私の仕事先のお店で、
ポイントカードを
作ってくださった
お客様の中で、
送付を希望する方に
お送りしている
『和み通信』です。
本店のものは、入社前から
私も愛読しています。
『コモノを手作り・・・』とか、いろいろある記事の中に
今回、目に付いた金子みすずの詩をご紹介したいと思います。
(詩としては、あまり好きではありませんが・・・ )
着ているものは しなやかなのに
金子みすず
人のお太鼓を水平に直すひと
半襟三分出過ぎたときにするひと。
金銀でぴかぴかに光ってゐるひと。
汚しちゃいけないと動けないひと。
へあーすぷれいで髪の毛
がちがちのひと。
いばってゐるみたいに
とても偉そうなひと。
みんな、なんだか、力こぶ。
息苦しさが、かはいそう。
着ているものは
しなやかなのに。
お太鼓がななめでも、
半襟たっぷり出てゐても。
安くて古くさい着物でも。
鏡をみないで結った髪でも、
しなやかに着て
力が抜けると、知らぬ間に
ほほゑんでしまうでせうに。
きもちもしなやかになれたなら
人にもやさしくなれるでせうか。
きものを着るからには、
TPOや季節感・いろいろなきまりごとも学んで
それなりの身仕度を心がけたいとは思いますが、
同時に、しなやかな心で、きものを楽しみたいと思います。