ネットを使っても安心して暮らせる社会をつくることが必要だとしている。
(2009/07/10 08:56 【共同通信】)



最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」に人気ブログランキングへ
クリックを 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
 もよろしく


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする