マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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続、櫻鯉庖丁式

2006年04月18日 22時04分20秒 | 大和郡山市へ
古代の日本人は「千字文」という中国の本を通して漢字を学び、識字や書の手本として「千字文」は重宝されたそうで、本の書き出しにあるのが、「天地玄黄」という詩句は、「天は玄(黒)で、大地は黄土に覆われた黄色」を意味するそうです。

明日香の古墳石室に彩色されたものが発見され、東は青龍で春、南は朱雀で夏、西は白虎で秋、北は玄武で冬。四季と方角を色で象徴するもので、青春や白秋などの言葉はこれに由来するという。

そして、大地の黄色が最上の位の色とされ、皇帝の服も黄色だったという。

式庖丁の俎板の配置はその象徴を現し、ひねりは北の黒、西の白、東の青、南の朱、大地の黄と取り出していきます。

(H18.4.6 Kiss Digtal N撮影)

櫻鯉庖丁式

2006年04月18日 21時58分32秒 | 大和郡山市へ
大和郡山市の「お城まつり」で行われる行事のひとつである鯉の庖丁式。

満開の桜の下で古式ゆかしい庖丁のさばきに観光客が見入ります。

庖丁式は古来から祝賀など特別な際に主人自らが庖丁をさばく儀式で、平安時代以来から伝統の作法を伝えています。

家元が見守るなかで日本庖丁道清和四條流の師範が妙技を披露します。

白布に被われた俎板は神仏が宿り食物を加護するとされており、清めの五色のひねりが置かれます。

赤(あずき)、白(お米)、青(青豆)、黒(黒豆)、真ん中に黄(粟)は五穀豊穣を祈願するものです。

その後、まな板に乗せられた鯉を素手で触ることなく庖丁とまな箸を巧みに使って切り分け、桜を飾った「桜鯉」に盛り付けます。

一連の作法のなかには、鯉をさばく前に神さんが宿るとされるまな板の前での儀礼や刃こぼれを確認する所作があり、伝統の技が次々と披露されます。

(H18.4.6 Kiss Digtal N撮影)