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9日ぶりの積雪。ベランダの梅の鉢にふんわりとした雪が積もった。梅の木はこんな雪を好むのかも知れない。花芽が少しふくらんだような気がする。午前、年末の挨拶にY印刷を訪ねる。去年から依頼を受けて共同執筆した『山形市下水道50年史』が立派な本になっていた。びっくりしたが、同社の社長の訃報を初めて聞く。人間の別れとはこんなに儚いものか。半年ほどのご無沙汰の間に、ガンによる社長の死があった。「じゃあ、また」と気軽に挨拶して、いつでも会えるものと思っていたが、聞けばその時はもう医師の宣告を受けていたらしい。実にあっけない。
思えば長い付き合いであった。無理を言ってもいつも、いやな顔ひとつせず、こころよく受け入れたもらった。もう、あの顔を見ることができない思うとただ淋しい。自分よりも10年も若いのに、人の運命は分からねものだ。一仕事に区切りがつくと、夜の街にくり出しって行ったまだ若い時代のことが、走馬灯のように浮かんでくる。そんな過去のことなど何事もなかったように一切を捨てて、知らない間に旅立ってしまった。
鉢植えにあわ雪つみて訃報きく 幹雄
いつも人さまの句を引用さてもらってばかりだが、M社長のやすらかな永眠を祈って記念の一句にさせていただく。