アフリカは遠くて、再び訪ねることもできないけれど、
こまごまとした記憶がいつの間にか薄れても
心の奥深いところで大きな大地と暖かいケニアの人々の笑顔が
消えることはない。
年末からの、選挙の不正をきっかけとするケニア怖ろしい出来事の
ニュースに胸が痛む。
今、激しく対立するキクユとルオーの反目は平和だった18年前でも、
わたしが勤務した専門学校でも両部族出身者の間にざらつきのような
物を感じたことがあった。けれどそれは互いにしのぎを削る勤勉な
部族同士のライバル意識の現われに見えた。
政権=冨と権力、チャイ(ワイロ)と不正の横行・・・
長年の積み重ねのしたに押し込められていたものが
爆発したのだろうか。
それにしても、こんな・・・
ルワンダを思い起こすような事件がケニアで起ころうとは。
ナイロビ、エルドレット、モンバサ・・・
懐かしい地名が怖ろしい映像とともにTVから流れる。
友人はナイロビ在住。出身はエルドレットで彼女の実姉は教会で
シスターをしていた。
彼女が時折借りているPCのメールアドレスにE-mailを送った。
平時から、手紙と同じ位待たないとなかなか返事の来ないメールだが
今回はことさら首を長くして待つことになるだろう。
早く、鎮静化するといいのだけれど。
知っているいくつもの温厚な笑顔が哀しそうにゆがんだ表情で
目に浮ぶ。
彼女からの返信があった。
エルドに帰省していたが、無事だった。
でも、安全な状態とは言いがたく、道路も安全ではない為
ナイロビはもちろんどこにも向かえない状態で
足止めを食っているようだ。
不幸中の幸い、彼女の無事にホッとしたものの、
依然渦中にいる彼女の不安を生々しく感じた。
どうか、皆が無事でありますように。
犠牲者が増えませんように。
ケニア各地の青年海外協力隊の人たちも無事、避難して
いるのだろうか。。。