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翌週に開催される本番の観察会に向けて下見をした奈良市菩提山町の里山。
平成19年よりほぼ毎年出かける観察地である。
野の花に昆虫や野鳥など多数観察できる。
かつては正暦寺駐車場下で水生昆虫も観察していたが、川に降りることができなくなり中断している。
天気予報が外れて雨はまったく降らなかった下見会。
いつから降ってないのだろうか。
調べてみたら、なんと5月13日から・・・・である。
何日かは、お湿り程度の雨は降ったが、田んぼは潤わない。
平坦盆地部ではあちこちで田の水張りが見られた。
翌週の土日は田植え作業が盛んになることだろう。
この日、写真でとらえた昆虫はモンキアゲハとウラギンシジミ雄の2種類。
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蜜を吸うモンキアゲハ。
触れた脚で刺激を受けたノアザミは白いものがポツ、ポツ飛び出す。
これは花粉。
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昆虫の身体についた花粉はこうして別のノアザミに運ばれる。
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なかなか停止しないモンキアゲハだが、道端でじっとしていたのはウラギンシジミだ。
広げた翅やウラ翅の状態も判るように撮っておいた。
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地面に這いつくばって撮ったら太短かの脚の紋様や恰好がオモロイ。
若芽を食べる鹿が増えたことから鹿除けの柵を設置したという男性。
今のところ、被害はでていないという。
イノシシ除けは電柵。
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電源は昼間も入れているので、本番のときは子供たちに気をつけるよう指示をしなければならない。
しかしだ。いくら指導していても見つけた昆虫などを追っかけておれば触れてしまうこともある。
手で触れたらビリビリ。
ズボンを履いていてもビリビリ感じる。
過去に体験したことはいくらもある。
そんなビリビリを感じないのかイノシシは電柵を突き破って突入するようだ。
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電柵には触れることのないシマヘビの抜け殻が見つかった。
いつ脱いだのか判らない。
農作業をされていたご夫婦と立ち話をする。
指導先生の山ちゃん先生もご存知の方だ。
奥さんの出里は帯解。
山ちゃん先生が住まいする地域だけに話が弾む。
先生がふと言葉にだした「テントバナ」。
生まれ故郷の都祁小倉や勤務地だった榛原伊那佐にも「テントバナ」があったと云われたが、60年も前のことだ。
先生は曽爾村も勤務していた。
教え子だったという人とお会いすることもある。
そこから「民俗」話しになった立ち話。
我が家には民俗研究者のSさんやカメラマンのNさんも取材に来られたという薬師寺花会式の花造り作業だ。
材料の一部は山添村の大字北野に住むTさんにお願いしている。
Tさんは大和高原文化の会で活動されている方だ。
大字春日に住む同会所属のUさんも協力しているという。
お二人とも在所する地域の行事取材でお世話になった方々だ。
ご夫妻の息子さんは薬師寺勤め。
執務事務局広報を担っているそうだ。
また、民俗調査研究者のSさんが来られるときは帯解公民館のOさんが送迎しているという。
民俗関係者が二人、地域活動者の二人にカメラマンも存知している夫妻だった。
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出会いは里山の田園にもあった。
奇遇な出会いに感謝するのである。
里山に咲く花は多い。
撮った順番に紹介する。
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1枚目はノブドウの蕾。
実を食べる気は起らない。
不味いのである。
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2枚目はユキノシタ。
山から流れる清麗な小川にたくさん見られる。
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3枚目は小さい花のクチナシグサ。
わずかに咲いていた。
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4、5枚目はイチヤクソウ。
向こう側にあったイチヤクソウは、この年消えていた。
僅か一輪になっていた。
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タネが毀れて広がったと思われる数株がその下にあった。
そっとしてほしいと思うのである。
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6枚目はタツナミソウ。
コメントは特に浮かばない。
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7枚目は花後のガマズミ。
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8枚目はカンアオイ。
そっと枯草を取り除いたら花がでてきた。
カンアオイはいっぱいあるが、花はそれほど多くない。
カンアオイの花はまだまだ開かない。
秋まで待つしかない。
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9枚目はヤマトテンナンショウだ。
ムロウテンナンショウはそれより早く咲く。
とっくに終わっていたのでなんにもない。
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10枚目は帰化植物のヨウシュヤマゴボウ。
農小屋の屋根はトタン。
随分とまえからこういう状態だ。
その屋根に雑草が生えている。
明治時代に北米から渡来した大型のヨウシュヤマゴボウはトタン屋根に積もった薄い土に根が生えた。
ショウジョウバカマの葉の先にムカゴ(子株)がある。
花後に見られるムカゴを見たのは始めてだ。
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古い葉の先に小さな植物体を形成する。
空中にあった小さな芽のムカゴはやがて地面に落ち着く。
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この場の環境なのか判らないが、どちらかといえば山側でなく湿っている下側についていた。
根が成長して独立個体になる。
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成長していく様子がよく判る。
ショウジョウバカマは種子で繁殖するが、これもまた繁殖である。
タネで増やすよりも子孫を残しやすいように思ったショウジョウバカマのムカゴ。
イチゴのランナーもよう似たものである。
調べてみればユリの仲間の一部では軸というか葉のつけねにムカゴ(珠芽)ができるようだ。
茎とか下枝を地面に植えて発根させる「土中取り木法(撞木取り木法)」や取り木の「先取り法」を思い出した。
レンギョウもそうするようだ。
「無風庵」でいろんな植物を育てている女性がいる。
この日もお会いした。
黄色い色というかクリーム色のヤマボウシもあれば、一見ワミズザクラと見間違うコバノズイナもある。
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クリーム色のヤマボウシはヒマラヤヤマボウシ・・でもないようだ。
ミルキーウエイかもしれない。
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コバノズイナの原産地はアメリカ。
明治時代に渡来した。
花つきはオカトラノオを横にしたような感じだが先っぽは尖がっていない。
どちらかといえばブラシのようだ。
野鳥も観察するが、被写体をとらえるカメラレンズは持ち合わせていない。
観察した状態になるが、これも記録。
指導先生のコメントも含めて書き記しておく。
サシバのエサは水田に住むカエルやトカゲ、ヘビなどだ、と先生が云った。
ここら辺りは田んぼだけでなく樹木林が多い。
住処にしている野鳥も多い。
ときおり飛び交う姿を望遠鏡で追いかける。
アオゲラが飛ぶ。
ピョーピョーと鳴いていた。
ウグイスにヤマガラ、シジュウカラもいた。
鳴き声が明確なので判りやすいが、ウグイスは草むらの中。
鳴き声はするが、姿は藪の中だ。
ピリーチョリチョリと鳴いていたのは姿が美しいオオルリだ。
サンコウチョウは・・ホイホイと鳴きながら飛んでいった。
この年は割合多く見る。
カッカッというか、キュッキュッと鳴くこともある。
警戒するときのサンコウチョウの鳴き声だ。
サンショウクイが樹木に留まった。
双眼鏡をだしている間に飛んでいった。
そして、オオタカが旋回して消えた。
最後にササユリかもしれないと思った植物がある。
可能性は五分五分だ。
それから数日後の6月3日はどうやら梅雨入りの様相と思っていたら、その通りになった。
九州に続いて近畿も梅雨入り宣言されたことを付記しておこう。
(H27. 5.31 EOS40D撮影)
平成19年よりほぼ毎年出かける観察地である。
野の花に昆虫や野鳥など多数観察できる。
かつては正暦寺駐車場下で水生昆虫も観察していたが、川に降りることができなくなり中断している。
天気予報が外れて雨はまったく降らなかった下見会。
いつから降ってないのだろうか。
調べてみたら、なんと5月13日から・・・・である。
何日かは、お湿り程度の雨は降ったが、田んぼは潤わない。
平坦盆地部ではあちこちで田の水張りが見られた。
翌週の土日は田植え作業が盛んになることだろう。
この日、写真でとらえた昆虫はモンキアゲハとウラギンシジミ雄の2種類。
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蜜を吸うモンキアゲハ。
触れた脚で刺激を受けたノアザミは白いものがポツ、ポツ飛び出す。
これは花粉。
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昆虫の身体についた花粉はこうして別のノアザミに運ばれる。
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なかなか停止しないモンキアゲハだが、道端でじっとしていたのはウラギンシジミだ。
広げた翅やウラ翅の状態も判るように撮っておいた。
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地面に這いつくばって撮ったら太短かの脚の紋様や恰好がオモロイ。
若芽を食べる鹿が増えたことから鹿除けの柵を設置したという男性。
今のところ、被害はでていないという。
イノシシ除けは電柵。
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電源は昼間も入れているので、本番のときは子供たちに気をつけるよう指示をしなければならない。
しかしだ。いくら指導していても見つけた昆虫などを追っかけておれば触れてしまうこともある。
手で触れたらビリビリ。
ズボンを履いていてもビリビリ感じる。
過去に体験したことはいくらもある。
そんなビリビリを感じないのかイノシシは電柵を突き破って突入するようだ。
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電柵には触れることのないシマヘビの抜け殻が見つかった。
いつ脱いだのか判らない。
農作業をされていたご夫婦と立ち話をする。
指導先生の山ちゃん先生もご存知の方だ。
奥さんの出里は帯解。
山ちゃん先生が住まいする地域だけに話が弾む。
先生がふと言葉にだした「テントバナ」。
生まれ故郷の都祁小倉や勤務地だった榛原伊那佐にも「テントバナ」があったと云われたが、60年も前のことだ。
先生は曽爾村も勤務していた。
教え子だったという人とお会いすることもある。
そこから「民俗」話しになった立ち話。
我が家には民俗研究者のSさんやカメラマンのNさんも取材に来られたという薬師寺花会式の花造り作業だ。
材料の一部は山添村の大字北野に住むTさんにお願いしている。
Tさんは大和高原文化の会で活動されている方だ。
大字春日に住む同会所属のUさんも協力しているという。
お二人とも在所する地域の行事取材でお世話になった方々だ。
ご夫妻の息子さんは薬師寺勤め。
執務事務局広報を担っているそうだ。
また、民俗調査研究者のSさんが来られるときは帯解公民館のOさんが送迎しているという。
民俗関係者が二人、地域活動者の二人にカメラマンも存知している夫妻だった。
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出会いは里山の田園にもあった。
奇遇な出会いに感謝するのである。
里山に咲く花は多い。
撮った順番に紹介する。
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1枚目はノブドウの蕾。
実を食べる気は起らない。
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2枚目はユキノシタ。
山から流れる清麗な小川にたくさん見られる。
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3枚目は小さい花のクチナシグサ。
わずかに咲いていた。
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4、5枚目はイチヤクソウ。
向こう側にあったイチヤクソウは、この年消えていた。
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タネが毀れて広がったと思われる数株がその下にあった。
そっとしてほしいと思うのである。
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6枚目はタツナミソウ。
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7枚目は花後のガマズミ。
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8枚目はカンアオイ。
そっと枯草を取り除いたら花がでてきた。
カンアオイはいっぱいあるが、花はそれほど多くない。
カンアオイの花はまだまだ開かない。
秋まで待つしかない。
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9枚目はヤマトテンナンショウだ。
ムロウテンナンショウはそれより早く咲く。
とっくに終わっていたのでなんにもない。
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10枚目は帰化植物のヨウシュヤマゴボウ。
農小屋の屋根はトタン。
随分とまえからこういう状態だ。
その屋根に雑草が生えている。
明治時代に北米から渡来した大型のヨウシュヤマゴボウはトタン屋根に積もった薄い土に根が生えた。
ショウジョウバカマの葉の先にムカゴ(子株)がある。
花後に見られるムカゴを見たのは始めてだ。
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空中にあった小さな芽のムカゴはやがて地面に落ち着く。
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この場の環境なのか判らないが、どちらかといえば山側でなく湿っている下側についていた。
根が成長して独立個体になる。
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成長していく様子がよく判る。
ショウジョウバカマは種子で繁殖するが、これもまた繁殖である。
タネで増やすよりも子孫を残しやすいように思ったショウジョウバカマのムカゴ。
イチゴのランナーもよう似たものである。
調べてみればユリの仲間の一部では軸というか葉のつけねにムカゴ(珠芽)ができるようだ。
茎とか下枝を地面に植えて発根させる「土中取り木法(撞木取り木法)」や取り木の「先取り法」を思い出した。
レンギョウもそうするようだ。
「無風庵」でいろんな植物を育てている女性がいる。
この日もお会いした。
黄色い色というかクリーム色のヤマボウシもあれば、一見ワミズザクラと見間違うコバノズイナもある。
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クリーム色のヤマボウシはヒマラヤヤマボウシ・・でもないようだ。
ミルキーウエイかもしれない。
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コバノズイナの原産地はアメリカ。
明治時代に渡来した。
花つきはオカトラノオを横にしたような感じだが先っぽは尖がっていない。
どちらかといえばブラシのようだ。
野鳥も観察するが、被写体をとらえるカメラレンズは持ち合わせていない。
観察した状態になるが、これも記録。
指導先生のコメントも含めて書き記しておく。
サシバのエサは水田に住むカエルやトカゲ、ヘビなどだ、と先生が云った。
ここら辺りは田んぼだけでなく樹木林が多い。
住処にしている野鳥も多い。
ときおり飛び交う姿を望遠鏡で追いかける。
アオゲラが飛ぶ。
ピョーピョーと鳴いていた。
ウグイスにヤマガラ、シジュウカラもいた。
鳴き声が明確なので判りやすいが、ウグイスは草むらの中。
鳴き声はするが、姿は藪の中だ。
ピリーチョリチョリと鳴いていたのは姿が美しいオオルリだ。
サンコウチョウは・・ホイホイと鳴きながら飛んでいった。
この年は割合多く見る。
カッカッというか、キュッキュッと鳴くこともある。
警戒するときのサンコウチョウの鳴き声だ。
サンショウクイが樹木に留まった。
双眼鏡をだしている間に飛んでいった。
そして、オオタカが旋回して消えた。
最後にササユリかもしれないと思った植物がある。
可能性は五分五分だ。
それから数日後の6月3日はどうやら梅雨入りの様相と思っていたら、その通りになった。
九州に続いて近畿も梅雨入り宣言されたことを付記しておこう。
(H27. 5.31 EOS40D撮影)