マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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毛原の行事

2010年03月25日 08時01分31秒 | 山添村へ
子供の涅槃は2月15日に近い土曜辺りに行われている。

本来は中学三年生までの男児だけだったが少子化によって女児も参加できるようにしている。

かつては朝からお米集めをしていたが今はない。

長久寺でお参りして掛け軸を掲げた構造改善センターに集まる。

子どもの膳は大幅に簡略化されて好きなカレーライスになった。

それだけではさみしいのでおすまし汁だけは残された。

1月7日はなにかと忙しい。

男性は北と南の山の神さんへお参り。

カギヒキやクラタテをしている。

女性は室生川の向こう岸にある弁天さんへお参りする。

そのあとは家に帰って七草粥を作って食べる。

10日辺りにはウルシ棒を供えて長久寺でダンジョウが行われる。

京都から僧侶が来るという。

お寺にはもう一人の僧侶がいるが葬儀のときだけだという。

京都の僧侶が言うにはダンジョウを「壇上」と書くそうだ。

僧侶の都合で日程は変動するらしい。

営みは初祈祷であろうが叩く行為はない。

しかし牛玉宝印の朱印を額に押していくという。

その長久寺には大師講が存在する。

ことの起こりは昭和12年に遡る。

中興の祖とされる智龍和尚が大師信仰の修行道場として造られた大師湯がやむなく閉ざされた。

このときにせめてもと結成された長久寺観音講。

当時は毎月17日に勤行されていた。

折にふれ大師修行和讃などを唱え近隣の村を巡礼して浄財を集めていた。

昭和22年、京都の東寺へ所属する関係で初瀬寺派から東寺派本山のご詠歌に切り替わった。

昭和26年に東寺大師講長久寺として認められ今日に至っている。

毎月21日が勤行の日。

以前は夜のお勤めだったが老母ばかりになり現在は昼前に集まってご詠歌を唱えている。

八坂神社では毎月初めに再拝(さへいもしくはさいはい)と呼ばれる神事が行われている。

再拝は朔幣(さへい)や佐平(さへい)と呼ばれている月初めの祭典。

いわゆる月並祭にあたるものであろう。

セキハンを供えて村神主の四人が早朝から集まっている。

夏場は朝の6時半、冬場は少し遅くなり7時半。

一時間半ほどの祭典だそうだ。

村神主は一年神主で本神主を務めたあとは引退する。

そして次の神主が繰り上がる。

四年は勤めなくてはならない。

本神主になれば毎夕方に灯明を点けて一人で神事が行われる。

朝は奥さんも手伝って神社の清掃。

その間、神主は本殿で祝詞を奏上する。

年に数回のお籠りもある。

田植えが終わったら無事に終わったことを奉告する植付け籠りがある。

大祭のときには小原の宮司さんを迎えて祭典が行われる。

(H22. 2.21 SB912SH撮影)