マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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板草履職人

2009年08月31日 08時01分15秒 | 民俗あれこれ(職人編)
自宅から生駒山を越えた地に墓がある。

今日は久しぶりに二人揃った墓参り。

かつて実家はこの近くにあった。

その近所に高橋畳工業所がある。

二人揃ったときには訪れたいと思っていた。

かーさんが育った地の工業所の親父さんにお目にかかろうと突然訪問した。

ご主人を知ったのは数年前の二月堂修二会のとき。

私の情報を元に写友の野本氏が寄進されるごーさんを探していた。

知った先は河内仲組の講社。

社長の西口氏から紹介されたのが高橋氏。

なんと二人ともかーさんはよく知っている。

高橋氏は畳作り職人。

ふとしたことから東大寺から頼まれて連行衆が履く板草履を復元することになった。

見本もなく製作するには難儀なこと。

新薬師寺には古い板草履があった。

それを参考にして作り上げ、東大寺に寄進した。



それから5年。

2年前にはNHKに板草履職人として出演された。

南都大寺の各寺のこと、僧侶のこと、板草履のこと、野本氏のこと。

話し出したら止まらない。

かーさんは懐かしい話を聞きたがったが、口に出すのができなかった。

それでもうん十年ぶりに拝見して、今が生き甲斐のその変わりように驚いていた。

(H21. 8. 6 SB912SH撮影)

肉屋の弁当

2009年08月30日 19時48分51秒 | あれこれテイクアウト
近鉄額田駅を降りたところに肉の森田屋がある。

昔は酒屋だった。結婚したころはそうだった。

それもかーさんの親戚がやっていた。

いろんなことがあって消えた。

その森田屋は弁当が美味いという。

次男と墓参りのときは買って食べたというが、私は食べていない。

それなら買っていこうと奮発した。

私は780円の焼肉弁当、かーさんは880円のステーキ弁当。

森田屋はコロッケが美味いと評判の店。

一個63円のコロッケは3個買った。

帰宅途中の車内で2個が胃袋に消えた。

肉が多いコロッケはたしかに美味い。

それはともかく家で弁当を広げた。

ステーキより焼肉のほうが好み。

歳がいったせいか、肉も御飯もおかずも量が多い。

半分でもいいぐらいだ。

半値にしたミニ弁当がほしい。

(H21. 8. 6 SB912SH撮影)

弘法井戸替え

2009年08月29日 07時05分23秒 | 民俗の掲載・著作
5人の水利組合が行っている井戸替えの作業。

梯子を掛けて降り弘法さんの石仏や井戸を洗う。

訪れた観光客は3人だったそうだ。

ひとりの男性は県内には弘法井戸が六つある、ここは何故に北向きなのか、おかしいじゃないかと執拗に関係者につっこんだようだ。

組合員はほとほと困っていたと伝わってきた。

私がこの記事を書いたのはそのことを紹介したものではない。

7日に井戸替えをするという風習が現在も継承されていることが大切なのだと考えて掲載してもらった。

弘法さんを見たい、知りたいという気持ちは判らんでもないが、村の人に自身の考えを押しつけるのは遠慮してほしいものです。

行事取材をしているとこのような光景にでくわすことがときおりある。

祭りや行事はこうあるべきだとか、手持ちの資料本を見せてなんでこれをしないのだとか、ロープ張ったら写真が撮れないじゃないかとか。

祭りや行事は観客のためにしているのではない。

私はいつも拝見させていただくだけでありがたく、感謝している。

思わず日頃思うことを書いてしまいましたが、自分にも戒めるために書き記しておこう。

(H21. 8. 1 SB912SH撮影)

東吉野木津川の行事

2009年08月28日 04時42分15秒 | 楽しみにしておこうっと
無形民俗文化財に指定されている東吉野村木津川の念仏祈祷の踊りは二百十日の前祈祷。

五穀豊穣、災害、無病息災を祈願する念仏だ。

今年は奈良交通子会社のビューティフルツアーセンターが主催するツアーが来るそうだと役場から連絡があったのだと区長は仰る。

人数少なかったら取りやめになるようだけど、大勢来たらどうしようか、対応策を考えねばと思案されていた。

前日の17日は小(おむら)の丹生川上神社の献灯祭。

昨年までは15時開催だったが今年は18時半。

琴の夕べやいうて奉納があるからだという。

春日大社は三千基もの灯籠に蝋燭の火を点す。

川上神社は電灯を点ける。

揺らぎはないけど幽玄さは変わらんと思うと笑顔で話す。

話は木津川の太鼓台に広がった。

木津川は宮入の一番手。

その太鼓台は淡路で修理されて戻ってきた。

自慢の太鼓台はこの秋祭りにデビューする。

八朔の日は小で盆踊りをしていた。

8月15日は木津川お寺の施餓鬼で青年団が、18日は念仏踊りのあとで祭文踊りをやっていた。

一月八日は薬師さんの初祈祷。

区長さんの玄関壁には、なにやら二本の木の棒を括り付けている。

太い棒はクリの木。3/5ぐらいは樹皮を削っている。

オコナイ棒(床を叩くランジョウで使う)と呼ばれるクリの木棒は、初祈祷を終えて各戸の玄関に備えつける。

もうひとつは玄関の中央にある屋形。

ここにはたばってきたごーさん(牛玉宝印書)を入れている。

このごーさん、年行(ねんぎょ)さんが一枚ずつ渡すんやけど、そのとき堂内から外へ放る。

取り合いになるぐらい激しかったそうだが昔のこと。

オコナイ棒もごーさんもいわゆる魔除け。

一年間祀ってとんどで燃やす。

(H21. 7.31 聞き取り)

なんのキノコ

2009年08月27日 07時43分45秒 | 自然観察会(番外編)
葛城市加守の池堤で見つけたキノコ。

タマゴタケと思いきや違いました。

タマゴタケは傘の色がヌメリのある朱色だそうです。

では、キヌガサタケ、テングタケ仲間のシロタマゴテングタケ、それともハラタケの仲間のザラエノハラタケか。

先生方のお見立てでカラカサタケということになりました。

開く前はこのような丸いマイク状態だそうです。

食べられるキノコですが生食はアウト。

20cmにも大きく広がる傘はフライ、天ぷらが最適で美味しい部類だといわれていますが、挑戦するのはキノコ博士を呼んでからにしましょう。

(H21. 7.31 Kiss Digtal N撮影)

旧暦七夕の日

2009年08月27日 07時41分50秒 | 葛城市へ
當麻加守の倭文(しとり)神社は機織りの姫を祀る。

隣村の染野は機を織っていた。

ここら辺りは機織り古宮の里。

毎年旧暦の七月七日に祭礼される「神衣祭(かみこさい)」は七夕の祭りでもある。

14時ころに子どもたちがやってきて、ヤマモモの木に笹竹を取り付けていく。

お参りに来てくれた子どもにはお菓子を配る。

その間、宮司はたった一人で神事を執り行われる。

(H21. 7.31 聞き取り)

シャゴシャゴ

2009年08月26日 07時04分40秒 | 民俗あれこれ
大和郡山市池之内町に鎮座する八幡神社。

池之内町はかって西の方にあった。

富雄川が氾濫して社殿が流失した。

町の復興とともに現在地に遷座された。

同神社で営まれる年中行事のなかには湯立て神事が行われている。

7月12日の祇園祭、同月30日の住吉祭と秋祭りの宵宮でいずれも夕方だ。

集落に住む人はこの湯立神事のことを「シャゴシャゴ」と呼んでいる。

巫女さんが湯釜に笹を入れて動かすときの音だという。

大和郡山市内で湯立ては珍しい。

是非とも都合をつけて取材したい。

(H21. 7.31 SB912SH撮影)

検証

2009年08月25日 07時01分23秒 | 民俗の掲載・著作
本作りはほぼ最終稿に近いものになってきた。

そこで編者者と協力者の先生と三人で全編検証の打合せ。

議論、検証に盛り上がり、大江町のフジエダコーヒー店で3時間も滞在してしまった。

お二人は専門家。

私しゃ、もともとから博識がない。

高尚な論についていけない。

その内容は文章面でずいぶんと支援してもらった。

苧が芋などの誤字。

これってほんまに青銅?、江戸時代という記しがあったのか、うん百年はたしかななのか?。

つっこみに応えられない。

曖昧、あやふやなことを書いてあったものをきちんと整備していく。

一人の力ではとてもこうはいかない。

それにしても写真の指示も的確でありがたい。

見れば見るほど、読めば読むほどゾクゾク、ワクワク、すごい本になりそうだ。

(H21. 7.28 SB912SH撮影)

許可

2009年08月25日 06時58分22秒 | 民俗の掲載・著作
本作りが佳境に入ってきた。

掲載許可も返ってきていると編集者はいう。

東大寺さんからはサバ投げキャプションにカラスもいるだろうと追加してくれた。

プラス表現になった。

ありがたいことだ。

大寺は使用料が要るが神社は求めない。

ほぼ予算内で済んでいるそうだ。

驚いたのはあるお寺さんから送られてきた現金。

これって何だろうと編集者は首をかしげる。

数ヶ月前にこの件を事前にお願いしたら協力しますよと話された住職。

編集者も存知されているので逆お礼ではないだろうか。

それとも先払いで本を買うとか。

気になっていたのが春日大社。

ちょこちょこ撮らせてもらっている大社だ。

広報担当者にはいつも感謝している。

内から撮るよりも一般参拝者の目線。

内から見えるのは特別なこと。

一般の人はそこには立ち入れない。

なので目線を同じにしている。

そうしていることも広報担当者は知っている。

これが私流の撮る位置。

本に掲載するのは同じ目線のもの。

今まで撮らせていただいたものから厳選してプリントした。

掲載許可を機会に差し上げることにして編集者を同行訪問した。

喜んでおられた。

文面はごくごく一部だけ訂正が入った。

たぶんそうなるであろうことは認識していた。

見解が一致したということだ。

掲載許可を求める出版本は多い。

ほとんどが訂正を入れるそうだ。

えげつない文章もあるようで、もっとちゃんと調べて書いてぇなと思うものが多いなか、スラスラと読めてしまったそうで逆に心配になってしまうと担当者は笑った。

大和郡山の行事と関係することが多い春日大社。

撮影依頼はなんぼでも出してよと逆に催促された。

うれしいことです。

(H21. 7.28 記)

旅立ち

2009年08月24日 07時24分47秒 | ぽつりと
半年前から入念に準備を整えていた次男。

今日、関西空港から飛行機に乗って旅立っていった。

目的地はモンゴル。飛行機に乗るのも初めて、海外に行くのも初めて。

それも一人でだ。

数ヶ月前にはビザ取得も自分でしてきた。

目的は何であるのか一切口を割らない。

海外スティなのかそれすら口を割らない。

滞在してそのままモンゴルに永住するつもりだとは思えないが。

海外旅行の保険も加入してきた。

なんと、デジカメを買ってきた。

これは事前に相談があった。

海外に行って困るのが充電。

電気が違うんだな。

充電できんかったら意味がないんで電池で可動するものがいい。

電池なら海外でも売っている。

それを探してきた。

価格は一万円内。

動画も撮れるし一千万画素だしなかなか優れもの。分厚いけどね。

旅にでたら一番心配になるのは連絡がつかんこと。

ケータイは必須だ。

海外でも使えるのかどうかショップなどで調べた。

家族4人ともケータイを持っているが次男のモノだけが対応してなかった。

なのでかーさんのモノと交換することにした。

これも充電をどうするかだ。

あれやこれや調べよったが結局は電気屋で海外用アダプター3種を買った。

なんで3種やねんと問えばひとつやったらどうしようもないやんという。

そりゃそうやけど高こうついたやろと聞けば纏めて千円。

支出をできるだけ抑える次男にしては珍しい行動だ。

そんなあれやこれは万全の準備をして電車駅まで送っていった。

これもたいへんじゃった。

搭乗するのにどの時間帯のどの電車を使えばいいのか。

かーさんはこっちやというけど次男はこっちの安い方を選んだ。

余裕をもってだいぶ前の電車で行った。

登場する前に電話があった。

ひょっとしたらひょっとするのではと思っていたら。

朝青龍が同じ機に乗り合わせたようだ。

サインは?といえば怖くて・・と、それより顔はでかいでぇと大きな声で返ってきた。

昼頃に出発して、4時間ほどなので夕方には着く。

無事に着くだろうか、飛行機事故に遭遇しないだろうか、そればかり案じていた。

母親が祈る気持ちとはこういうもんだが、かーさんは気にしていない。

打合せが長引き夜遅く帰宅したら、速攻でかーさんからの報告。

無事にウランバートルに着いたけどそのあとがえらいことなんよと帰宅するなりいった。

なんでも車で一時間かかるところを歩いて目指しているそうだ。

やっぱりなと思った。

少しでも安くあげるためにそうしたんだろう。

心配で、心配で、交換したケータイでメールしまくりかーさん。

何故かって。

通話すればバッテリーが少なくなるからと次男は出ないんだ。

それから1時間後に電話があった。

とぼとぼ歩いている次男を発見したタクシーのおじさんに助けられて無事にホテルに着いたと連絡があった。

初日からこうなんだからこの2週間はやきもきするだろうな。

(H21. 7.28 記)