桜井市の山間部。
大字萱森の田植えの様相を撮っていたら同じシーンばかりになる。
合間、合間に若干の空白時間が発生する。
そのときの時間は友好的に活用して自然観察に満喫する。
まずは初夏を飛び交う昆虫である。
1枚目はハルジオン(春紫苑)にいたハナムグリだ。
花の内部を潜るからハナムグリの名がついたとか・・。
2枚目は交尾中のハバチ科のツマジロハバチ。
慌ててシャッターを切ったがピントが甘い。
ジョウカイボンでもなく、ベッコウバチの仲間、でもない。
えっ、これってハチ。
先生の見立てによれば、触角の先や背中の白マークが決めて。
巣は作らず、毒針を持たないハバチ科のツマジロハバチということである。
3枚目は金属製の朱色光沢をもつカメムシはクヌギカメムシではなくセアカツノカメムシである。
4枚目はミスジではなく、セセリチョウの仲間のダイミョウセセリ。
後翅の白帯が波打つように綺麗に並んでいる。
チャマダラセセり亜科の特徴だと先生に教えてもらう。
5枚目はカワトンボ科のアサヒナカワトンボだ。
オツネントンボならもっと細い。
たぶんにカワトンボの一種と思ったが、怪しいので自然観察の先生に見立ててもらった。
結果は、頭の横幅と中胸背の長さがあまり変わらず、縁紋は細長くないことからカワトンボ科のアサヒナカワトンボであると回答された。
6枚目はトンボ科のシオヤトンボ。
撮っているときは、シオヤトンボと思っていたが自信がない。
これもまた画像を送った先生に見てもらった。
頭部と複眼の形や翅の基部の着色の有無や文様の細部。
翅の根元が少し褐色。
体側の黒条は2本。
若いときオス・メスとも同じ色であるがオスは青くなるというトンボ科のシオヤトンボであった。
昆虫類はほとんど不知なので自然観察会でお世話になっている二人の先生に同定してもらった2、4、5、6枚目。
4月26日にも訪れた大字萱森。
荒起こし作業中の合間にこの日同様の自然観察。
植物状況はすっかり変わっていた。
1枚目はたぶんに花後のハナイカダであろう。
2枚目はダンコウバイ。
亀の手のような大きな葉は・・・ムクゲ、フヨウ、ハンノキ、ダンコウバイのいずれか。
葉の形が特徴的な植物に花が咲く。
畑の持ち主の婦人は小粒の黄色い花が咲いていたと話す。
そうであればダンコウバイ。
平成24年4月15日に撮った隣村芹井の黄色い花のダンコウバイがある。
それが決めてでお役に立てた写真に感謝する。
3枚目も花後の植物。
コバノガマズミであると婦人が云っていた。
4枚目はウド。
食べごろはとうに過ぎている。
5枚目はササユリ・・かもしれない。
これを確かめるには随分と待たなければならない。
明確になるまでときおり萱森に出かけるハメになった植物はササユリではなかった。正しくはタメトモユリだった。
6枚目はホトトギス。
成長したら斑点が消えていた。
7枚目はフタリシズカ。
田植えの時期に咲くことから「サオトメバナ」と呼ぶ地域もあるようだ。
田植えをしている最中も田園で鳴いていたカエル。
どこにいるのか・・・。
画像で探してみよう。
左下に白い卵塊に顔を突っ込んでいるカエルがいる。
文様から判定してトノサマガエル。
産み立てかどうかはトノサマガエルに聞いてほしい。
この水場はまだ田植えをしていない。
数時間後には機械が通るが大丈夫だろうと思えたシュレーゲルアオガエルの卵塊。
よくよく見ればアメンボが卵塊に群がっている。
針のような口管で獲物の体液をジュワジュワ吸うアメンボも観察対象だ。
すぐ傍には親のシュレーゲルアオガエルが足を伸ばしていた。
(H27. 5.17 EOS40D撮影)