コンサートのパンフレット
6月17日日比谷公会堂で、福島県立磐城高校吹奏楽部「東日本大震災復興祈念」東京特別公演があり、夫と行ってきました。
もとも磐城高校は勉学に力を入れた進学高であると共に、部活動にも積極的で、中でも吹奏楽部は毎年全国コンクールで金賞などの賞をとるレベルの高さだとのことです。昨年は地震・津波・原発事故の影響で、東京で予定されていたコンサートも中止。今年はその分のエネルギーも込めての開催です。
12時開場、1時開演ということで、チケットを購入していなかった私たちは12時前に会場に行くと、ホール前の階段には開場待ちの人たちが、ズラリと列を作っていました。高校の同窓会やPTA、吹奏楽部OB会などが全面的にバックアップしている上に、いわきからの送迎バスも来て、同郷の人々の集いの様相もあります。入場してみると、ホールはほぼ満員。何とか2階の中央に席を確保して開演を待つ間も、あちこちで「久し振り」「どうしてた?」といわきに残っている人と関東に避難している人の再会の場面が見られました。
プログラムは「東京オリンピックマーチ」で始まり、第一部は「さくらのうた」「交響曲・はげ山の一夜」「トッカータとフーガニ短調」「砂時計 クラリネット八十奏のための」「ソナタ ヘ長調より」と主としてクラシック曲でしたが、若々しいエネルギーが溢れた、かつ、とてもレベルの高い演奏でした。
第二部は、雰囲気がガラリと変わって、「サンバ・デ・ラブズ・ユー」「東京ブギウギ」「水玉模様と月の光」「ロミオとジュリエット」「A Song for You」「ダンシング・クイーン」「すべてをあなたに」「アメリカングラフィティXXI」「Young Man」というジャズやポピュラーのナンバー。
部員も指揮者も黒い上着から白いシャツ・上着に替えて軽快さを出し、照明も使って華やかさも演出。部員達も時に手拍子をし、時にステップを踏みながらの演奏で、とても楽しそう。観客も一緒に手拍子をして乗りに乗っています。勿論、私も!プロやプロの腕を持つOB達のソロも間に入りレベルの高さは一層アップ。音楽としてもエンターテイメントとしても充分に楽しませてくれました。
途中で部員達のソロを交える演出は、指導者が若者を育てようとする志が感じられ、それに応えようとひたむきに演奏する高校生の姿はいじらしく、眩しく見えました。
予定のプログラムが終了後も拍手はなりやまず、3回のアンコール。舞台と観客が一体となった優しさと熱気に満ちた空間は、温かく感動的でした。こんなにも素直で才能豊かな若者達の未来が、不安のない健康的な日々でありますようにと願いながら、3時半ごろ帰路につきました。磐城高校の皆さん、素晴らしい時間をありがとう!(三女)